Sing Listen Travel 〜歌って、聴いて、旅をして〜

リタイアしてやっと自由を手にしてから、海外を旅行し、合唱を歌い、オペラやコンサートに通っています。

アルゲリッチが好きだなぁ

2020-07-28 06:19:00 | Day by day
ぼくはだいたいクラシックとジャズを交互に聴いてる。クラシックばかり聴いてると飽きるし、ジャズもまたしかり。で、このところクラシックはもっぱらピアノものを聴いてる。きっかけはたぶんアルゲリッチだったのかな。何枚かiTunesに入れてたけど熱心には聴いてなかったCDをふとかけたら、アルゲリッチってこんなに熱い演奏だったんだっけ、ってぐっときて。それで図書館に行った際に、自伝をみつけてパラパラと流し読みして、へえそんなに天才だったのかとまた興味が膨らんだ。とはいえ、借りて通読するにはあまりにもぶ厚いすぎて借りなかったけど。CDの方は借りてiTunesに追加していった。そのしたらピアノのマイブームになって、それまであまり聴いてなかったキーシンとポリーニのCDに触手が伸びて、ここしばらくはこの3人を交互に聴いていた。三人ともすごい早熟の天才だったことがいっそう興味をひいて。

だいそれたピアニスト論を書こうなんてつもりはないんだけど、どう感じたの?、って自問してみたくなって、ちょっと書いてる。
キーシンの(決して悪くない)ショパンのスケルツォ4番のあとで、ポリーニのを聴くと、流れるような速弾きや情感の盛り上げにぐっとくる。でも同じアルバムに入ってる舟歌はそんなにぐっとこない。8分が長く感じる。キーシンの舟歌のほうが美しい。長くは感じない。

そのキーシンがアバド・ベルリンフィルとやったプロコフィエフP協奏曲3番。初めて聴いた曲ってこともあって、すごいって。第1楽章後半の流れるような速弾き。動から静、再び動へとダイナミックに展開する第3楽章。すごい。
ところがアルゲリッチが同じアバド・ベルリンフィルとやったこのP協奏曲3番にはもっと激しく感動。素晴らしい。流れるような速弾きの中でもアルゲリッチのタッチは強く。聴手に迫ってくる。そしてドラマチック。
ショパンでも同じような強いタッチと情感あふれる表現力で、アルゲリッチが好きだ。

と、ここまで書いて、村上春樹さんの「意味がなければスイングはない」の一節を思い出した。村上さんいわく。

...クラシック音楽を聴く喜びのひとつは、自分なりのいくつかの名曲を持ち、自分なりの何人かの名演奏家を持つことにあるのではないだろうか。それは場合によっては。世間の評価とは合致しないかもしれない.......














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