1日講習・全国出張!職長教育・安全衛生責任者教育ブログ

全国を渡り歩き、職長教育・安全衛生責任者教育を1日講習で行う愛知のRSTトレーナー。

設備の改善 (part3) 

2018-05-17 13:02:23 | 日記
5 作業設備の安全化

作業設備の安全化を必要とする例をあげると、次のようなものがある。


(1) 機械設備


ア 動力伝導部分、機械の作動部分、鋭利な突起物等には、囲いや覆う等の設備を設ける
イ 動力遮断装置を機械ごとに設ける。
ウ 機械を停止して分解、修理などを行う場合には、起動装置には施錠をし、表示札などを取り付ける。
エ 幸蔵規格に適合した機械、検定に合格した安全装置および保護具を使用する。
オ 作業箇所には、囲いや覆い、安全策、安全装置、自動供給装置などを設ける。
カ 稼働するテーブル等のスクローク端が作業者に危険を及ぼすおそれのある機械については、危険を防止する措置を講じる。


(2) 電気設備


ア 充電部分は絶縁をするか、囲い、覆いを設ける。
イ 水などでしめっぽい場所、鉄板、鉄骨などの通電しやすい場所で使用する電動機械器具には、感電防止用の漏電遮断装置を設ける。
ウ すべての電気設備には、アース接続(接地接続)を取り付ける。
エ 静電気を発生する作業設備は、アース接続(接地接続)に加えて静電気除去装置を取り付ける。
オ アーク溶接機には、自動電撃防止装置を取り付ける。


(3) 爆発火災のおそれがある設備


ア 可燃性のガスや引火性の蒸気を扱う設備では、これらが漏えいしないようにするとともに、
  火元を作らないように管理を徹底(防爆構造、無火花工具、補修作業などでの火花管理など)する。
   また、可燃性のガスや引火性の蒸気の漏えいを検知し、警報を出す装置や緊急遮断装置を設置する。
イ 粉じん爆発の防止については、粉じんの飛散防止、湿式工法の採用、不活性ガスによるシールなどの対策とともに火元の管理を徹底する。
ウ 水蒸気爆発の防止については、溶融高温物の取扱場所を雨水、地下水が侵入しない構造にし、水と溶解高温物との接触を防止する。
エ 化学物質の混触による危険を防止する。


(4) 運搬設備


ア 照明装置、制動装置、非常停止装置、警報装置、巻過防止装置などを設ける。
イ 適正なワイヤーロープ、つりチェーン、つり具を使用する。
ウ 積み荷の落下防止装置などを設ける。
エ 人との接触防止装置(防護柵、出入り口遮断装置など)を設ける。


(5) 飛来崩壊、倒壊のおそれがある場所や設備


―飛来に対して―
ア 防護柵、防護網などを設ける・
イ 物の荷降ろし、または投下設備を設ける。
ウ 高所作業床には、幅木(爪先板)を設ける。


―崩壊、倒壊に対して―
ア 土止め支保工、ずい道支保工、擁壁などを設ける。
イ 支柱、壁つなぎなどを設ける。
ウ 防護網を張る。


(6) 墜落災害のおそれがある場所や設備


ア 高所作業床、ローリングタワー、開口部、ピットその他の墜落のおそれのある場所には、手すり、囲い、覆いを設ける。
  これらの措置が困難な場合は、防護網を張り、安全帯取付け設備を設け、安全帯を使用させる。
イ 昇降するための安全な設備を設ける。
ウ 足場、ゴンドラ、脚立、ローリングタワー、作業構台などの構造および材料を適正にする。
エ 鉄筋建方における玉掛け脱着つり用具など、高所危険作業をできるだけ少なくする方法を採用する。
―――――――――――――――――――――――――――
1日(一日)講習で職長教育・安全衛生責任者教育(再講習)
全国出張講習!修了証は即日発行致します!
ホームページはこちら http://www.t-try.jp/rst/
―――――――――――――――――――――――――――

設備の改善 (part2)

2018-05-17 10:02:26 | 日記
3 機械の安全化のために
機械は、あらかじめどのように使われるか想定されるので、
まずは設計・製造段階で機械自体に危険源の隔離や停止の機能を組み込んで安全化を図り、
使用する段階でこうした機械の安全に使用することを原則とする。
このために、すべての機械に適用できる「機械の包括的な安全基準に関する指針」が公表されており、
下の図のように機械メーカー、ユーザーそれぞれが実施すべき事項か定められている。




4 本質安全化とは
どんな状況においても災害を発生させないことが機械安全の究極の目的と言える。機械の危険源を除去すること、
すなわち人に危害を及ぼす原因そのものをなくすことが「本質安全化」である。
踏切事故をなくすために平面交差を立体交差に変えることが典型例である。

それに加えて、作業者がミスをしても災害にならない機能(フールプルーフ)や
機械が故障しても人の安全が保たれる(フェールセーフ)を実現することも「本質安全化」と位置付けられる。


(1) 危険源の除去(エネルギーを小さくする例)
・操作盤の電源電圧が高いと漏電などで感電災害が起こるので、「DC24V」などの低電圧に変更をすれば感電災害はなくなる。
・鋭利な端部を丸くすれば突き刺しなどの災害は最小限に留められる。
・質量の大きな可動ドアに挟まれると指を潰されるが、軽いドアなら打撲で済む。

(2) フールプルーフ(Fool proot)
フールプルーフを目指した設備の例としては、次のようなものがある。
・一定の高さ以上に荷を吊り上げられないようにしたクレーンの巻過防止装置
・扉を閉めないと加熱ができない電子レンジ(マイクロ波の外部放射防止)

(3) フェールセーフ (Fail safe)
フェールセーフを組み込んだ設備の例としては、次のようなものがある。
・停電や故障で電源が遮断されると自動的にブレーキが働き、重力で荷が下りてこない機構を持つクレーンの巻き上げ装置。
・転倒した時自動消火装置が働き、火災にならない構造の移動式石油ストーブ。

―――――――――――――――――――――――――――
1日(一日)講習で職長教育・安全衛生責任者教育(再講習)
全国出張講習!修了証は即日発行致します!
ホームページはこちら http://www.t-try.jp/rst/
―――――――――――――――――――――――――――