スクリーンコンサートのお話を。
生演奏のコンサートに勝るものは無いでしょうが、映像でクラシック音楽を十分楽しめる方法もあります。
毎月クラシック音楽を、映像とオーディオを使った視聴で楽しんでいる会を主催しています。
現在会員は31名。
開催回数は今月で19回目(毎月5~6人づつ5回開催)。
コンサートホールへ生音を聴きに出かけることも。
今月のテーマは、「作曲家ジョージ・ガーシュウィン」を取り上げました。
20世紀の最も偉大なアメリカの作曲家でジャズとクラシックを融合し、華やかなアメリカン・ミュージックを展開した作曲家です。
独特のシンコペーションを持つピアノ・サウンドに代表される音楽をラグタイムと言い、このラグタイムやジャズはアフリカ音楽とヨーロッパ音楽の融合したものということになります。
今月の視聴曲は6曲です。
1、スワニー
2、サマータイム
3. パリのアメリカ人
4. ラプソディー・イン・ブルー
5.アフター・ミッドナイト
6. アイ・ガット・リズム
ガーシュウィンの「スワニー」や歌劇ポギーとベスのアリア「サマータイム」は、私と同世代であれば、雪村いずみや江利チエミが歌っていたのを思い出すでしょう。
ポップスとして聴き慣れた曲です。
ガーシュウィンの代表作と言えば「ラプソディー・イン・ブルー」。
クラシック と ジャズ を融合させたシンフォニック・ジャズの代表的な曲です。
冒頭のクラリネットが奏でる低音からはじまるグリッサンド奏法が一音一音を区切らず音高を滑らかに上げ下げする演奏技法が、この曲の始まりの合図のようにも聴けます。
盲目のジャズ・ピアニスト、マーカス・ロバーツ率いるトリオが、ベルリン・フィルを圧倒的な存在感で巻き込み、古典的なシンフォニック・ジャズにモダンの要素を融合させたスリリングで興味深いパォーマンスをみせてくれます。
特に、ピアノ独奏のカデンツァ部分に、かなり即興が入り、ジャズフアンにはたまらない演奏です。
ガーシュイン ラプソディ・イン・ブルー 小澤征爾 マーカス・ロバーツ・トリオ
「パリのアメリカ人」はガーシュウィンがヨーロッパ旅行の際に訪れたパリの紀行文的な標題音楽となった曲です。
実際の演奏中、パリのタクシー用のクラクションが楽器として用いられるなど、パリの街の様子がウィットを交えて生き生きと描写されている曲です。
ガーシュイン 巴里のアメリカ人 小澤征爾 ベルリン・フィル
同名の映画があり、ジーン・ケリーが主演を務め、1952年・第24回アカデミー賞で作品賞を含む6部門に輝いた傑作ミュージカルです。
「アフター・ミッドナイト」と「アイ・ガット・リズム」はジャズナンバーでもおなじみの曲です。
使用した映像は、ヴァルトビューネ2003から、ベルリン・フィル恒例の夏の野外コンサート、ヴァルトビューネ2003です。
この年は、小澤征爾が登場して話題となったガーシュウィン・ナイトの映像です。