四国遍路(108箇所)の旅

お遍路(88+別格20)の準備計画と実際の歩き通し打ちの記録を、5月11日から(実行は6月3日スタート)記録しています。

今日の準備

2007年05月19日 | Weblog
今日の東京は、朝方まで雨が残り、午後は晴れるかと思ったら、突然の雨(豪雨に近い)となり、不安定な天気だった。朝、早く起き過ぎためか、天候のせいにして、今日は一日家の雑用(ごめんなさい)をしていたら、夕方に晴れたようなので、人生で初めて「山屋」さんショップに出かけてみた。

昨日「外秩父七峰縦走ハイキング」の峠の茶屋で出会ったバイクライダーの好青年のサジェスチョン(推薦)に従って、登山用・ハイキング用のズボンの下見に行ってきました。今日は焦って「買うまい!」と思いながらも、気の弱さか、四国出身者(実は本当に長いのは東京育ち)の気の弱さが出て、ついつい「良い格好しぃ~」(ええかっこしぃ~)の性(サガ=気の弱さ)により、気前良く新しい登山ズボンを購入してしまった。

このズボンは、膝上のことろでファスナーで分離するパターンのもので、酷暑の四国遍路に向う私としては、海岸線(室戸と足摺への海岸線の)歩き時には、白衣も脱いで短パンで歩いてみたいと勝手に思っていたので、3種類も試着した結果、これに決めてしまいましたぁ~!

他のパンツも、私が購入したものもそうだが、確かにある程度の金額になる(1万円前後もする!)登山ズボンは、「伸縮性」「速乾性」に優れているように思う。ゴルフのパンツ(ズボン)デザイン重視(物によっては2万円もする!)で、まだまだ登山用に比べて機能的に劣っているような気がした。

「耐久性」については、実際に、山で転んだり、遍路歩きで毎日のように、汗をかき、そして転んだりしながら、毎日洗濯してみないと(本当のところは)解らない(実感としてない)が…それでも、購入時の肌触りや伸縮性(触ったり、引っ張った感じなど)は非常に優れているように感じた。

石井スポーツという山専門店としては、最もメジャーなお店に行ったのだが、他の小物は何となく…ホームセンターとか、場合によっては100円ショップにも売っている物で代用できそうなものも沢山あったが、ズボンやレインウェアなど、主力商品については、安価で品揃えも豊富なような気がした。

さて、今日は、もう一つ嬉しい事があった。朝方、早く起き過ぎたこともあって、以前から四国遍路の先輩方でHPを開設している方のHPを見ていて、信頼できると思った方が自分なりに何人かいるのだが、最も好きなある方に失礼ながらメールをしてみたところ、夕方自宅に戻ったら、その方から2通もメールの返信を頂いた。「初のお接待」のような嬉しさと励ましを感じた。

その方は「登山家」の範疇に入る方だと思うのだが、とても親切にご連絡を頂き、後10日間の準備と、その後の実践(四国遍路)への決意を新たにした一日となった。

明日も頑張ろう!という事で今日はこの辺で。



縦走で感じたこと

2007年05月19日 | Weblog
昨日13時間も歩き疲れて11時には寝てしまったが、昨日の朝の目覚ましが同じ4時になってしまい、結局ウトウトしていたが、6時には起きてしまった。慣れない事で疲れているのに、体はアチコチ痛いが、まあ、致命的な靴擦れ、肉刺(マメ)などはそれ程ひどくなく、健康で丈夫な体に生んでくれた両親に感謝する気持ちである。

さて、昨日の縦走の時に、ICレコーダーをズボンのポケットに入れて、各ポイントの通過時間や、途中思ったことをブツブツと独り言のように録音しながら、また途中の電話で用事などを記憶するためにも、いちいちメモを出して書くのが面倒なので、持って歩いてみた。

これは非常に有効だったと思う。以前、車で通勤していた時に、車の中で浮かんだアイデアや備忘録など様々なことを、運転中急に車を停めてメモをすることなど不可能な訳で、まして歳とともに忘れやすくなってきて、ICレコーダーで録音する癖を付けたことがあったのだが、これを利用しようと思い、机の引き出しの中から出してきて、昨日初めて持っていったのだ。

そのレコーダーのメモが1日で33件あったので、今朝、これを聞きながら、PCにメモを書き取った。ほとんどは、昨日の最後のブログのポイント毎の通過時間だったので、実際のメモは10軒程度で、後は、昨日のことを思い出しながら簡単なメモを作成した。

以下、私の初めての「独りぼっちの中年のハイキング挑戦」で気がついた事である。

1.急な下りの道はとても滑りやすい。焦ったり、油断したりすると直ぐに転んだり、大怪我をしたりするのかも知れない。人生と同じかも…焦らないでしっかりと歩くことなのだろう。歩き方まではまだ良く分からないけれど…
2.笠山に向う途中の枝道の中で、麦藁帽子を被ったおじさんと会う。麦藁帽子がとても涼しそうな感じがした。麦藁帽子は幅も広く、格好はどうかと思うが、実に機能的、実用的なものなのだろうと、改めて痛感した。遍路笠、これは修行僧など、昔から街道を歩く菅笠だろうが、これも、幅も広く、実用的なものなのだろうと思った。
3.雑木林や枝道など、土の道は、とても歩き易かった。人口のアスファルトや丸太階段とは全く異なると感じた。函館の方や一等三角点の方のHPなどを見ると、昔からの遍路道は歩き易いがアスファルト道などは嫌いだと書いてあったが、とてもそれを実感できたような気がした。素人考えでは、実は、昨日まで、アスファルト道の方が歩き易いと考えていたからだ。実は、昨日の林道(アスファルト)をかなり歩いたが、これに炎天下が加わると本当に汗だくだった…1時間もしないうちにタオルはグショグショだった…ところが、炎天下なのに、雑木林の道などは陽を遮り、とても涼しかった。自然に守られている感じがして、上り下りが苦しくても、とても快適だった。
4.日焼け対策、リップクリームなどは必須だと感じた。昨日は、下着は速乾性のメッシュの半袖に、上に長袖のメッシュの速乾性のランニング用のシャツを着て一日歩いたのだが、25度近い気温で直ぐに汗だくになったが、日陰にはいると直ぐに気温も下がり、また夕方には20度を下回ったのだろう。また日差しの関係で、長袖の方が楽だったような気がする。
5.白石峠に向う時に、鈴を付けたハイカーとすれ違う。熊避け鈴か?何か、持ち鈴(遍路)に似ている? 他のハイカーも鈴を付けている人がいた。最初は何だろうと思ったのだが、「チリーン、チリーン」と何とも優しい響きがして、私も持ち鈴を買って、腰に付けて歩こうかなと思った。
6.雑木林の中など、日差しが入らない時は、帽子を脱いで歩いたり、頭も汗だらけなので、そんな時に、帽子をザックに結びつける、クリップやUカンなど、帽子などを留めるものが必要かなと感じた。早速今週末にも、ホームセンターにでも行って買ってこようと。
7.定峰峠で、峠の茶屋で休憩。その後、お爺さん(といっても65歳位)のベテランハイカーにあっという間に抜かれた~下りのスピードが全く違うと感じた。実力の差だろうが…トレーニング次第で私も慣れるのだろう。まずは慣れに違いないと…負けん気の強さがそう思わされるのだぁ!
8.更にその峠の茶屋で休んでいた時に、バイクのツーリングの人と話す。ここはバイクのツーリングスポットとしても有名らしく、他にも沢山のライダーがいた。私が、まず荷物を置き、ジュース一気飲みした後、私から独りの若い青年ライダーに話しかけたのだが、彼も山も登るらしく、最近の登山用のパンツは高いだけあって、速乾性、伸縮性、耐久性など優れていると教えてくれる。また、登山用のステッキ?はリング(腕に通す奴)があるので、転んでも離れないが、四国遍路の金剛杖は邪魔になる時があるかもと…彼も山登りの関係で四国遍路には興味があると言っていた。非常に参考になった。このような好青年の若い人が、遍路に興味を持ってくれて歩き遍路が増えれば良いだろうにと感じたしだいです。
9.また、この縦走コースで山岳マラソンも行われるらしいとのこと。びっくりだ!これが噂に聞く、「山岳マラソン」なんだと…そうかこんな場所で…と、改めて絶句した。これは走るところではない。歩いたって大変なのに…
10.大霧山で、熊谷から来たというお爺さん(下に車を停めてやまを歩いている)と話す。早く行った方が良いよ!と励ましてくれる。嬉しかった。山は人を優しくしてくれるのだろうか。都会で誰かにすれ違っても、話しかけるだろうか?でも山では、「お先に~」とか、「こんにちは~」とか自然に挨拶される。遍路もそうなのだろう。人生の基本が都会には失われつつあるのかと考える。
11.最後の方に、少なくとも上りの登り方にはだんだん慣れてきたことを実感した。ゆっくり歩幅は小さくとも、あまり立ち止まらず、たゆまず上るコツのようなものを感じられた。ゆっくりしっかりと…登山やハイキングも人生と似ているのかも…などと思った。
12.最後に途中何度もバスに乗るために下山しようかと思った…もう20キロも山道を歩いたんだ。トレーニングとしては十分だろう…とか、もう25キロ過ぎたし、十分だ~とか、でも最後まで行こうと。早出して暗くならないうちに山を抜けられる事が確認できているから頑張れたのも一つの大きな理由なのだが。いずれにしても、早出して歩く事が遍路には、重要なのだと感じた。

いろいろ感じた貴重な体験であった。遍路に役立つと信じたい。