4学期は選択科目のみの学期で、私が受講する最初の科目はRSMの売りであるサステナビリティを扱う「Company and Ecology」です。
文字のごとく、企業・ビジネスと環境・社会の関係について考える授業なのですが、RSMの売りだけあって(?)、非常にユニークです(RSMはサステナビリティ分野で非常に評価の高い学校です)。
まず、授業は講義室の中ではなく、なんと青空教室!!
学校近くの庭園を借りて、自然の中で授業を行います。


授業の場。円状に並んで議論を行います。
授業の前にあらかじめトピックとなる企業の資料と考えるべきテーマが示され、それに基づいて予習を行い、授業の中で議論をしていきます。
テーマとしては、政府と企業の役割や、企業はサステナビリティに対する取り組みをどのようにアピールすべきか、どのように持続可能なサプライチェーンを構築すべきか、などがありました。
そして毎回チームを作ってテーマについて議論を行い、授業の最後に簡単なプレゼンを行います。
この授業は授業中にプレゼン資料を使わず、全てが口頭ベースです。したがって、リスニングが授業への参加の鍵となります。リスニングができなければ当然発言もできず、ただ聞いているだけということになりかねません。これは結構大変です。
当然ながら手をこまねいているわけにはいきませんので、発言が難しいクラス全員でのディスカッションについては聞くことに専念し、少人数のチームでの議論の時は積極的に発言するようにしました。
その後のプレゼンにおいてもできるだけ発言するようにし、時には工夫を凝らした動作でアピールしたりもしました。
また他にもサステナビリティを学ぶ趣向が凝らされていました。
一つは、2人のペアで、それぞれ目隠しをされて庭園の中の任意の木に連れて行かれ、それに触れた後、スタート地点に戻り目隠しをとってその木を探すというゲーム。
色んな見方はあるのですが、一つ一つの木が異なるということを体感することが目的のようです。
私はこの授業から合流した香港からの交換留学生とペアに。
そして彼の先導のもと目的の木へ。フェイントを沢山かけられて、完全に頭の中の地図が混乱してしまいました。
結局何度かのミスの後になんとかその木を見つけることができました。
ちなみに相方は、こちらもフェイントをかけられたにもかかわらず一度でたどり着くことができ、少々悔しかったです。

確かに目的の木については、木の大きさ、感触はもちろん、土壌も確認しましたし、目隠しをとってその木を探す中で色んな木と大きさや感触などを比べる中で一つ一つ違う特徴があることを実感しました。
こういうのが個性や多様性なのかもしれません。
また最後の授業はPhoto Essayと題して、自分達の想いを形にして展示会形式で披露する、というものでした。
写真、絵、ダンス、工作などどのような表現でもよく、創造性を重視するということでした。
では自分の情熱とは何かと考えると、やはりソーシャルファイナンスというところに落ち着きます。
ということで、ソーシャルファイナンスを絵にしてみました。

下がウォール街に代表される既存の金融、上が環境や人的資本に投資するソーシャルファイナンスのイメージです。
絵を描くのは本当に久しぶりでしたが、とにもかくにも絵になってよかったです。
下にあるのはモンゴルに行ってきた日本人同級生の制作(箱の中に映像が流れています)。
モンゴルは物質的・経済的には必ずしも豊かではないけれど(トイレもないけれど)、精神的には非常に豊かな生活を送っていて、豊かさの尺度は必ずしもGDPだけではないというメッセージでした。
ワイルドだろ~?(違)
ちなみにこの作品は受講者の間で最も評価され、賞品としてオーガニックワインをもらっていました。羨ましい...

また別の日本人同級生の展示。
こちらは、2030年には海産物がほとんど取れなくなって、お寿司はシャリだけになってしまうかもしれない、という警告です。
寿司好きの私としては、このようなことが現実のものにならないよう祈るばかりです。

また、クラスの中ではもう一つ、インド・ムンバイのスラムにコミュニティトイレを作ろう、というプロジェクトが課されていました。
当初はいくつかのチームに分かれて提案をすることになっていたのですが、クラス全員が一つのチームになった方が深堀りできるということで、クラス全体をマーケティング、テクノロジー、ファイナンス、パートナーシップのパートに分けてそれぞれが特定の分野に特化して解を出すことになりました。
私は当然のごとくファイナンスチームに。
とはいえ、実は金融市場ではなく企業財務のような分野に携わるのは初めてで、小さいプロジェクトとはいえ学ぶところが多かったです。そしてこれこそ自分がやりたいことだったのだと確信することができました。
プロジェクトを始める前は、ファイナンスとは単に資金調達の仕組みだと捉えていて、政府の援助やPPP、マイクロファイナンス、広告収入云々ということばかり考えていましたが、実際にはそれに留まらず細かい建設コストや運営コストなどの計算なども行い、その中で収入を増やし、コストを抑えるための提案をしました。
金融・財務の仕事に興味を持っていたわりに実際の業務の経験・イメージがなかったので、今回のプロジェクトはそのような経験ができたという点でも非常に大きな収穫がありました。
実際にプロジェクトに参画されている方の前でもプレゼンを行いました。

最終的には各パートの提案を一つのレポートにまとめ、またまたプロジェクトのイメージ図を付けて完成しました。
プロジェクトが終わったのは最後の授業から2週間後。2週間の休みがあるというアテは完全に外れてしまいましたが、十分な収穫があったので満足しています。
さすがにサステナビリティはRSMの目玉というだけあって、非常に充実したユニークで面白い授業でした。
アカデミックな部分だけでなく、想像力やプロジェクトマネジメントのようなソフトな部分も鍛えられる、非常にオススメの授業です。
文字のごとく、企業・ビジネスと環境・社会の関係について考える授業なのですが、RSMの売りだけあって(?)、非常にユニークです(RSMはサステナビリティ分野で非常に評価の高い学校です)。
まず、授業は講義室の中ではなく、なんと青空教室!!
学校近くの庭園を借りて、自然の中で授業を行います。


授業の場。円状に並んで議論を行います。
授業の前にあらかじめトピックとなる企業の資料と考えるべきテーマが示され、それに基づいて予習を行い、授業の中で議論をしていきます。
テーマとしては、政府と企業の役割や、企業はサステナビリティに対する取り組みをどのようにアピールすべきか、どのように持続可能なサプライチェーンを構築すべきか、などがありました。
そして毎回チームを作ってテーマについて議論を行い、授業の最後に簡単なプレゼンを行います。
この授業は授業中にプレゼン資料を使わず、全てが口頭ベースです。したがって、リスニングが授業への参加の鍵となります。リスニングができなければ当然発言もできず、ただ聞いているだけということになりかねません。これは結構大変です。
当然ながら手をこまねいているわけにはいきませんので、発言が難しいクラス全員でのディスカッションについては聞くことに専念し、少人数のチームでの議論の時は積極的に発言するようにしました。
その後のプレゼンにおいてもできるだけ発言するようにし、時には工夫を凝らした動作でアピールしたりもしました。
また他にもサステナビリティを学ぶ趣向が凝らされていました。
一つは、2人のペアで、それぞれ目隠しをされて庭園の中の任意の木に連れて行かれ、それに触れた後、スタート地点に戻り目隠しをとってその木を探すというゲーム。
色んな見方はあるのですが、一つ一つの木が異なるということを体感することが目的のようです。
私はこの授業から合流した香港からの交換留学生とペアに。
そして彼の先導のもと目的の木へ。フェイントを沢山かけられて、完全に頭の中の地図が混乱してしまいました。
結局何度かのミスの後になんとかその木を見つけることができました。
ちなみに相方は、こちらもフェイントをかけられたにもかかわらず一度でたどり着くことができ、少々悔しかったです。

確かに目的の木については、木の大きさ、感触はもちろん、土壌も確認しましたし、目隠しをとってその木を探す中で色んな木と大きさや感触などを比べる中で一つ一つ違う特徴があることを実感しました。
こういうのが個性や多様性なのかもしれません。
また最後の授業はPhoto Essayと題して、自分達の想いを形にして展示会形式で披露する、というものでした。
写真、絵、ダンス、工作などどのような表現でもよく、創造性を重視するということでした。
では自分の情熱とは何かと考えると、やはりソーシャルファイナンスというところに落ち着きます。
ということで、ソーシャルファイナンスを絵にしてみました。

下がウォール街に代表される既存の金融、上が環境や人的資本に投資するソーシャルファイナンスのイメージです。
絵を描くのは本当に久しぶりでしたが、とにもかくにも絵になってよかったです。
下にあるのはモンゴルに行ってきた日本人同級生の制作(箱の中に映像が流れています)。
モンゴルは物質的・経済的には必ずしも豊かではないけれど(トイレもないけれど)、精神的には非常に豊かな生活を送っていて、豊かさの尺度は必ずしもGDPだけではないというメッセージでした。
ワイルドだろ~?(違)
ちなみにこの作品は受講者の間で最も評価され、賞品としてオーガニックワインをもらっていました。羨ましい...

また別の日本人同級生の展示。
こちらは、2030年には海産物がほとんど取れなくなって、お寿司はシャリだけになってしまうかもしれない、という警告です。
寿司好きの私としては、このようなことが現実のものにならないよう祈るばかりです。

また、クラスの中ではもう一つ、インド・ムンバイのスラムにコミュニティトイレを作ろう、というプロジェクトが課されていました。
当初はいくつかのチームに分かれて提案をすることになっていたのですが、クラス全員が一つのチームになった方が深堀りできるということで、クラス全体をマーケティング、テクノロジー、ファイナンス、パートナーシップのパートに分けてそれぞれが特定の分野に特化して解を出すことになりました。
私は当然のごとくファイナンスチームに。
とはいえ、実は金融市場ではなく企業財務のような分野に携わるのは初めてで、小さいプロジェクトとはいえ学ぶところが多かったです。そしてこれこそ自分がやりたいことだったのだと確信することができました。
プロジェクトを始める前は、ファイナンスとは単に資金調達の仕組みだと捉えていて、政府の援助やPPP、マイクロファイナンス、広告収入云々ということばかり考えていましたが、実際にはそれに留まらず細かい建設コストや運営コストなどの計算なども行い、その中で収入を増やし、コストを抑えるための提案をしました。
金融・財務の仕事に興味を持っていたわりに実際の業務の経験・イメージがなかったので、今回のプロジェクトはそのような経験ができたという点でも非常に大きな収穫がありました。
実際にプロジェクトに参画されている方の前でもプレゼンを行いました。

最終的には各パートの提案を一つのレポートにまとめ、またまたプロジェクトのイメージ図を付けて完成しました。
プロジェクトが終わったのは最後の授業から2週間後。2週間の休みがあるというアテは完全に外れてしまいましたが、十分な収穫があったので満足しています。
さすがにサステナビリティはRSMの目玉というだけあって、非常に充実したユニークで面白い授業でした。
アカデミックな部分だけでなく、想像力やプロジェクトマネジメントのようなソフトな部分も鍛えられる、非常にオススメの授業です。