名も泣き戦士のブログ

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2006年東大入試分析・英語

2006年03月23日 16時04分27秒 | 2006年東京大学入試問題分析
【英語】
今年の東大英語は個人的にリスニングと英作文が難化したように思われる。
具体的に言うと、リスニングは読むスピードが早くなり、設問もややこしく、話の題材も架空の素材と言うことで掴みにくかった。英作文は明らかに分量が増加。問題として難しくなったと言うよりは、ただでさえ試験時間の短い東大英語での分量増加が英語の試験全体に影響を与えたと思われる。
東大英語で形式の定まらない(唯一の問題!?)文法も長文形式で途中の文を並び替えると言う設問だった。確か何年か前にもあった気がしたが、文章の量は圧倒的に多くなっていた。
あんなのいちいち読んでいる人はいるのだろうか、謎である。
以下、各設問ごとの分析。

(要約)

民主主義について。話の内容は普通。難易度、分量、解答字数、どれをとっても例年通り。
日頃の訓練で差がつくと思った。
10分チョットで切り抜けるのがベスト。

(パラグラフ整序)

選択肢の文章量がさらに増えたという印象を受けた。恥ずかしい話だが、時間が足りなかったので固有名詞と前後の一文だけを見て適当に埋めた。多分1つか2つしか合ってなかったと思う。
パラ整は個別に対策していただけに、時間が足りなかったのが悔やまれる。
まさに東大英語は時間との戦いだ。

(英作文)

Aは日本語の話を要約して英語で書けという形式。Z会のEJでもあったので、過去に出たことがある形式だと思われる。
この問題はいかに大事なポイントを落とさないかが鍵。
自由英作文とは名ばかりで、不自由英作文といってよろしい。
個人的に英作文の対策は正直言って不足気味だったので、いい答案が書けたとは思えない。

Bは創作可となっていたが、創作かそうでないかなんて誰も分からないんだし、東大受けるくらいの受験生ならそんな注意書きなくても、嘘を書いてはいけないなんてあるわけないことくらい分かるだろうと思った。
僕は別に頓知をきかせるつもりは無かったが、

「2年前に東大受験を決意し、もしそこで諦めて他の大学を目指していたら、きっと勉強なんてしないで遊びまくって、今頃こんな英文を書いてることはなかっただろう」

みたいなこと書いた。これじゃあ不合格も頷ける。
恐らく東大側としては仮定法の使い方を見たかったのだろうと思ったので、その辺でミスはしないように心掛けた。
実際東大新聞にそのような記述が載っていたので正しいことが分かった。
どんな問題であれ、問題作成者の意図を見抜くことが合格への必要条件となるようだ。

(リスニング)

過去問ではここ5年くらいコンスタントに8割以上を叩き出し、2004年は1問ミスでそれなりにリスニングに自信はあったが、今年の問題は10(30)点くらいしか取れなかった。
その要因を考えてみる。
東大リスニングは比較的話のテーマがオーソドックスなものばかりで、常識的に考えて明らかに違うだろうという選択肢が混ざっている。
リスニングが得意な受験生でも放送5分前には全選択肢に目を通しておく必要があり、過去問研究をしまくるとこの段階である程度答えが絞られてきて、答えと思われる選択肢をリスニング中に正しいか確かめるといった具合で解くことが出来る。
しかし、今年は「架空の素材」というテーマで選択肢を読んでもどれが答えかは皆目検討がつかなかった。そのことに動揺してしまったというのが敗戦の要因だろう。
過去問研究が裏目に出たと言うか、「まっとうなリスニング力」を養成して欲しいと言う東京大学からのメッセージだったのかもしれない。
とにもかくにもここでの失点は不合格の大きな要因を生み出してしまったことは確かである。
よって、過去問研究も大切だが、さまざまな英文を聞いてリスニング力の底上げをすることが大事であると実感した。

(文法)

前述の通り、長文化に驚いた受験生も多いはず。かくいう自分もその一人なわけだが。
ここは一般的に配点が低く、時間をかけて答えを導くのは得策ではないと言われている。
よって普段から英語の構文を素早く把握することを心掛ける必要がある。
今年の問題も文章を読まずに並び替えても十分合格点が狙えると思われた。

(英文和訳)

ここ最近、長文化傾向にあったが、今年はチョット前のように文章自体が短くなっていた。
10年前は特殊構文だとかやたら構文的に難しい京大のような問題が出されていたが、今年の問題はむしろ「日本語らしい」和訳をするのが難しい、いかにも東大!といった印象を受けた。
この辺は国語力も試されるので、安易に易しいと言うのは間違いかもしれない。

(総合問題)

噂では高校の教科書からの抜粋とか。
かつて東大の教授が「難しい参考書は捨てて、リーディングの教科書を毎日音読しなさい」と言っていたのを思い出した。
東大英語は簡単な英語を素早く的確に処理することが求められているという教授からのメッセージだったのかもしれない。
ここは選択肢が多いが、意外に英熟語を知っていれば解けるという問題も多いと言う隠れた事実もある。
やはり問題への慣れが必要と実感した。


自分の失敗はこの教科にあると思っている。
あと1年でこの教科を得意科目にまでもっていかないと同じ結果になってしまう。
気を引き締めて精進すべし。

2006年東大入試分析・地理

2006年03月23日 16時03分35秒 | 2006年東京大学入試問題分析
【地理】
敗戦色濃厚な地理。直前期に一番伸びを感じただけに本番での失敗が悔やまれる。
時間が無くて焦った。それもまた実力不足。要反省。

(第1問)

南米地誌はある程度予想していたので、「いけるかも」と思った。東大プレの問題ともかぶっていたし。しかし、いざ解いてみると、思うように解けない。
最初の記号問題は雨温図から都市を判別する問題。
今、代ゼミの解答見ながら自分のミスに気付いて泣きそうなんですが(笑)、気温だけに着目すればア-dは容易に決定出来る。
気温の変化が一番少ないイ-aも納得。
ウとエは降水量を見て決定。
記号問題で取れなかったのは痛い。
やはり東大入試で数少ない確実な得点源となる記号問題は全問正解出来るようにする。

(第2問)

木材について。即応オープンの過去問で「水」をテーマにした問題があったのを思い出し、問題の素材が木材に変っただけだと思ったが、やはり解けなかった。
第1問同様、確実な得点源となる語句で答える問題が出題された。
今年の東大地理記述ではない部分での得点が比較的多いような気がする。
マグレでもあてなければならない問題だったのだが…。
設問B(1)、(2)は図を見て、見たまんまを答える形式の問題で、紫本にも同じ形式の問題があったのを思い出す。


その解説でも「素直に見たままを述べる」的な旨の事が書かれていたが、実際に出されると混乱してしまう。
設問Cは普通に分からなかったので飛ばしたら、時間切れで手つかずに…。
何でもいいから書いておくべきだった。

(第3問)

日本を絡めた問題は過去10年くらい変っていない気がする。ある程度予想していたが、その予想の網目をかいくぐってきた。
現代社会の知識が多少役に立ったと思う。


あと1年で力を入れたい地理。
この教科で人並みに取れていれば、今頃こんな記事を書くなんてことはしてなかったかも…。

2006年東大入試分析・世界史

2006年03月23日 16時02分57秒 | 2006年東京大学入試問題分析
【世界史】
今年の東大世界史はおそらく例年並みか、易化といったところだと思う。
第2問(1)は平成2年度第2問(B)と、第2問(2)は平成4年度第2問(C)と酷似。
国・数・英の過去問研究の鬼だった自分としては、世界史での過去問からの類出は想定外で、とても悔やまれる。
この1年は社会の過去問研究も徹底する。
以下、解いた順に。

(第3問)

短答問題という形式は変らず、ホッとする。今年は簡単だった。「尊皇攘夷」って日本史じゃなかったっけ??とか思ったりしたが、その問い以外は全問正解だったので、差はつけられていないと思われる。だてにZ会の旬報10回分を2回と模試問題3冊、過去問10年分つぶしたわけじゃない。

(第2問)

(2)が一番解き易そうだったので、慎重に解答を作成。イギリスとフランスのインド植民地化は基本テーマ。Z会にも「世界史詳説論述問題集」にも載っていた気がする。

(1)インドのイスラム化も基本。基本過ぎて怖いくらい。
この2問で、慎重になりすぎたか、時間が足りなくなる。
社会敗戦の一因。

(3)は120字論述にしては答えるべき年代の幅が大きい為、解答のポイントは絞られるのかなと思った。
若干の歴史誤認が否めない…。

(第1問)

個人的に東大世界史第1問は近代史が定着したと思っていたので、直前期は近代史に的を絞って勉強していた。まさか三十年戦争が出るとは思っていなかったのでフェイントのフェイントみたいだった。
直前期に「中谷の世界史論述練習帳」を読んで方法論を学んだ後、Z会の旬報と「世界史詳説論述問題集」で構想メモの練習に勤しんでいたのに、本番では時間が足りず、そのまま書き出す羽目に…。
去年の現役生いじめの問題に比べればとっつきやすかっただけに時間が取れなかったことが悔やまれる。


世界史第3問→世界史第2問までを30分→その後地理を70分→残しておいた世界史第1問を50分 で切り抜ける計画だったが、世界史第2問(3)を残して40分もかかってしまい、テンパってしまったのが敗因だと思う。
この辺が来年の課題。

2006年東大入試分析・国語

2006年03月23日 16時02分09秒 | 2006年東京大学入試問題分析
【国語】
昨年は古典が難化し、受験業界ではここまでの難化は昨年までと言われていたらしい。
その話の通り、今年は易化し、平均点も上がったのではないだろうか。

(漢文)
緊張のためか、一読しても何を言ってるのか理解できなかったが、易化していることは直感的に分かった。
2回目の読みで、ようやく理解でき、せっせと解答作成。
文中の要素もしつこく盛り込む。かつ、日本語らしい言葉と簡潔な説明を心掛ける。
8割は出来たと思う。
東大漢文は表層的な意味だけでなく、話の流れや意義を意識するべき。

(古文)
なんとも話の内容が簡素な物語だった気がする。
全体として何が言いたいかは理解出来たが、個人的に主語の特定に苦しんだ。
東大古文の傍線部訳は逐語訳で十分。
解答欄の大きさからも、裏付けられる。

古典に共通して言えるのは、「東大の古典25ヵ年」での過去問研究がものをいったと思う。
よく東大古典はセンター古典より簡単と言われるが、今年の東大の問題は例年のセンター古典より簡単と言っても間違いではないと思う。

(第1問)
死と宗教についての話は何かの東大模試の4番で見た気がする。
今頃、的中とか言って騒いでたりして。
漢字はかもるべきだが、1問ミスった。
論述は大体答えのポイントとなる場所が容易に特定出来るので、自分の言葉に換言して慎重に解答作成。
120字作文は語れるほどいい答案が書けた自信はありません。

(第4問)
問題の切り口は平易。
問題文も容易に意味が取れる。
設問を意識しながら解答作成。
半分はとれたでしょう。



直前期(本番1週間前)に紫本で演習しようと思ったら、本屋で中々見つからず、白本で代用。
白本の特徴としては、解説が少ないので時間が無い時には有効だが、じっくり東大国語を研究しようとするなら紫本に劣る。
採点基準は載ってるので自己採点は可能。
直前の白本演習では現代文が全然出来なくてかなり焦ったけど、本番は模試問題より簡単だったので模試の難易度に騙されないようにすべき。
受けてみた実感としては、時間が少ないということ。
じっくり解答する際、要素をもれなく、日本語として正しいか?論理的か?簡潔か?と追及していく際にとても時間がかかる。
この辺は慣れの領域か。

2006年東大入試分析・数学

2006年03月23日 16時00分07秒 | 2006年東京大学入試問題分析
2006年東大入試分析。

【数学】
全体的に易化。ここ5年間で一番易しかった。10年前から徐々に易化傾向にあったが、昨年、一昨年と難化傾向にある中で受験生の出来が悪かったのかもしれない。

第1問、三角比

正弦定理と余弦定理を駆使すればなんてことない問題。
例年東大数学は第1問が易しいと言われているが、今年もあてはまったと言える。
20分以内で完答するのが望ましかった(が実際は半径を直径と勘違いして正弦定理でミスし7~8分ロスした)。

第2問、確率

やはり出たか、という感じだった。
漸化式を絡めるのかと思いきや、オーソドックスな確率問題。
問題文をよく読んで(!)場合わけをしっかり行なえば、かなり容易に解ける。
(3)は捨てても差はつかないと思う。

第3問、不等式問題

整数問題と勘違いすると、中々気付かないかも。
「新スタンダード数学演習」に類題が載っていたと思う。
本番でそのことに気付いたときは、チョット嬉しかった。
(2)はいくらでも解き方が考えられるので、論証力がしっかりしていれば大丈夫だと思う。

第4問、2次関数

三角関数は過去問25年分解いたけど3問くらいしかなかったので、cosθを見たときはチョット驚いたが、ただ場合わけをすれば良いだけ。結局2次関数に帰着される。
計算が複雑になるあたりが東大らしい。
おそらくしっかり場合わけ出来れば、答えが違っても部分点は狙える。


今年の東大文系数学は冒頭でも触れた通り、かなり易化したと思われる。
例年東大数学は難問を見極め、捨て問をきっちり捨て、点が取れる問題を確実に取るのがセオリーと言われてきたが、今年の問題は全ての問題に手をつけたほうが得策かもしれない。さらに数学が得意な受験生と苦手な受験生の間に大きく差が出たのではないだろうか。
来年はおそらく今年ほど簡単ではないだろうから心してかかるべし。