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チェルシーvsリバプール 【プレミア09/10】

2009年10月06日 | リバプール (09/10)
■ BARCLYS PREMIER LEAGUE 2009/2010
   チェルシー(2-0)リバプール
    ・後半15分 アネルカ (チェルシー)
    ・後半91分 マルーダ (チェルシー) ロスタイム



その他、プレミアリーグの結果は、ブログランキングにてご覧下さい。

■ チームがおかしいリバプール

今シーズンは、あまりコンスタントにリバプールの記事(プレミア、CL共に)を書いていけないと思います。日本代表に関してはそれなりに書いて行きますけど。ただ、昨シーズンのように全くプレミアに関して書かないということはないと思います。単純に色々と忙しいので時間が取れないだけです。書こうと思ってたり、書き掛けの段階で・・・「もう次の試合かよ!」みたいな感じになっているのでね(苦笑)
リバプール関連など楽しみにしている方々、ご理解ご了承下さい。
ただ、適当なサッカー・ネタであれば、コンスタントに更新して行ってもいいかななんて思ったりもしています。

◆ 歯車が噛みあってない
正直、このチェルシー戦を見る限りチームがおかしい…前回書いた、バーンリー戦後
・ウェスト・ハム(A)3-2と勝利
・ハル・シティ(H)で6-1と勝利(トーレスのハットトリックがあったりと快勝だったね)

一方、CLでは・・・
 第1戦デブレツェンVSC(H)に1-0と辛勝
 第2戦フィオレンティーナ(A)では、0-2と敗れ・・・(CLはまだ見れてないんですよ)

さらに、余談ですが、カーリング・カップで我が本妻リーズ・ユナイテッドに、リーズのホーム(エランド・ロード)で1-0とリバプールが勝利。見たかったなぁ~この試合 (T_T)

どうなってんだ!リバプール!!
シーズン序盤とは言え、今回対戦したチェルシーと比較するとチームとして「リズムに乗り切れていない」という印象は拭えない。いや、リズムというよりどこかおかしい。歯車が噛みあってない印象。

この時期、シーズン・オフの選手補強・放出などの影響によりバランスを欠いているケースはどのチームでもある。この辺は様々な要因(補強・放出の時期、監督の交代、プレシーズンマッチ、トレーニングの質などなど・・・)により大きく異なるのだが。

◆ プレミア・ビッグ4からの陥落の危機も?
また、プレミアのビッグ4の至上命令は、リーグ優勝、CLの継続出場(リーグ4位以内)がある。そういう意味では、内容が悪くとも勝って結果を積み上げていけば、後々内容は伴ってくる場合も多いにある。(チームとしての自信の部分ね)

ただ、今シーズンは、シティの強烈な補強などで、これまでのユナイテッド、チェルシー、リバプール、アーセナルの牙城が崩れる可能性は高い。現時点ではトッテナムが2位につけているなど、脅威は少なからずある。(事実、10試合も終わっていないにも関わらず、既に「敗戦ゼロ」のチームが存在していない)こういうリーグ状況の中で、ビッグ4の中でリバプールがどうも下からの突き上げの煽りを喰らいそうな予感がある。

ちらっと“ながら”でアーセナルvsブラックバーンを見ていたが、アーセナルが序盤苦戦したものの終わってみれば6-2と大勝だった。
ブラックバーンにすれば、2度のリードで逃げ切れず、アーセナル相手に殴り合いのオープンな戦い方をしたら勝ち目はない。
逆に、アーセナルの攻撃力・チーム力は、選手・監督共に素晴らしい。(羨ましい・苦笑)

◆ スタメンとサブの差・・・
シーズン・オフにシャビ・アロンソを放出して中盤の底にルーカスが配置する形が続いているものの中盤のバランスは悪いのは事実。
そして、そこに明確に手を打たないでいる?ベニテス監督にも問題があるように思う。

どうやら、フィオレンティーナ戦では、ファビオ・アウレリオが復帰して先発したようで・・・(個人的には、信頼出来る選手の一人)
ただ、必ずしもシャビ・アロンソがいなくなったからチームの歯車が狂っているというだけの話ではないと思う。
そもそもわずか一人の選手がいなくなっただけでチームがガタガタ崩れるようでは、ビッグ4としては情けないものだ。

スタメンとサブの選手の質の差なんかも気にはなっている

例えば、この試合の控えの選手で言えば、
ベナユン、バベル、ファビオ・アウレリオ、アッガー、キリアコス、 ヌゴグ、ディエゴ(GK) これらがベンチ入りしていた。
この他だと、ヴォロニンがいる程度か・・・まぁ、他にもいるけど、スタメン張れるレベルにはない。
新加入のアクイラーニは、まだ戻ってこないし・・・どうも駒不足の感は否めない。
ベナユンは別として、バベルは完全にサブ要員になっているし、他に「これ!」と言った、交代枠3人の形も見えない。

多分、アクイラーニへの期待はリバプール・サポーターの中では大きいだろうが、プレミアの水にどれくらいで馴染むか?!
また、試合勘も含め、シーズン中盤以降、いや下手したらシーズン後半でなんとか慣れたかな?!って感じになり兼ねない(苦笑)
現実的な方法としては、ジェラードを下げて、トップ下の位置へベナユンが一番安定すると思っているのだが・・・

はっきり言えば、選手の運用方法に明確なビジョンが見えないのが一番気に入らないのである。

◆ チームとしての動き
あまりにもチームとしての攻撃のアクション乏し過ぎる。
基本的にリバプールの攻撃の形は、「ボールを奪って速攻!」
そして、「トーレスとジェラード」次第。これに、ベナユン、カイト、ジョンソン、(多少)リエラが加わって攻撃の形が増えるといったところだろうか・・・

個人的には、リバプールの攻撃に関しては、もっと良くなるような気がずっとしている。
この辺は、チームを作り上げる監督、コーチ陣の手腕に問題があるような気がしてならない。

◆ ベニテスの去就についても考える必要あり
なぜならば、チームとしての守備面では、セットプレーでのゾーン・ディフェンス志向を除けば、ベニテスの手腕は結構評価出来る。
大きく守備のシステムが崩壊して敗れたという試合は、記憶しているだけでは、ほぼ皆無と言っていい。
ローテーション・システムを積極採用しているにも関わらず、プレミア、CLの試合共に、自分達の力と相手との力のバランスや状況などを考慮してチームとして非常に良い守備のシステムがリバプールにはあると思っている。


しかしながら、そして、今回のチェルシーのように素晴らしいシステムをチームの攻撃の形として運用するチームとの対戦をしてみて、明らかにリバプールの攻撃はプレミアビッグ4の中でも一番下だと思った。そして、この状況がプレミアリーグ優勝をなし得ない最大の理由のような気がしている。

改めて、ベニテス監督の去就についても論議に挙がってもおかしくない状況になったと思った。

サウジの王子がリバプール買収か こんな話も挙がっていた・・・そうなると今シーズン、プレミアかCLの優勝という結果がなければ、ベニテスの首も危ういと見るべきなのかもしれない。

■ チェルシーの攻撃とリバプールの失点

◆ チェルシーの攻撃、2トップの2つ動き
リバプールが失点後、ベナユンを投入して攻撃の有機的な動きが出来たものの、あくまでも「点を奪い同点にしなければ」という精神的なプレッシャーによる動きであったのに対して、この試合のチェルシーの攻撃には、非常に興味深い点が2~3あったので記述しておく。
就任初年度にして、このような有機的なシステムをチームに植えつけているアンチェロッティの手腕は「さすが」の一言である。

(多分)この試合のチェルシーは、[4-3-1-2]というフォーメーションになるのだろう。並びについては図、参照。

アネルカ、ドログバ、両FWはわりと似たタイプのFWだと思う。テクニック、パワー、スピードとバランスの良い理想的なFWであると言える。
この2選手にアンチェロッティは、2つの動きを指示しチームの攻撃の形として浸透させているように思った。(対リバプール向けかどうかは不明)
また、チェルシーの後方3人(バラック、エッシェン、ランパード)の上がりもバランスが良かった。

(1)サイドへ流れる動き
この試合、やけにドログバがリバプールの左サイド(SBインスーアのエリア)へ開いてボールを受けるプレーが目立った。
そして、そこへボールが入ってくる。

(2)ポスト・プレーと裏への飛び出し
チェルシーの中盤以降が奪ったボールをアネルカがポスト・プレーで受け・散らしてという動きも目立った。
そして、この動きに連動するようにドログバがリバプールDFラインの裏のスペースを狙う動きも加わる。
(アネルカ、ドログバの動きはケース・バイ・ケースだが、印象としてはドログバがサイドへ開くパターン、アネルカが引いて来るパターンが多いように感じた)

一度、アネルカが楔のパスを受けて落とす、それを受けた選手が次の展開へ・・・トップ下のデコ、ランパード、バラック、エッシェンがこの2トップ動き・状況を判断してベストな選択肢を選ぶ・・・そんな攻撃の形が印象的だった。

◆ チェルシーのサイドの使い方
ランパードが多少前掛かりになり、エッシェンとバラックで中盤の底を埋めるというのが基本的なチームの動きのように思えた。


リバプールのリエラ、カイトのようにSH的な縦エリアのポジションの配置ではなく、ダイヤモンド型の中盤のような形がチェルシーの配置。
その中で、如何にしてサイドを活用するのか?というのが、前述のドログバのサイドへの流れて受ける形、それと、中盤の底(バラック)から、右SBのイバノビッチが1つ前のエリアへ動き出した時へ展開する形。(新加入のイバノビッチは、なかなか良い選手だなと思った。)

要は、サイドを縦のエリアと考えないで、“ピッチ上の一つの円のようなエリア”として使っている印象があった。選手が「入ってくるエリア」というイメージ。

前述のイバノビッチの上がりもリバプール陣内深くまでではなく
「インスーアの前、マスケラーノの横、リエラの後ろ」というエリアへ入っていくとバラックからボールが入ってくるというイメージ。そこから味方へパスしたり、ゴール前へクロスを上げたり。


サイドでの縦のユニット(SBとSH)の組み合わせで、サイドの縦のエリアを崩すという発想ではなく、サイドのスペースを一つの円(サークル)のような感じでイメージして、そのサークルへ選手が入って来たりボールを動かしているような印象を受けた。



逆にリバプールには、この辺の攻撃面での明確な動きが希薄であった。基本的に「縦へのスピード」。
トーレスがサイドへ動くのもボールを縦(前)へと動かすべく、フリーになれるエリアへ動いているにしか過ぎない。チェルシーのFWがサイドへ開くのと似ているようでも異なる。

また、チェルシーの中盤の選手の攻守の切り替えの早さ(ダッシュ、運動量など)も目を見張るものがあったとだけ付け加えておく。

◆ リバプールの失点
リバプールが失点したシーン。見ながら「あっ、やばい!やられる!」って声に出してしまったのですよ。
そしたら、案の定失点。

ボールを奪われた局面、グレン・ジョンソン→マスケラーノ、そしてドリブルをカットされて・・・という部分だけにクローズアップすれば、一番やってはいけない類の失点の形。

しかし、ちょっと時間を数十秒遡ると、このシーン、リバプール・ボールからのリスタートだったんですよね。
左SBのインスーアの所に2回くらいボールが行ったりとDFラインでボール回しをしているものの、前への出し所が見つからない感じ。で、ジョンソンからパスを受けたマスケラーノがドリブルで行くがカットされて、カウンター。
リバプールのDFラインは、多少、気持ち的にも前掛かりになりかけた瞬間のカウンター。最悪の奪われ方。
ここでも、デコがボールを受けて、リバプールの右サイド(ジョンソンの裏)に開き気味のポジションにいたドログバからへパス。
ドログバがゴール前へクロス。
アネルカが詰めてゴール!


非常に素晴らしいゴール・・・(悔しいです!)

デコがボールを受けてドリブルするゴール正面へのスペースを作りながらシュクルテルを引き連れて行くようなドログバの動き。
デコも基本どおり、ゴール前へと動いているが、逆サイドのアネルカがゴールへ詰めてて決めると・・・
この時のファーサイドのインスーアの動きもちょっと気に入らないんですよね。
ちょうど、オランダ戦で日本が3失点目を喰らった時の長友の動きと似ている。最後まで、追え!って言いたくなる。

その後、ロスタイムにFKから失点。形はセットプレーだけど、「ドログバvsキャラガー」というマッチ・アップでキャラガーが負けたゆえの失点。
キャラガーもぼちぼち歳かなぁ・・・。
ただ、ドログバと競り合った時にファビオ・アウレリオもフォローしていたんだけど、後ろから追っかけてるだけだったしなぁ~。


最後に、もちろんリバプールにも得点を感じさせるプレーはありましたよ。
特に、前半立ち上がりは、リバプールの方が良かったように思えました。
しかし、内容が良くても、こういう相手には、勝利が一番必要だったりする。
よりによって、チェルシーだしな・・・

とにかく、この試合は、完敗です。


最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
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※ 明日、少し画像など追記します。また、書き留めている日本代表欧州遠征についての詳細もアップ予定です。

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2 コメント

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Unknown (yunapure)
2009-10-06 02:05:49
たしかに、この試合ではリバプールは噛み合ってなかったですね。
チェルシーファンとしては、リバプールはハル戦では大勝してたので
CLでの敗戦は逆に怖いなと思ってたんですけど、ここまで攻撃を抑えられるとは思わなかったです。
コージさんの解説はフムフムと読ませてもらいました。なるほど。
でも終盤のベナユンのシュートには冷や汗でした、あの時間でも!

この記事とは関係ありませんが、リーズは今、首位ですね!
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コメントのお返事 (コージ)
2009-10-06 17:23:24
yunapureさん

こんばんは。
両チームの差が如実に現れた試合だったなと・・・
それにチェルシーの出来の良さには驚きました。

リーズは首位ですよ~(´▽`)
翌々シーズンにプレミアに戻って来れれば
最高でしょうけど・・・ずっとそれを思って
早数年(笑)

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