「逢い引き」と打とうと思って「あいびき」と入力したら、AIが「合い挽き」と変換した。さすがAI!私に相応しいのは「逢い引き」ではなく「合い挽き」であることを見抜いている。毎日、せっせとお料理しているからね。食べるのは私です(逢い引き相手ということはない)。
言葉ネタついで。あたためていたヤツを吐き出そう。
ドイツ語の「トラウリヒ」は二つあって、一つは「traurig」で、もう一つは「traulich」。意味は真逆で、前者は「悲しい」で後者は「快適な」。もちろん、ドイツ人にとって「R」と「L」は全く別の音だから間違えようがないのだけれど、この二つの区別が苦手な日本人にとってはやっかいな話である。
同様なのが「イープリヒ」。一つは「übrig」で、もう一つは「üblich」。前者は「余分な」で後者は「普通の」。
悔しいので逆の例、すなわち、ドイツ人に苦手な日本語を紹介しよう。「渡辺さん」をドイツ人は「ヴァタナベサン」と発音してしまう。「w」がどうしても濁ってしまうのである。
因みに、ドイツ語のヤ行(j)は「ch」の有声音なので、ヤ行を言うとき冒頭にハ行が混ざって聞こえることがある。例えば「ヤー」は「ヒヤー」という具合である(ドイツ語の歌の歌詞の「Ja」を「ヒヤー」と発音するとそれらしく聞こえると指導する先生もいる)。昔、ドイツ人が日本人を「ヒヨシ」と呼ぶので、呼ばれた方が日吉さんなのか?と思ったら吉なんとかさんで、なるほど、と思ったことがある。
「ヒヨシ」は、江戸っ子にかかると「しよし」になる。
「しよし」と山梨の人が言ったら、それは「○○しろ!」という意味である。
「ひ」が「し」になることを散々冷やかされた江戸っ子は、気にしすぎて「しよし」が「ひよし」になる(360度回って元に戻る)。なお、全然別の人生になってしまうことを「人生が360度回って」と言ったら誤りである。この場合は「180度」が正解である。
大河ドラマの「べらぼう」では江戸言葉が飛びかうが、まだ「ひ」が「し」になったのを聞いたことがない。
冒頭の「あいびき」に戻る。私のイメージでは、合挽肉はハンバーグで、餃子には豚挽肉だが、最近は鶏むね肉がマイブームだから(健康嗜好)、なんでもかんでも挽肉を使うときは鶏むね肉にしている。
「逢びき」という古い映画で使われている音楽は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番である。
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