監督: 朝原雄三
出演: 上戸彩 、高良健吾 、西田敏行 、余貴美子 、夏川結衣 、緒形直人 、成海璃子 、柄本佑 、鹿賀丈史
江戸時代。優れた味覚と料理の腕を持つが、気の強さが仇となり1年で離縁された春(上戸彩)は、加賀藩六代藩主・前田吉徳の側室・お貞の方(夏川結衣)に女中として仕えていた。ある日、料理方である舟木伝内(西田敏行)にその才能を買われ、息子の嫁にと懇願されて春は2度目の結婚を決意する。舟木家は代々、藩に仕える由緒ある包丁侍の家であったが、跡取りの安信(高良健吾)は料理が大の苦手で、しかも春より4つも年下。春は、姑の満(余貴美子)の力も借りながら、必死に夫の料理指南を始める。(Movie Walkerより)
イオンシネマ全国一斉試写会に行って来ました。これは絶対に観ようと思っていましたので、試写をいただけてすごく嬉しかった~
今回久しぶりに上戸彩さんの演技をきちんと観て、すごくしっかりとしたものができていたのでとても安心した。
何故かというと最近このテの役に起用されがちな若手女優さんたちの中で、人気が先行して起用されているような人が多く、もしかして彼女もそうかなと少し危惧があったから。でもその心配はなかった。彼女の演技が落ち着いてましたから。こういうきちんとした役が立派に務まる女優さんに成長してたんですね。失礼しました。
「加賀のお屋敷から嫁に行き、出戻って再婚した料理の天才」という役。一歩間違ったらただ料理が上手いだけの人になってしまうんですが、そこは武士に嫁いだ人間としての役割をちゃんと果たしています。料理よりも剣に価値を見出している夫とどう向き合って行くのか。試行錯誤しながら、当時の武士の嫁としての立ち居振る舞い、ポジションというものがきめ細かく描かれていたように思いました。
人生が全て思いのままになる人間なんて果たしてどのくらい存在するのだろうと、時々思うことがあります。
この時代のように、自由に生きられない時代は尚のこと。
職業が、結婚相手が選べない、ああしたかったこうしたかった。思えばきりがないことばかりだけど、どこかで折り合いをつけて生きていくこと。そのきっかけとなるのは、縁あって出会った人だったりする訳です。
ただしそこで判断を間違えてしまうと全てを失うのもまた武家社会の掟でもありました。一時の我を通して全てを失うのか、堪えて後世に遺産を残すのか。あの時、我を忘れて行動せずに堪えておくことも実は正解だったのかもしれない人はたくさんいます。その運命の分かれ道を握っているのが、陰で支える女たちなのかもしれません。
前作よりもかなり武家の、加賀藩のダークサイドを描いており、そこと全体の雰囲気を上手く調和させている。
激情に流された結果、そうでなかった場合の将来。明暗を分けるのはほんの一時の感情かもしれませんが、生きる支えをどこに見出だすのかということでしょう。
思うがままに生きられなかった男が悟っていき、やがて何が大切なものなのかがわかってくる。その境地に行きつくまでに耐える女の姿も今ではあまり見かけなくなった。己の運命を受け入れるだけではなく、添って行くことができにくい現代なだけに、この夫婦の姿は新鮮に映るのではないだろうか。
能登の旅も今でこそ気軽に行けるが、当時は難行苦行というのもよくわかる。旅がどんなものだったのか、しかも普通の旅ではなく藩命の旅、成果がないといけない、その中でしっかりと結ばれて行く絆も見えてくる。
加賀藩の豪華絢爛な料理、能登の厳しい自然、夫婦や家族の献身など、見どころもたくさんな本作。いろいろと楽しませて頂けますし、また幅広い年代で共感できる部分も多い作品ではないでしょうか。
ただですね! いくつか感じたことですが、
料理している所を手元から細かく映し出すシーンってあまりなかったと思う。これは料理映画なのにどうかな。上戸さんにはやっていただきたかった。高良くんは武家の作法の料理のシーン(→名前忘れました)があって、そこはさすがによかったですね。全てを飲みこんで生きていこうとする男の姿です。
あともう1つ、エンドロールの音楽・・・ すみません。 これ、何故選んだんでしょうか。
映画とマッチしてないように思ったのは私だけかなあ。
★★★☆ 3.5/5点
めっちゃ楽しみにしてたんだ
ファンでもある、ママ役の余貴美子サマといい
上戸女史と、高良氏だってのも嬉しくてねぇ
そこに、役とキャスティングが 見事にマッチしてた
こういうふうに 徐々に絆が出来ていくのも
ワサワサした映画と違い良くてねぇ・・・
加賀藩のダークなあの騒動も描いてあって
その史実も背景に描いていたのも
解りやすかった~
ただ、どうしてエンドロールに、あの歌手の声を?!
あれだけは、ダメでしょー(あの人が大嫌いだから尚の事)
そうよー、あれは全然合ってない!!!
あそこまできたら、純和風じゃないとあかんやん!! って、思いっきり毒づいてしまいましたよ。あの人の起用は大人の事情なのかもしれないけど。
映画も丁寧にできていたんですけどねえ・・・。
最後の最後って侮れないからねえ。印象に残っちゃうし。
本作チラシ見る限り「サザエさん」みたいな雰囲気だと思っていたので
そこは予想外でよかったです(笑)
こういう映画に鹿賀丈史は欠かせないですね^^
サザエさん(笑)
でもそれよりももっと現実的でダークサイドもありましたね。
>鹿賀丈史
あの登場シーンで笑えましたねえ・・・。
あの歌はないわ。。。って思いました。
なんかほっこりと終わったのが台無しになったような感じに思いました。。
せっかくいい作品だと思っているのにブレーキになってる。
なんでこれ選んだんでしょうね(苦笑)