原題: NAMELESS GANGSTER: RULES OF TIME
監督・脚本: ユン・ジョンビン
出演: チェ・ミンシク 、ハ・ジョンウ 、チョ・ジヌン 、マ・ドンソク 、クァク・ドウォン 、キム・ソンギュン 、キム・ヘウン
試写会場: シネマート六本木
映画『悪いやつら』 公式サイトはこちら。 (2013年8月31日公開)
映画レビューサイト・cocoさんの独占試写会に行って来ました。
上映後15分間、映画検定1級の放送作家・松崎まこと氏のトークショーがあったが、終映が遅かったのでこちらはパス。
1982年、釜山。賄賂でクビになった元悪徳税関職員のチェ・イクヒョン(チェ・ミンシク)は、裏社会の若きボス、チェ・ヒョンベ(ハ・ジョンウ)が遠い親戚であることに気づく。ヒョンベの信頼を得たイクヒョンは、公務員時代に培ったコネと親族の絆を利用。狡猾な交際術を駆使して裏社会でのし上がってゆく。頭脳のイクヒョンと拳のヒョンベ。公務員、ヤクザ、警察、検事など、様々な悪いやつらが跋扈する中、2人は結束して一気に釜山を掌握する。だが、1990年にノ・テウ大統領が組織犯罪を一掃する“犯罪との戦争”を宣言したことをきっかけに、2人の間には次第に亀裂が生じてゆく……。(Movie Walkerより)
チェ・ミンシクは最近悪役づいてるというか、お顔立ちからしてコワモテ風なので、こんなタイトルで主役でもあまり驚かない。そしてハ・ジョンウくんもそんな役が多めですし。
本作、韓国の「本貫」を理解していないと少々分かりづらいかもしれません。というか私もあまりよくわかってないんだけど。
姓が同じで出身地が同じだと、いろいろとご先祖様の格の違いとかが分かるから、そこで現世でも優劣というか序列が決まる?ってことなんでしょうね。韓国の姓は日本よりもずっと少ないのでこうして辿れますし、ルーツがはっきり分かるのはいいことですが、現世でその序列を振りかざすのは考えようによっては面倒臭い。相手が自分よりも豊かな生活をしていたり社会的な立場が上であったとしても、祖先ではオレの家系の方が偉いんだ!っていちいち言われたら鬱陶しいことこの上ない。
イクヒョンはもともとは「木端役人」くらいの感じだったと思うんですよね。こそこそとせこく他人からガメられればそれでいいという程度。しかし解雇されてからはその立ち回りが命綱になっていく訳だから当然真剣になる。
どうにかして自分の足がかりを作ろうと接触した切れ者のヒョンベ。叶わないと思っていた相手よりも実は自分の方が本貫で序列やら階級(とでも言えばいいんだろうか?)やらが上だと分かった時のイクヒョンの態度の豹変ぶりには笑える。
結局、どちらを向いても悪い者同士であることには変わりない。相手よりも自分が有利になれるように、手段としてのし上がりたい。そのためにはスパイのようなことも平気でしてしまう面の皮の厚さが必要なのだろう。共通の敵には団結して闘うと言っておきながらも、裏でこっそりその敵と取引をする。しかもその駆け引きが全然慎重でも何でもなくとても杜撰なので、「一体この男は何を考えているんだろう」とヒョンベに思わせる要素だらけ。
1990年の大統領の宣言がこの2人の関係にどう影響したのか、正直そこは関連付けるのが難しかった。これは当時の韓国事情に詳しい人じゃないと正確には読み解けないだろう。国としては部外者の立場から見れば単純な抗争にしか見えない。
それでも権力は時の運に応じて移り変わっていく訳で、勢いだけはいいが大して頭脳があるわけでもなく、結局のところ小心者から抜け出せないイクヒョンがヒョンベに正体を見抜かれてしまう。悪事を働く者同士での生き残りを賭けた闘い、結局最後は化かし合いの一枚上手が勝つ。何でもいいから勝てばいいという論理が延々と展開されるが、それを誰も笑えない。
一見謙虚そうに見えるイクヒョンの息子だって、結局はいつかどこかで悪と繋がらざるを得ない将来を抱えていることは火を見るよりも明らかで、初心こそは純粋でも結局悪まみれになって終わるのだろう。
そう考えると学歴社会の勝者故に妙な自信に充ち溢れた小生意気な少年や青二才に防げることは何もない。あるとすれば代々受け継がれてきた悪縁を断ち切ることしかないが、手にした権力と引き換えにすることなど彼には到底無理な話。つまりは悪はどこまで行っても悪でしかないということ。そう言えば犯罪撲滅宣言をしたノ・テウ元大統領だって在任中の政治資金隠匿が罪に問われていたような。
★★★☆ 3.5/5点
映画も何が言いたいのかよくわからなかった。
正義の検事が一番憎々しかった。
あんな使い方するなら本貫なんか廃止したほうが良いと思います。(笑)
チェミンシクも好きだし。
「チェイサー」も面白いしまた観たくなったな。
わかんないですよね。自国の文化じゃないので理解するのは難しい。
現世でエラそうにすると何だか小物に見えちゃってしょうがないです(笑)
この顔触れってもう「何かやってくれる」って期待度いっぱいで(笑)
『チェイサー』はよかったですよねえ。
これもそうだけど、ああいうアウトローの面白さが韓国映画の魅力かな。
韓国の「本貫」のところ参考になりました。
ぼくは、この姓については
前世が…というのではなく、
本家、分家という感じかなと思って観ていました。
そう考えると、
少し分るような…。
日本でも横溝正史ものとかに
出てきたりするので…。
ご先祖様が同じというのも現世では言われただけじゃ信じ難いものもありますし。
血筋って、なければ困るけど、繋がってたら繋がってたで厄介な部分もありますね。
韓国映画をそれほど観るわけではないのでミンシクは「オールド・ボーイ」以来だったのですが、貫禄つきましたね
話の筋も日本人には理解しづらい部分がありましたが、それも含めて韓国の面倒なところがよく伝わってきましたね
つい日本と比較してしまいます
やっぱりその国の人じゃないとよくわからない部分でしょうね。
日本にも同じように、独特の風習があって、他国の人からは不思議に思われてるんでしょう。
チェ・ミンシク過去出演作は数えてみたら5作品観てました。意外と観てましたね。どうしても悪役の方が多い俳優さんですけど。
知らないうちに、ハ・ジョンウがかっこよくなっていて、びっくりしました。いつから色っぽい雰囲気を漂わせる人になっていたんだろうか?気がつかなかったなあー。
昨日スケートを見て、キム・ヨナがすごくて・・・
韓国の人は、精神力、ありますなぁ。
テーブルウェア・・、家の両親も毎年行ってます^^
日本人からするとまだまだ未知の部分がありますね。
過酷な歴史を超えてきたからこその国民性でしょう。
テーブルウェア、ほぼ毎年行ってますけど、飽きないですねえ。綺麗でした。