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【新・午前十時の映画祭】『タワーリング・インフェルノ』 (1974) / アメリカ

2013-04-06 | 洋画(た行)


原題: THE TOWERING INFERNO
監督: ジョン・ギラーミン 、アーウィン・アレン
出演: スティーヴ・マックイーン 、ポール・ニューマン 、ウィリアム・ホールデン 、フェイ・ダナウェイ 、フレッド・アステア 、スーザン・ブレイクリー 、リチャード・チェンバレン

【新・午前十時の映画祭】『タワーリング・インフェルノ』 ページはこちら。


これは公開当時はさすがに子どもだったので劇場には行かなかったけど、幾度となくTVで鑑賞はしてる作品なんですよね。
なので今回「新・午前十時の映画祭」に入ると聞いた時はそれはそれは嬉しくて仕方なかった。TVで観ただけの映画なんてどっちみち細かい所なんて覚えていないし、スクリーンで鑑賞できるチャンスがあるなら是非是非行きたい。何と言ってもあの迫力あるラストとか、どうだったっけ?って確認作業も兼ねますよね。
なのでこれは「新・午前十時の映画祭」が始まる日に行きたかった。早く観たくてしょうがない子どものような気分です(笑) 同じような方も多いらしく館内7~8割方埋まってました。


昔、むかーし観ただけの記憶って本当におぼろげで、今回じっくりと見て初めてこの映画の全容が分かったというか、こういういきさつがあってあの大クライマックスになってしまったのがよくわかる。
これが作られたのが1974年のこと。その後日本で記憶に残る火災と言えば1982年のホテルニュージャパン火災だろう。これはその後の防火基準を根底から改めなければならなくなった事件だった。ホテル・旅館は防災等の設備が基準を満たしていないと開業できなくなり、「適マーク」というものもつけられたりと、こういう話が定着するきっかけとなったのはこの事件だったように記憶している。

火災の年表 wiki

そしてアメリカにとって衝撃的な火災と言えば、アメリカ同時多発テロ事件以外には考えられないだろう。本作のグラス・タワーは135階建てだが、今は亡きワールドトレードセンターも110階建て。超高層ビルの行く末を観てしまった今となっては、フィクションとテロの違いはあれど、あの悪夢が甦って来るかのような本作でもあった。
超高層ビルの中にオフィスと居住空間が混在していると言えば、日本だったら六本木ヒルズが近いものがあるのだろうか。それにしても、例えば100階にプライベートで住もうと思う人って一体どのくらいいるのだろう。オフィスとレジデンスが一緒になっていたらそれだけ火元も多いし、有事の際には本作のように避難経路も確保できないかもしれない。高さはステイタスでもあるけどそれだけ危険はつきものであるという、基本的なことを忘れてやしないか。最近よく見かける免震構造の超高層マンションはカッコいいけど、安全には絶対というものはないことを、そういうマンション買う時はすっかり頭から飛んでるんだと思う。



これを観て、何気に思い出したのは『タイタニック』。これも本作同様、経費をケチって杜撰な施工をした挙句の人災となっている。安全基準というのは大惨事が起きないと見直されないことが多いのはどこでも同じなのだろう。
それにしてもこのビルの会社、冒頭からあり得ないツッコミどころ満載なのも失笑もので、大体オフィスとドア1枚隔てたところに愛人を呼ぶ?(笑)この会社、みんな割といい加減だったんですね。仕事中にデートしたり私服肥やしたり・・・。これじゃ防災基準なんて興味なくても当たり前のような気もする。今でこそ本当に罪に問われますけど、40年前ならまあまあいいじゃないかで済んじゃってた。避難経路も解らず訓練もせず、おまけに現場の担当は自分たちの持ち場を理解していないようで、みんなが設計者のダグに尋ねるのもとっても変(笑)そんないい加減な集まりだからボヤ1つ収められなかったのだろう。

よくよく考えてみると結構始まりは安っぽい話にも関わらず、終わってみるとやたら超大作感がいっぱいの本作が長年支持されているのは何故だろう。1つには20世紀フォックスとワーナー・ブラザースの合作によって豪華な作品に仕上がったというのはある。
今みたいに「じゃあここはちょっとCGで」ってできない時代、一体これだけの撮影をするのにどうやって撮ったのか、また一体いくらかかったのかという疑問は当然出てくる。合作ともなればそれだけ資金も取れるし火災シーン、途中の救出シーン、ラストシーンも豪快に撮れるというもの。資金があれば、予想外の展開も難なく撮れるし、またその予想外のシーンは恐らく実際の超高層ビル火災で起こり得ることだろうから、観客は次第にリアルなビル火災を見せられている気分になって来る。

そして登場人物たちの関係も面白い。筆頭はやはり2大スターのスティーヴ・マックィーンとポール・ニューマンとの連携で、設計者なのに意外とタフガイで使えたダグ・ロバーツと、いついかなる時でも救出手段を考え抜くクールな消防隊長のマイケル・オハラハンとのやり取りが小気味いい。そしてフレッド・アステアのエピソードも素敵。途中の救出劇での女性たちの描かれ方もいい。非常事態の中でもがっちりと人物たちの背景を描いているところも本作の魅力の1つ。

本作ではさらに、人災というものが起こるべくして起こって行く過程をつぶさに見ることができる。一握りの人間の邪な気持ちが取り返しのつかないことになっていくプロセスは、昔も今も同じだろう。完璧なビルというものは今でも存在しないだろうし、誰かが「ここは絶対に安全です」という時は何か疑ってかかった方がよいのかも。映画でありながらも現実問題として考えることができ、しかしながら映画的な惹きこみ方もしている点で、本作はやはり名作と言えるのだろう。


★★★★★ 5/5点






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10 Comments

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こんばんは (yukarin)
2013-04-13 22:48:31
今日、観てきました!
やはりテレビで観るのとスクリーンで観るのとでは迫力が違いますね。
今観てもリアルさを感じるし火災の怖さにゾッとします。
CGがない時代にこれだけのすごい作品が撮れたなんていったいいくらかかったんだろうと気になりますね。
スティーヴ・マックィーンとポール・ニューマンのお二人がほんと素敵でした~♪
yukarinちゃん (rose_chocolat)
2013-04-13 23:23:53
スクリーンの方が絶対にお得な作品だよねー。
CG無い時代に一体どうやって撮ったのか、すごい興味ある。
ワーナーとフォックスの実力ここにありって感じです。
主演の2人も惚れ惚れしますよ。「スター」そのもの!
お邪魔します ()
2013-04-15 20:26:57
最近、映画を観ていなくて……
こちらにうかがったものの、知らない映画ばかりで……

「新・午前十時の映画祭」は、良いですよね。
昨秋、引っ越ししてから、すっかり忘れていたのですが、
思いがけず、新しいラインナップまでチェックさせていただきました。
ありがとうございます♪

「タワーリング・インフェルノ」はテレビでしか観たことがないのですが、
大人になった今だから、ちゃんと劇場で観たい名作なんでしょうね~
マックィーンつながりで、「大脱走」も観たいな~(12月はずいぶん先ですが……)
釉さん (rose_chocolat)
2013-04-24 20:57:08
コメントお返事遅くなりましてすみません。ご訪問ありがとうございました。

「新・午前十時の映画祭」、また今年もやってくれたので嬉しい限りです。
今年は1つの作品が2週間かかるので、ゆっくり観れそうです。これもちゃんと見るととてもいい作品なんですよね。
おすすめです!
『大脱走』は、うちの近くだと今やってるんですよね。これも行きたい。
同感! (zebra)
2013-04-26 02:14:29
>これを観て、何気に思い出したのは『タイタニック』。これも本作同様、経費をケチって杜撰な施工をした挙句の人災となっている。
 そうなんですよ! そこが気になってました。

タワーリングインフェルノは ぼくもテレビの放映でみました。

 ひどいことに 予算を減らすために 正規のビル用の電気配線を ビル用に不向きな電気配線・・・つまり 安い電気配線を使用するお粗末さ。


 大電流に耐え切れず 焼き切れてしまったことがこの惨事に・・・

 ポール・ニューマン演じた設計士が
「予算を減らしたいなら ビルの高さを減らせばよかったんだ。このビルはただのハリボテだ」

 火が鎮火したあと
「このビルは このまま残しておこう。人間のおごりが招いた 象徴として」

 と言ったのが印象的でした。

 人間の おごり、虚栄のむなしさ タイタニックと同じです。
zebraさん (rose_chocolat)
2013-04-26 09:29:44
はじめまして。コメントありがとうございます。

これは改めて鑑賞した作品なんですけど、本当に杜撰な設計施工でしたね。
今じゃこんなことあり得ないでしょうけど。もちろん目に見える部分での工事失敗や手抜きって意味です。
隠れた部分ではいくらでもごまかせると思いますし、某国ではコンクリに海砂を混ぜる手抜き工事がほぼ全てのビルに行われているので、築数年~10年くらい経つと、何もしなくても自然にビルが倒壊するんだとか。
いつの時代も人が起こす災害をはなくなりません。

zebraさんはブログやTwitterなどお持ちでしょうか?
お持ちでしたらぜひご紹介下さいね。
Unknown (CHARADE)
2013-04-26 14:05:10
これをごらんになっているということは、グループCですね。自分はグループAで見ています。既に「冒険者たち」「ローマの休日」を観ていますが素晴らしいです。

今年は1本を2週間続けているというのがいいと思います。さいわい、グループAには夜も上映している劇場がありますので、今回は全作品観てやる! と思っています。
CHARADEさん (rose_chocolat)
2013-04-26 17:02:42
グループAとBでも観れる距離なんですが(笑)、地の利を考えてCになっちゃってますね。
今回は3グループ行ける人にとっては、3ヶ月くらいで制覇できちゃうプログラム?になってて、それもまたいいかなと思います。
とりあえず朝十まで手が回らないかもしれないので。。。

>グループAには夜も上映している劇場があります
平塚とかはそうですね。行っていけないこともないシアターなんだけど、マイルがつかないからなあ・・・と考え中です(苦笑)
朝十は長いのでマイル貯めないと損ですし。
また始まりましたね (バラサ☆バラサ)
2013-05-09 01:14:41
しかし、休日の10時に向かうのは困難です。

「燃えよドラゴン」と「タワーリング・インフェルノ」は、頑張って六本木に行こうかな。

TOHOシネマズは、自社作品も上映すればいいと思うのですが。ゴジラとか若大将とかクレイジー。
バラサ☆バラサさん (rose_chocolat)
2013-05-09 14:43:48
休日が週1とか週2だと、そこの10時からを映画に使うのは結構大変ですよね。
他に予定もあるし。
でも、これは頑張って大スクリーンで観てほしいなー。感慨深いですよ。

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