きょうは!

思いつくまま

コタロウくんの話

2013-06-24 | その時折

 

         コタロウくんは柴ちゃん。

 

        

 

       いつもお家と塀の狭い間にある小屋に、ごろんとしてる。            

       たまに、幼稚園にもならないような年齢の女の子とかにひかれて、

       散歩してる姿をみかけていた。

       車道と歩道を女の子に気まぐれにひっぱられたり、

       彼が方向を決めたり、持ちつ持たれつ。

       車の往来も結構多い道をゆらりゆらり。       

       それがね、小さな女の子が何をしても、怒らない。

       口をむんずとつかまれて、いたずらされたってされるままにしてる。  

 

          

         

 

        「わんちゃんと仲良しなのね。

         わんちゃん、なんていう名前?」

 

        「コタロウ!」

 

       

 

 

        きょう、お母さんと散歩してるのに会った。

 

 

        「おりこうさんのわんちゃんですね。」

        「ええ、でも辛くされてたのを引き取ったんです。」

 

        「え?! そういうボランティア活動されてる方たちから?!」

        「いえ、家はついこの先なんですけど。」

 

 

        

 

 

        コタロウくんは、もう一匹の犬ととても折り合いが悪かったらしい。

        それでしょっちゅう家出して逃げてきた。

        なぜか行くところは、いつも同じ家。

        それで、飼い主に返すと、逃げたことでまた飼い主からひどく怒られる。

        それがいやでまた家出・・・負の連鎖。

    

        いつも逃げていくお家では、犬は飼えない事情が。  

        その近くの、前のわんこを亡くした今のお家で引き取ることに。

 

 

      

 

 

        12歳だって!

        とってもそんな年には見えない。

        ちゃおと同い歳だよ*

 

        前の飼い主さんが悪かったとはいちがいには言えない。

        でも、すごく居づらかったんだろうね。

        よかったね、コタロウくん。

        小さな家族やおじいちゃん、おばあちゃんたちに囲まれて

        もう逃げ出すこともなく、ゆっくり自分の居場所ができて*

 

       

 

 

             朝から 素敵な話が聞けました*