花を呼ぶ雨になるかな

朝は止んでいた雨、
再び
一日かも？
見込めないかな・・・

空が雨を告げている。
風は小高い山を迂回して、広い谷を回りこむようにうねりとなって押し寄せ、
うねりは木立と密集家屋に激しくぶつかり、擦れ、共鳴音となって脅かし、
その悲鳴にも似た反響音に悩まされた空、
何時の間にか細かい粒子の灰色が空を蔽っている、

雨か・・・温い雨ならよいのだが、夕方を思わせる空から落ちる雨、
案外冷たい。
気配

雨が降るまでの間合いと言うか間
微妙な雰囲気
気まずくなった男と女の沈黙の時間かな

この冷めた空気
読めない空気と言うか微妙なズレ
長い沈黙の時間
唯
押し黙って待つ嫌な雰囲気
時間は悪戯に過ぎる

この間合い
わくわくするでなく
期待するでなく
唯祈るだけの空白の時間

気配は雨
それはわかっているけれど
この微妙な間合い

長く感じる待ち時間。