JIIN’S ブログ

寺院の住人が綴る、ジーンズをはいた時のような気取りなしブログ!

失敗と書いて ケイケンと読む

2013年06月26日 | ONSAI

第4回 九十九座寄席が 終わってから数日ほど、正直なところ、燃え尽き症候群のような脱力感の中にいました。

          

当日は、心配したとおり、狭くて限られた地域内で複数の行事が競合して催され、結果的にどの行事の入り具合も見込み以下となったらしく、いわゆる「痛み分け」だったようです。

中学校の吹奏楽コンサートには、OBである 高3のわが家の次女も出かけていったので、その運営委員のメンバーが 僕に「お寺の行事があるのに すいません」と 恐縮しておられました。

反対に、孫がコンサートに出るのに、それを差し置いて 九十九座寄席にお参り下さったSさん。
これには、有難くも こちらが 申し訳ありませんでした。


「復興支援」 といいながら、昨年の3割減のお参りでは、収益を上げるには至らず、わずかながら、お賽銭分ほどを 復興支援金としてお届けすることにしました。  


それでも、前売券効果 なとのでしょうか、初めて 本堂に座ってご法話を聞いてくださった人が、ざっと見ても10数人はありました。

こりゃ、もう、「この方たちに 仏さまのご縁を 今、 届けなければ!」…と、僕のテンション急上昇です。ところが、張り切り過ぎはいけません。妙に浮足立ってしまい、結局、法話は 空回り。情けないほど お粗末なお取次となりました。(涙)

          

こんなふうに、企画・主催と運営をしながら、自ら 高座に上がってご法話する…というのは、プレイング・マネージャー(野球でいえば、選手兼 監督)のようなもので、結局 二兎を追うもの一兎をも得ず…ということになるのかもしれません。

そんなことを考えているうちに僕は だんだん自己嫌悪のカタマリです。

このことを ピアノ教室を主宰する Boumori に 嘆くと、

「いつも いい時ばかりじゃないよ。それに、 ピアノでも 自分で いい演奏だったって思う時は、案外 つまらない演奏だったりするものよ。

と冷静な言葉をくれました。これは有難かったですね。

そして、数日後には 街角で出会う人から

    久しぶりに 腹から笑ったよー。

    落語もよかったけど、法話も有難かったですね…。

と、わざわざ声をかけていただき、またまたエネルギーを満タンです。

振り返れば、日程の周知徹底ミス・ 力み過ぎのお取次(法話)… と、しくじりだらけの今回でしたが、失敗と書いて ケイケン と読む。来年も ガンバリマス!

             


日曜日…って

2013年06月22日 | ONSAI

明日 6月23日は、 いよいよ 

第4回  落語&法話のコラボレーション「九十九座寄席」 

お寺になかなかご縁のない方をターゲットにして、あえて 日曜に開催することにしたのだけれど…。

        

なんて、日曜日は みんな 忙しいんでしょう。

目当ての世代は、平日にできない用事をかかえていらっしゃる…。

その上、23日は 地元中学校の吹奏楽コンサートと 高齢者学級の行事が 重なり、九十九座寄席のご案内をする度に「その日は…」と 地域行事の名前が出てきました。


む、む、む…。

日曜日って、みんな ゆっくりできる日ではなくなって、かえって忙しい日になったと知っては今いましたが、これほどまでに主催行事を 開催しにくい日なんですよね。かといって、平日だと 参加出来る人は 限られてきます…。


つい、さきほど、お寺の総代さんの奥さんが、明日のことでお寺に来て下さったので、現状を愚痴ると、

「 こっち(九十九座寄席)は、もう 半年前から、決まっているんですから、そのことを地域行事を担当する人たちに 前触れしておいた方が いいですよ。できるだけの対応はしてますよ…。」

と 教えて下さいました。 

PR不足。

お参りされる皆さんへの案内にばかり力を注いでいました。ところが、競合(?)する恐れのある他の団体へも ちゃんとお寺の様子をアピールしておくことを 忘れていました。明らかに 僕が企業努力を怠っていた結果です。


ともあれ、いよいよ 明日となりました。 

いろいろ、重なりましたが、「あなたが座ってくだされば 100人…」 じゃなくって、それだけで 100点満点です。

他の人は どうでもいいです。アナタを お待ちしています。


動かなきゃ、何も始まらない!(その3)

2013年06月02日 | ONSAI

動かなきゃ、何も始まらない…とするならば、
動いたなら、何かが始まる!

岐阜の正尊寺ご住職や美濃48座のメンバーの皆さまの話を伺っているうちに 気づいたキーワードは アライアンス。

アライアンスとは、

複数の企業が互いに経済的なメリットを享受するために、緩やかな協力体制を構築すること。
また、
業務提携や戦略的同盟などとも呼ばれる。取引上の連携の枠を越え、企業間でお互いに活用しあえる経営資産の相互活用関係を構築することで、相乗効果を目指す。顧客に対するスピード対応が可能となるほか、既成の業界にはない価値を創造できるメリットは大きい。資金や時間をかけずに経営資源の有効活用を計れる点や、企業文化の摩擦が少なくてすむ点ではM&Aとは異にする。
とあります。  (コトバンク  「アライアンスとは」  より)

今、この説明文を
       ・ 企業            →  寺院     
       ・ 経済的メリット →  ご法義繁盛
       ・ 経営資産       →  門徒の所属寺
       ・ 顧客             →  門徒
       ・ 経営資源       →  本堂や庫裏

と読み換えてみると、勝手ながら、美濃48座の概念が見えてくるようです。

美濃48座のメンバーの一人である 釋嶺成 さん
西蔵坊だより  にこんなふうに書いていらっしゃいます。

お寺ごとの状況は様々ですので、美濃四十八座は、「そのお寺が独自に開催する法座」の連携というスタンスをとっています。美濃四十八座ありきではなく、お寺ありきということで、それぞれのお寺の意思を尊重し大切にしています。

これが まさに、お寺のアライアンス なのでしょう。
そして、 

▼何よりまず「住職自身が聞きたい」ということ、「住職が聞きたいと思うご講師をお願いする」ということです。

▼お聴聞したいという住職がひとりがいれば、少なくとも法座は成立するのです。法座が成立するのですから、「聞きたい」と思っている住職は、自信を持ってお同行に案内をし、お誘いをすることができます。

▼形式的な案内や動員ではなく、当たり前のことですが「いっしょにお聴聞しましょう。楽しいですよ。」とお誘いできることが法座の原動力のひとつであると考えています

という『伝道』誌に掲載されたという 美濃四十八座の紹介文を読んで、共感しながら大きな励みをもらいます。


また、美濃48座では マイクなどの音響機器や夜座のときに足元照明、休憩時間のティーブレイクに至るまで、お参り下さる皆さんへの心くばりが徹底しており、敬服するとともに 学び 真似ていこうと思いました。

さらに、せっかく各地の寺でのご縁ということで用意されているスタンプラリー&全ヶ寺参詣のバッジ(證)などのグッズも 頂きました。

          

          

他所から参った初顔者に こんな親切にしていただきましたこと、この場を借りて深くお礼申しあげます。尚、僕たちが お参りした当日の正尊寺さまの様子は ここに詳しくレポートしてあります
  → http://syosonji.exblog.jp/20205241/ 

 

今回は、K寺K君と 2人でお参りした「先進地視察」でしたが、 「シゲキ的で よかったね!」といまだ感動覚めやらない状態です。僕たち2人は お寺の活動や 住職の仕事が 楽しくて、「1日が50時間くらいあれば、もっといろんなことができるのに…」 といつも言ってるのですが、美濃48座の皆さんは それ以上に 「楽しんで」いらっしゃるように見えました。

今回の視察を終え、いよいよ 石見18座に向けて 始動です!