JIIN’S ブログ

寺院の住人が綴る、ジーンズをはいた時のような気取りなしブログ!

セキセイインコ

2010年09月18日 | Weblog

ご主人を亡くされたOさんの家に
百ケ日のお参りにいったときのこと。

七七日のお参りのときには  毎週のように顔を出してくれたお孫さんの
姿も、  その日は 平日なので 見えない。

ところが、仏間の隣の部屋に鳥かごがあり、その中にセキセイインコが
いた。

聞けば、四十九日が過ぎたころ、一人暮らしになったお祖母ちゃんが 
寂しいだろから… お孫さんが 子犬を買ってきてくれたという。

だが、せっかくだけど、一人暮しだと 出掛けるときなどに 子犬の
世話ができないから 「ごめんね」 …と断られたという。
(その犬は そのまま 孫さん宅で 飼われている)

ということで  「これなら、大丈夫でしょ」 と持ってきてくれたのが
この 小鳥 というわけだ。

お祖父ちゃんを見送った お祖母ちゃんの寂しさを  なんとか
紛らわしてあげたいと心配する孫さんの心遣いが 有難い。


この小鳥は 言葉を覚えて しゃべるんですって!

そうですか。 そういえば、小鳥は その家で一番 たくさん話される言葉
覚えるって聞いたことがありますよ。 
「こらーっ」とか、 「おーい」とか…(^^ゞ

               

いや、ここでは、お仏壇のすぐ近くに置いてあるあら、
「なんまんだぶ。なんまんだぶ」 かもしれませんね。

そうですね。
なんまんだぶ。なんまんだぶ。… インコが お念仏するようになるために
私が お念仏を 届けなければいけませんね (^-^)

…と、二人で笑った。
今度 お参りするときが楽しみだ。


なんまんだぶ。なんまんだぶ。


さて、こんなふうに 僕の口から お念仏が 出るようになった のは、
だれが、届けて下さったのだろうか。

自分で 称えているつもりだったが、 こうやって お念仏を称えるように
お育てを いただいていたのだ。

この私の口に お念仏を届けんとして、
如来さまは、 どれほどの  お手間をかけて下さったことだろうか。


人間だけです。

2010年09月17日 | Weblog

経蔵の修復工事が近づいたので、中に保管してある
経典の移動作業をしなけらばならない。

そのため、一時仮置き場として 本堂の左奥部の物置場の片づけをした。
いままで、「もしかしたら(使うかも)…」 と捨てることができず、 いろいろと
積み上げていた古道具を 廃棄処分した。

合計 軽トラック 2台分。

勿体ないな…と 思いながら、廃棄物処分場に持っていくと、そこには
もっと、もっと「もったいない」なと思われる物が山積みになって置かれていた。


エコだ、リサイクルだ、といいながら、実際は 目先の合理性の
に振り回されて、「仕方ない」と浪費している…。


処分場からの帰り道。
いつも、気になっていた 立て看板が 余計に大きく見えた。

                       

たしかに 「人間だけ」だ。
(見えにくいでしょうが、看板の文字の余白には、キツネとウサギの絵が 描いてあります)


伝える…。

2010年09月12日 | Weblog

関西地区在住のご門徒 Wさんが
ふるさとのお寺からの「年に一度のお参り」(報恩講)の
日程相談の折、言われた。

以前から 思っていたのですが、関東に住む長男夫婦に
この「報恩講」のご縁に なんとか遇(あ)わせたいのです。

つきましては、「とにかく息子夫婦の都合に合わせて…」
日程を 相談させてください。

ということで 年初より、二転三転の日程調整の末、先日
お参りさせていただいた。


当日は、いつものWさんご夫婦、そして長男さんご夫婦と長女さん
の一家五人が そろって並んで仏前に座られた。

いつもは 遠く離れて暮らされるご家族が 時を重ね、場を同じくして
一つの方向を向いて 座っておられる。

声をそろえて 正信偈を おつとめ しながら、
「この報恩講の雰囲気を  何とか 次代へ伝えておきたい…」
というご主人の願いが じわじわと伝わってくる。

それに 押されるように、おつとめも ご法話も 力が入る。


終わったあとで伺えば、長男さんは知る人ぞ知るアニメ・クリエーター。
(ちゃんと Wikipedia  にも載っている)
そして長男さんの奥さんは 声優さんだった。

西楽寺のご門徒さんが、いろんな場面で 活躍されている…。
なんだか、WEB上で見ている場面を実際に 携わっている人に
あえて ちょっと感動。

すっかり、心安くさせていただき、ちゃんと本をプレゼントしていただき、
当然サインしてもらう。
そのうち、西楽寺のマスコットキャラも…という僕のオネダリもご快諾。
(お楽しみ。お楽しみ。)

大きな願いの中に つとめられた 家庭法要に なんともいえない
心地よさを感じながら、帰路に着いた。