JIIN’S ブログ

寺院の住人が綴る、ジーンズをはいた時のような気取りなしブログ!

待つチカラ

2007年02月27日 | Weblog

今年のテーマを 「待つ」 と決めて から、
「待つ」ということをいろいろ考えるようになった。


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エレベーターに乗って、目的の「階」を示すボタンを押す。

それから…じっと ドアが閉まるのを待つ。。

いいえ。僕は 続けざまに 「閉(CLOSE)」 ボタンを押す。
押さなくても 数秒後に自動的に閉まるのにもかかわらず…である。
その何秒かが、待てない。


現代の日本人は 総じて「待てない」らしい。
外国の人は、「閉ボタン」を押さずにじっと待つ。
それどころか、そのボタンさえない場合があると聞く。

テレビ番組を観ていてコマーシャルの時間は どうしているだろう。
これまた、じっと待つことなくリモコンを使って 裏番組を忙しそうに
巡回する。それなりの年配の人からも 「自分もそうだ」と聞かされた。

車を運転していて、信号待ちの時間さえ、携帯をチェッ
ク(メール)している姿をみかけたこともある。

やはり、じっと待っていない。


そんな中、
「待つチカラ」は「信じるチカラ」だ


 という言葉に出会った。反対に、
「待てないのは、信じていないから」

だ…とも。


畑 に種を蒔いて水をやったら、あとは芽が出るのを待てばいい。

それを数時間ごとに土を掘り返して発芽の様子を見ていたなら、
種が弱ってしまうだろう。
芽が出ることを 信じたなら、待てる。待っていれば芽が出る。

な るほど…。
ちょっと、ショック。

子どもに接するときの 「待てない父親」である自分の姿が
浮かんできた。そして、「待てない父親」は、子どもの言葉も
「聞かない父親」なのかもしれない。

待てないから、聞こえない。
相手の話が最後まで終わるまで「聞かない」で、途中で
勝手に「わかった」ような気になって小言をいう。(反省)

てば(相手の心)がこえてくる。
こえたならば、じられる。
信じているから、待つことができる…か。

だけど、それは簡単そうで とても難しいことだと思う。


そういえば、正信偈和讃(親鸞聖人作) に
「弥陀成仏のこのかたは 今に十劫をへたまえり」
とある。

阿弥陀さまは、この僕が お念仏 称える身となるまで、
僕が 地獄や餓鬼の世界を迷う間も ずっと (十劫の間)
待っていて下さった…ということ。

つまり、仏さまの方が 僕を待っていて下さったのだ。
僕が 必ず お念仏申す身となることを信じて待って
下さっていた。

仏さまは こちらが信じるものだと思っていたら、反対に
信じる前に 仏さまの方が 僕を信じて待っていて下さった。

僕は待たれていた…。


「待つ」

2007年02月25日 | Weblog

西楽寺は近隣の浄土真宗本願寺派寺院12ヶ寺で構成される
「温泉津組(ゆのつそ)」という行政単位の中にある。

この12ヶ寺は 法要儀式や伝道教化を連絡連携して行うので、
法要や会合など何かとご住職方と顔を合わせる機会が多い。

だが、その法要・会合等に集合・着席する順番は不思議な
ことに いつも変わらない(らしい)。


開始30分前に来る人、15分前に来る人、そして、某寺の住職
さんと僕が開始間際にヘッドスライディングもどきで、滑り込む
ようにやって来る。

すると
「さ、みなさん おそろいのようですので、始めましょうか (^.^)」
と 事が始まる。

だから、僕は慌てて集合場所に向かう時、K寺のご住職の姿を
見つけると
「ヤバイ!(時間がないぞ)」と 急ぎ足を 速める。
(先方も 「西楽寺さんが見えたので 急がねば…」と思っていたらしい…。)

その僕と雌雄を決した(?)先代K寺住職も数年前に亡くなられた。
だが、こういうこともDNAによって次第相承(しだいそうじょう)・
受け継がれていくらしく、今は 跡継ぎの某寺新住職といっしょに
駆け込むことが多い。


そこで、僕の今年のテーマは、 「待つ」に決めた。

いつも 待ってもらってばかりで、ゆとりない生活をしていると
粗末な生き方をしているような気がしたからだ。

だから、今年はつとめて 早目に行って 「待つ側」になろうと思う。
当然、ご門徒の仏事にも 約束の時間 スレスレに到着していたが
今年は 5分 10分前に 着くようにしている。

さてさて、いつまで つづくやら…。


サプライズ 百人会

2007年02月21日 | Weblog

おかげさまで、好天のもと 121人 のお参りを
いただいて、無事 第22回目 の百人会をおつとめ
することができた。

まずはもって、ようこそのお参り お礼申し上げます。m(__)m

さて、件(くだん)の「起爆剤」は2つとも効果あり。

1、本願寺新報社からは、はるばる京都から取材にきて下さり
    写真も後日、記事掲載分とともに 分けていただくこととなった。

2、キリ番ゲッター 「小坊主」さん も、自動車で100KM を越えて
    お参り下さり、参詣者の「平均年齢」をグッと さげて 下さった。

そして、折りしも ちょうどタイミングよく 大阪から温泉津に
帰っておられたご夫婦が 二人そろって お参り下さった。

普段、向こう(大阪)のお宅でお会いするお顔が 西楽寺の
本堂にあるわけだから、これまた 有難かった。

そして、そして、究極のサプライズ

なんと、このブログからもリンクしている
奈良県浄照寺のご住職が、突然(アポなし)はるばる500kmの
道を運転してこの百人会へ お参り下さったのだ。

前日の 浄照寺アゲサゲ記(ブログ)
「明日はお聴聞の旅へ。お法の妙薬に身を投じてまいります。」
とあったけど、まさか 温泉津へ、西楽寺への旅とは!

インターネット上で ご縁をいただいている方に いきなり
初めてお会いするという経験は、「えっ?」という驚きであり、
まさに 「鳩に豆鉄砲」状態であった。

それにつけても、温泉津での滞在は わずか4時間そこそこ
という超ハードスケジュールで、
はるばる、ようこそ、ようこそ、ようこそ のお参りでした。

ご縁がありましたら、ゆっくりと温泉に入ってくつろげる日程で
お越し下さいませ>浄照寺さま


こうして、第22回 百人会法座は
奈良・京都・大阪の2府1県からのお参りもいただき 無事終了
させていただいた。ジャン、ジャン!


第22回 「百人会」まで あと4日

2007年02月17日 | Weblog

今月 21日(水)には 第22回目の 「百人会」 だ。

毎回、100人という人数にこだわって 10年を越えて
きたれけど、過疎化・高齢化の激しいここ島根・温
泉津で、いつまで この100人をキープできるのだろう。

肉体的・年齢的に、もうお寺まで足を運べなくなった方も
あり、その数を新たにご縁を結んでお参り下さる方の勧誘
で補っている。

だが、その実、メンバーの新陳代謝(入れ替わり)はあっ
ても、年齢的には ほとんど変化がない、つまり 平均年齢は
確実にアップ(高齢化)している。

若い(といっても20歳代、30歳代のことではないのだが)人
たちは仕事で 忙しい上に、過疎化の中ではその数自体が少ない。

「よくやっているいる」 といえば、そうかもしれないが、
先を思えば、正直なところ 不安は不安である。



そんな中、今回は ちょっと光明が…。

なんと 我らが本願寺の新聞 「本願寺新報」 さんが
この「百人会」を採り上げて下さり、当日には 西楽寺まで
取材に来られるとのこと。

「どうして この百人会をご存知なのですか?」 と編集部に
たずねたら、西楽寺ホームページから情報を得たとか。

ふむふむ、Web が 実際のご法座など当寺へお参り下さる
ご縁につながるとは、嬉しい限りだ。

そういえば、当寺HPの キリ番ゲッター「小坊主」さん(推定
年令33才)も 「仕事の休みがとれた」 らしく、100KM の距離
を越えて自動車で お参りして下さるらしい。

この2つの「起爆剤」が、「これから」につながればいいな。

百人会  あなたが座れば 百一人。

どうぞ お参り下さい。


ご門徒地区報恩講(夜のお聴聞)

2007年02月04日 | 仏事/行事

今日は例年のごとく、お寺から東へ車で10分のところある
Y地区のご門徒報恩講だ。

午後からご門徒の家を1件ずつお参りして、最後の家では
夜に地区の皆さんがいっしょにお参りして下さっての
お聴聞(法話を聞く時間)がある。(上の写真)

そして、今日はまた  あの うるるんお朝仕の再現のごとく 高
校生・中学生の息子ふたりがいっしょにお参りしてくれた。


実をいえば、この家は、ご主人ほか みなさんが優しく明るく 子ども
たちに接して下さるので、幼いころから よく連れてお参りさせていた
だいていた。

だが、さすがに中高生になると、無理強いをするわけにもいかず、
朝うちに「どうする? お参りするか?」と ”ご意向伺い”をしておいた。

すると、昼過ぎに、兄弟二人の協議の末、「行くよ!」という答えが
返ってきた。そこで、例によって袈裟衣をつけた親子三人でのお参り
再現となったわけである。

いつのまにやら 大きな声で お経を読むようになった息子たちに囲ま
れて、真ん中に座っていると、 助さん角さんに挟まれた水戸黄門の気
持ちが 少しわかった気がする。


さて、この写真は僕がご法話をしている時の様子をこの家の親戚に
あたる方が描いて下さったものだ。。
息子たち二人が 「父さん、そっくり!」と絶賛していたので本邦初公開!

 
ともあれ、今年も尊いご縁を有難うございました。