大きな世界の小さな部屋

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地獄の底から蘇る Aパート

2012年02月26日 09時30分44秒 | TFその他
今回ご紹介するのは、2004年度に展開された“トランスフォーマースーパーリンク”よりデストロン軍事合体兵士“ブルーティカス”。ブルーティカスと言えば、初代TFにも登場したキャラクターで、デストロン軍団第三の合体兵士として登場したTFで、これまで最も再版回数の多かった合体TFでもあり、軍用兵器と言う見た目的にも分かりやすいモチーフも有ってか、デストロン兵士の中でも人気キャラクターの一人です。海外でこのブルーティカスの新作が発表されたことも有り、今回はこのスーパーリンク版ブルーティカスをご紹介しようと思います。これまでは合体前の状態では“コンバットロン部隊”と言うチーム名が有りましたが、今回は合体状態であるブルーティカスがデフォなので、同様のチーム名は有りません。

スーパーリンクのテーマの一つに“合体”があります。TFは初期を知っている私だけに、整ったプロポーションと関節可動を兼ね備えた現在のTFで合体兵士が見たい、常々そう思っていました。ビーストウォーズやTFカーロボットでそれは実現したのですがそれらは3体合体で、私が見たいのは初代合体兵士同様の五体合体なのです。BWやカーロボットでも五体合体はいましたけど、それは初期TFに当たるG1期に開発されたもののリペイントなので、それは除外します。で、スーパーリンクでは現代のフォーマットで開発された五体合体TFが3人登場しました。サイバトロンの飛行機合体戦士“スぺリオン”、デストロンの重機合体兵士“ビルドロン”、そしてブルーティカスです。その三体は全て購入しましたが、最も出来が良く我が家に現存しているのが今回ご紹介するブルーティカスです。海外では単品売りでした(後に映画TFカテゴリーでリペイント版がセット販売されました…他にもバリエーションは有りますが割愛)が、日本ではセット販売のみとなりました。ですが、ブルーティカスのご紹介に入る前に、まずは個別でご紹介していくとしましょう。


まず最初に来るのが、ブルーティカスの胴体となる“オンスロート”。私は少年時代に初代オンスロートを所持していたのですが、その
頃に比べると脇腹に4つのタイヤ、腕にタイヤがある以外は共通点はほとんどありません。が、その均整なプロポーションはこれはこれ
で魅力的です。でも残念なことに、兵器TFのくせに手持ち武器が一切無いんですよね。あ、サイズは大体デラックスクラスに近いです。


ご尊顔拝見…左右に突き出た耳状パーツが特徴。
顎の辺りにフレームがありますが、デザインに地味ながらもアクセントを与えています。

アニメ本編では、そもそもブルーティカスと言う合体状態がデフォで登場しており、このオンスロート
状態で登場したことは殆どありません。確か、年末に放送された特別編で一回だけ見せたっきりだ
ったと思います。そしてブルーティカス=オンスロートなので、人格に変化は無い様です(ブルーティ
カスの項目でご説明します)。初代TFでは、合体すると複数の頭脳を一つに統合する為に、合体兵
士は総じて知能が低下するという設定があったものですが、スーパーリンク版合体兵士は核となる
兵士が手足と言う強化パーツを装着するニュアンスになっているので、知能の低下は無い様ですね。


では可動の方はどうでしょうか?合体ギミックが有るだけに多少は削られているんだろうなーと思ったらところがどっこい。
首360度回転、肩、脇、上腕ロール軸、肘、腰、股関節、膝上ロール軸、膝が可動します。そして変形の恩恵で、肩ブロッ
クがそのまま上に90度可動するので、実質脇が二重関節になっています。現代のTFに匹敵するくらい動きますよこのオ
ンスロート!これは凄い!


TFは体のどこかに陣営エンブレムが付いているのが定番ですが、オンスロートの場合は背中のこの部分に…多分他に
付けられる場所が無かったんじゃないですか?マーク分の大きさで、しかも平らな面じゃないと付けられないし。


肘に暗いクリアブルーの八角形パーツが有りますが、これは合体に使用するジョイントです。そんなに邪魔にもならず、
目立たない位置にあるので支障は有りません。


脚部を後方から見ると、脛の内部に同様の合体ジョイントが有ります。


スーパーリンク製品の特徴としてエネルゴンウェポン装備ギミックが有りますが、こちらも問題なく装備出来ます。
画像では、シャドーホークのエナジーライデンを使用しています。元々オンスロートは徒手空拳がデフォなので、
それらで何とかしろって事でしょう。つまり“テラーコンも買え”。


でもオンスロートの場合、エネルゴンスターを取り付けるエネルゴンポケットが珍しく背中側。エネルゴンポケットの位置
は、大体胸部や肩、又は下腕部と言った目立つところに配置されているのに…。でもこれ、実は意図的に配置されてい
るのです。その意図は、ブルーティカスになった時にはっきり分かります。


オンスロートの正面図を見てみると、彼の右肩(画像左側)と両脛に5ミリジョイント、左肩と両膝にマイクロンジョイント
が有ります。現在はTF本体にはまずついていないマイクロンジョイントですが、当時はまだそれが健在だったのです。
右肩の5ミリジョイントは一見エネルゴンポケットに見えますが、実際は形状が似ているだけです。


マイクロンジョイントだけに、そこに武器マイクロンを付ければ気軽に武装強化が可能です。当時は単品で武器に変形
できるマイクロンはごく僅かでしたが、現在は海外市場で販売された“パワーコアコンバイナー”が元になった武器マイ
クロンが店舗限定で国内にも流通してますし、現代になってマイクロンジョイントが漸く活かされたって所でしょうか。


肩の5ミリジョイントだけでなく拳も5ミリ径なので、メックテックウェポンの装備だって行けますよ?メックテックウェポン
も豊富に揃ってきた現代、オンスロートの本領発揮です。でも流石に脛ジョイントだけは…使い様が有りませんわ。


よく見ると下腕部に小さい穴が有りまして、もしかしてこれ3ミリジョイントでは?と思いハチェット
の武器を付けてみました。付くことは付くんですが、これ微妙に3ミリより大きいので非常に緩い
です。よって、ここは忘れましょう。


ビークルモードは対空砲車…でもなんか遥か昔に絶滅したオート三輪っぽく見えるんですけど。運転席の形状のせい
でしょうか。初代オンスロートは設定では“ミサイルトレーラー”と表記されたビークルだったので、このチョイスは順当と
言えば順当なのですが…。でも初代は長い二連装大型砲を備えていた分、このビークルモードはパワーダウン感が。


運転席を見てみると、そこにはロボットモードでは背中だったエネルゴンポケットがあります。その中央に各陣営エンブ
レムがあるのがエネルゴンポケットの特徴ですが、ビークルモードだと逆さになってしまいます。



これはビークルモードを真横から見た図です。中央部分が抜けてます、しかしよく見ると…?


拡大撮影してみると、その抜けている部分にロボットモードの頭が…。言え内部に収納している様で、実は横からのみ
とは言え丸出しになっているから中途半端と言うか間抜けと言うか…。


対空砲は360度回転、角度も上下に変えられるので対空車両としてのギミックは充分備えています。いやむしろ、
これ以外に何か相応しいギミックありますかね???


ロボットモード膝にあったマイクロンジョイントが対空砲に来るので、こちらも気軽に武装強化が可能です。
元々この部分に付ける前提でデザインされたのでしょうね。


マイクロンジョイントの傍に5ミリジョイントが有るので、エネルゴンウェポンやメックテックウェポンの装備も可能です。
ロボットモードでは脛だったので使い様が有りませんでしたが、ビークルモードなら本領発揮です。


では変形シークエンス。運転席のジョイントを外し少し上に持ち上げ、対空砲根元のジョイントを外し後方に反らし、
砲門中央のジョイントを外し左右に展開します。


砲門を移動させ側面に配置し、そのまま対空砲根元を後方に移動させジョイントで固定します。


これはその対空砲を後方から撮影した画像ですが、これを中央から二分割します。


合体用ジョイント付近にある黒い鳥居みたいな形状をしたこのカバーパーツ、これを90度起こします。


次に、対空砲のガワパーツを半円状に180度移動させる感じで、ロボットモード
の定位置に配置します。


再びカバーパーツを倒し、ロール軸に沿って90度回転させます。


次に運転席、先程上げておいた運転席を更に上にあげます。するとそこからロボット両腕が現れました。


その両腕のジョイントを外し、左右に展開し定位置に合わせます。ここがちょっと硬いので注意。


ここでズームアウトして全身像撮影画像になります。運転席を後方に移動させ、対空砲部=ロボット腰を回転させます。


最終的にロボット腰=下半身を180度回転させ、運転席と本体を連結しているアームを折り畳み、運転席をロボット背中
付近に移動させます。


ここで、タイヤの付いた側面ガワをヒンジに沿って移動させ、それが済んだらアームにあるジョイントに接続し、運転席を固定します。


ここで直立…もう殆ど出来上がっています。大した事はしていませんが、両モードでうまく纏まっています。


最後に頭部を倒して変形完了。
オンスロートが作られたのは現在からもう8年も前ですが、際立った個性は無いけど堅実な変形をしてますね。


総評としては、嘘偽り無しに現代の目で見ても素晴らしい仕上がりです。手持ち武器が無いのがやっぱり痛いですが、そこはそれ可動と変形、プロポーションで勝負!
堅実かつ扱いやすく、単体ではギミックに頼らない正統派設計を見ました。しかし、実はまだ合体と言う大きなギミックを隠し持っていると言うのだからさらに凄い。難点
は、単体じゃ地味でちょっと押しが弱い事ですか…。しかし基本的な部分は高水準で、可動とプロポーションのを見事に両立させた、G2以後のTFを象徴しているかの様
な傑作アイテムです。しかし見た目の地味さは如何ともしがたく、せめてデフォで大型火器があれば単体でも正当な評価をしてもらえたと思います。


次回に続きます。


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