世界的な金融市場の混乱や実体経済への影響で,保有有価証券の評価損など地方銀行の経営を直撃している。
▼長野-八十二銀行の通期純利益82.0%減
八十二銀行(長野市)は14日、2009年3月期の連結業績予想を,08年5月時点の予想から172億円の減少となる大幅に下方修正した。その原因として,①融資先企業の業績悪化で不良債権処理額が膨らんだ,②金融市況の低迷で有価証券関係の損失の増加をあげている。09年3月期の下半期の純利益は3億5000万円にとどまる見通し。
▼石川-北国銀行100億円の赤字
北国銀行(金沢市)は7月、真柄建設の破綻で与信コストが大幅に膨らんだことを主因に、9月中間決算の業績予想を従来の30億円の最終黒字から100億円の赤字に下方修正した。「
▼東海の地銀、中間決算で3行が最終赤字
東海三県下の地方銀行九行のうち,十六銀行、岐阜銀行、第三銀行の三行が最終赤字に転落。黒字の六行も中京銀行を除き大幅な減益だった。
▼四国の地銀中間決算-8行すべて減益か赤字
四国の地方銀行、第二地方銀行8行の2008年9月中間連結決算は,8行中6行の純利益が前年同期実績を下回り、2行が純損失を計上した。
一般企業の売上高に当たる経常収益は、伊予銀行が20・5%増の738億円と、8行で唯一、増収だった。純損益は徳島銀行が11億円の赤字、高知銀行が2億円の赤字に転落した。
金融機関の経営の健全性を示す連結自己資本比率は、香川銀行と愛媛銀行がことし3月末時点に比べて改善。最も高かったのは阿波銀行の11・4%で、最低は高知銀行の8・0%だった。
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