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天才 田中角栄氏を見つめ直す ⑥その胆力,政治的力量

2022-09-30 18:06:15 | 持続可能な社会づくり

 

 

 

 

50年前の1972年9月29日に北京で,当時の田中角栄総理大臣と中国の周恩来首相が日中共同声明に調印し,日本と中国の国交が正常化しました。

 

 

 

 

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 ┃★┃ アメリカ越しに日中国交正常化を果たした胆力,政治的力量
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 国交を樹立した1972年は,どんな年だったか・・・・
  ・2月21日 - ニクソン米大統領,訪中(米大統領としては初)。

  ・2月19日~2月28日に長野県軽井沢町で「浅間山荘事件」と称される銃撃事件が起き,
   連合赤軍のリンチ事件が発覚。

 こうした騒然とした時世にあって,時の田中総理は太平正芳外相の協力を得て党内のタカ派を説得し,八月二十二日には,自民党総務会が「日中国交正常化」と「田中訪中」を党議決定しました。だが,党内のコンセンサスは,十分ではありませんでした。
 自民党内では,中川一郎,渡辺美智雄,石原慎太郎氏らは青嵐会(せいらんかい)を結成。親台湾派で,タカ派と言われた議員らは,声高に中国との国交回復反対をとなえていました。
 「北京に出発する直前に,外務省首脳が,『頼むから,今回は行くだけにして,国交回復まではやらずに 帰ってきてくれ』と懇願してきたともいうことです。それほど,反対したり,慎重だったりする人が多かったのでありましょう。

 田中総理は日中復交の機は熟したとし,「アメリカとの問題もあるが,中国はとても大切な国だ」「ここで解決できなかったら,日中関係は今後十年間変わらない。おれがやらなければいかん」と使命感に燃えて日中復交交渉を決断しました。

    『冤罪」石井一著  p226-p228

 

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 ┃┃ 国交正常化50周年 祝賀ムードは低調!!!
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 中国は軍事力増強を図り,覇権主義的な動きを強めています。沖縄県の尖閣諸島周辺海域では,公船による領海侵入を繰り返しています。
 先頃はアメリカ ペロシ下院議長の台湾訪問に反発した中国が軍事演習を行い,弾道ミサイルの一部が日本のEEZ=排他的経済水域の内側に落下と,米中間の緊張が波及する形で,日中関係は一段と厳しさを増しています。
 
 こうした情勢を反映して,国交正常化50周年を迎えての祝賀ムードは低調です。両国首脳はメッセージを交換しましたが,岸田総理大臣は「建設的かつ安定的な日中関係の構築を進めていきたい」とし,習主席は「新しい時代の要求にふさわしい関係を構築するようけん引していきたい」と,あたりさわりのない文言に終始しています。

 いま,日本にとって,中国は最大の貿易相手国でもあります。昨年10月公表の言論NPOによる日中共同世論調査では,中国では日本に良くない印象を持っている人が急増し,前年比13.2ポイントも増えました。
 このように,日中関係に不穏な空気が漂い始めている状況にあって,いかに関係改善をはかるかが課題となっています。
 「もし角さんがいたら、どのような大胆な政策を打ち出してたでありましょうか」。角さんなら,平時の政策の延長線でなく、大胆不敵な政策を一気呵成に打ち出し、中国を慌てさせていたのではなかろうか。」


 故田中氏並みの胆力,政治的力量が問われ,求められるところです。

 

 

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