短歌エッセイ〜桃色の夢の底〜

気づいてしまう幸せな日々、恋する私と花たちのささやきをつづります

花と涙

2019-03-07 06:58:56 | 日記
ヒヤシンス
花と涙は
似ていると
あなたの温度
感じて思う


花びらの形がギリシア語の“AI”(ああ、痛い、悲しいという意味)に似ていて、ヒヤキントスを失ったアポロンの嘆きが花のなかの文字となって残されたという伝説があります。

ヒヤキントスは2人の男性の神から愛された美少年。

ヒヤシンスはその少年の血から咲いた花。

・・・・・

フランス語で花(fleur)と涙(pleur)は1字しか変わりません。

「私は花に似ている 遠くからは 泣いている魂に見える・・・」

マルスリーヌ・デボルド=ヴァルモールの『悲嘆』という詩の一節ですが

とても好きな一節です。

今、思えばこの詩と出会ったときに、漠然とだけど花に語らせるって思いが芽生えたような気がします。

まだ、お花を教えるどころか、習ってもいなかったけど。

「なんとなく」とか、「漠然と」とか・・・・未来の自分からのメッセージなんですね。

春の球根花はとっても茎が綺麗で、ピュアな感じ。

お花は1輪でも、その場の空気を変えてくれます。

花のある生活っていいですね。

美しい時間

2019-03-07 06:52:58 | 日記
花びらを
重ねるように
恋をして
心に咲いた
美しい時間(とき)


「すべての人間の一生は、神の手によって書かれたおとぎばなしにすぎない。」

アンデルセンの言葉です。中学生の時に出会って今でも折に触れ思い出します。
自分の人生は神の手によって書かれたおとぎばなしだと思うと、いろんな出来事を余裕を持って受け止められるような気がします。

「別れ」と「出会い」の季節、新しいページをめくる季節です。

いろんな経験をして美しい時間を重ねて生きたいなと思います。


恋待橋

2019-03-06 11:23:20 | 日記
おぼろ月夜
夢を見ている
声が聞こえる
千年前の
恋待橋で


昔この人を愛していたような気がする……

あなたを待ち続けて千年も経ってしまったような……

そんな不思議な感覚

。。。。

初めて会ったはずなのに

初めて来たはずなのに

「最初のひと目で恋を感じないなら、恋というものはないだろう」 

~フランス・作家 マルロー~

本当にひと目!

今日は何の日だったかしら?

もうすぐあなたと出会った日。

こんなこと数え出したら毎日が記念日になるからやめておきます(笑)

それでも、やっぱり。

人生に恋して!


二番花

2019-03-05 14:13:04 | 日記
恋水を
吸って色落つ
二番花(にばんか)の
無垢な願いを
君は知らない


お花は二番花、三番花と少し小さく色は薄く、華やかさははなくなってしまうけど純粋さは増してくるように感じて

愛する人の前ではそんな花のような存在であるといいな、とお水をやりながら思います。

「恋水」は恋の涙のこと

一番花は泣きながら散ってしまったけど、

もう一度恋することができるかも、二番花のように。


夢のふらここ

2019-03-05 07:30:56 | 日記
菜の花の
海はうららで
また春で
夢のふらここ
覚めることなく


夢ばかり見ているうちにまた春が来てしまいました!

毎年毎年色あせない黄色が不思議な感じ……

いつまでも色あせぬよう

いつもいつも新しい気持ちで

ふらここ……ぶらんこの異称、ぶらんこは古代ギリシャやインド、中国にもあったそうですよ。

イエローは光の輝きを表現する色、幸せ、喜びの色。

春はイエローがいっぱいです。


久遠の君

2019-03-04 14:05:43 | 日記
花吹雪
空を仰いで
思い歌
久遠の君は
浮世絵の中


「思い歌」とは押さえきれずにあふれる恋の思いを込めた歌のこと。

「久遠(くおん)」はもともとは仏教用語で、釈迦の永遠の教えを表す言葉です。

未来だけではなく、果てしなく遠い過去のことも指します。

あなたへの想いは時を越えて・・・・

。。。。

花吹雪には早いですが・・・・

でも桃の節句を過ぎ、もう1ヶ月もしたら桜が満開の季節。

未来はあっという間に過去になります。

振り返った時、思わず微笑んでしまうような、そんな時間を今日も紡ぎたいと思います。

2019-03-03 08:39:08 | 日記
雛祭り
穢(けが)れを移し
形代(かたしろ)が
流されてゆく
桃の木の下


もともとは人の形代に穢れを移したものを水に流したのが雛人形に発展していったそうです。
お雛様の顔の薄紙をはずすとき・・・・少女のときとは違う自分がそこにいます。

「もも」はもともと「もえみ(燃実)」が変化したもので、花言葉は「私は
あなたの虜」。

「女の子のお花」と言うよりは「女の花」のイメージ。

ぼんぼりを見つめながら春爛漫の雛祭り・・・・


燃え実

2019-03-03 08:29:45 | 日記
和らぎの
女神のように
君思う
燃え実の花に
ぼんぼり揺れて


「もも」はもともと「燃実(もえみ)」が変化したもので、花言葉は「私はあなたの虜(とりこ)」

「桃源郷」という言葉もちょっと幻想的なエロスを感じたりして、「桃」は私の中では「女の子」と言うよりは「女」をイメージさせる花です。

余談ですが、本のページをめくる時、静かですがふわっと風がでますね。
その風は、女神の花扇なのだそうです。
いつの時代も紙媒体の本が好きなゆえんです。

お雛様の扇に、和の女神たちの花扇を重ねて。

みなさまも穏やかな週末をお過ごしください。



夢のはざま

2019-03-03 08:23:59 | 日記
枝垂れ桃
夢のはざまで
風と聴く
とぎれとぎれの
いとしい声を


雪洞(ぼんぼり)に浮かぶお雛様の白いお顔の赤き唇からもれる かそけき 声・・・・

過去の自分を遡(さかのぼ)る。

どんどん、どんどん遡ぼる。

忘れていた自分が雪洞(ばんぼり)に浮かぶ。

今の私は
いろんな人のお陰、
いろんな物のお陰、

日本には「お陰様」と言う素晴らしい言霊があります。

「おかげさまで」
「あなたのおかげでここまでこれました」

今日はそんな気持ちで過ごしたいと思います。

「もも」はもともと「燃実」が変化した言葉です。

花言葉は「私はあなたの虜(とりこ)」

桃の花を陰干しにして煎じて飲むと【美色細腰】になるそうです、シャンパンに浮かべるくらいじゃダメかな。

良き日になりますように。

ただ君の花になり散る日まで

2019-03-02 08:16:12 | 日記
ただ君の
花になり散る
その日まで
戻れぬ愛に
流されてゆく


日本にはとってもシンプルな禅的生活があります。

求めない
こだわらない
とらわれない

これ意外と楽チンかもしれませんね。

どこに流されるか、ただ見てる・・・・

。。。。

東京は桜の開花予報が22日だそうです。

1年てあっという間ですね。

でも、1年前と今、やっぱりいろいろ変わってます。

さくら さくら
やよいの空は 見わたす限り
かすみか雲か 匂いぞ出ずる
いざやいざや 見にゆかん

何度でも咲きましょう

時は永遠

夢は秘かに

2019-03-01 22:18:33 | 日記
「それから」と
「秘かな夢」を
抱きしめて
君に恋する
花咲きの夜


夏目漱石の「それから」とシンデレラが歌う「秘かな夢」

咲くはずのない花が咲きそうな気がする夢見月の夜……

。。。。

弥生、夢見月、花咲月、花見月……3月の異称です、日本語って美しい。

春の入り口で今朝はこの歌「夢はひそかに」を口ずさみながら、髪を切ってきました。

美容室で雑誌を開いたら

「世界はあなたにウェルカムです」

ホント(笑)!?

身も心も一気に春がやってきました。

。。。。夢は

この星のどこか
同じ夢を心に描いて
永遠を待つよ
涙あふれても
勇気が導き
いつか必ず出会う
私の光
愛を信じてる
〜シンデレラ「夢はひそかに」〜