今日は「奈良ひとまち大学」の授業で、
奈良の鹿愛護会のお話を伺ってきました。
現在 約1100~1200頭(毎年7月に頭数調査あり)の鹿が生息しており
その保護活動などを 僅か10名の職員で しかも24時間体制(宿直当番)でやっているらしい。
夜間でも駆けつける事ができるように、基本 奈良公園周辺に住んでいるそうです。
偶蹄目・シカ科・シカ目 「ニホンジカ」が正式名称
奈良公園周辺に生息する鹿だけが、「奈良のシカ」として国の天然記念物に指定されています。
全体の60%がメス、残りをオスと子ジカが20%づつくらいの割合
メスは妊娠・子育て期間は鹿園内に保護されたり、身を隠せる場所が多い公園内や山中に居る事が多いが、
オスは車道や住宅街に出て行ってしまう事が多いので、
交通事故やゴミ箱の中の食べてはいけない物を食べて疾病になったり、亡くなる割合が多いから。
死因をみると、昔は野良犬にやられたり、密漁なんかもあったみたいですが
近年は それらに因る被害はほとんど無く 疾病が多くを占めています。
観光客が増えるにしたがって、食べさせてはいけない物を食べてしまう事も多く
体内から、信じられない量のビニール等の消化できない物が出てきたりする。
これは3歳くらいの亡くなった鹿さんの体内から出てきた物。1頭の体内ですよ!
みたらし団子の串であろう木が腸に突き刺さって命を落とした子も。
また、パンフレットやチラシなどのインクに含まれる成分も鹿さんには毒です。
(ちなみに 鹿せんべいの包装紙の印刷は植物由来の物で、害なし)
また、人間が食べる野菜は人間に必要な栄養素が豊富に改良されているけど
鹿が消化吸収・分解できない栄養素も多いため、鹿には良くないです。
農家さんの野菜を食べちゃったり、民家で迷惑をかけてしまった子は
残念ながら 前科が付いて鹿園の施設から一生出る事が出来ないそうです。
一度味を占めてしまった子は、釈放しても必ず同じ事を繰り返すそうです。
中途半端に賢いので 厄介だと言っておられました。
鹿園には そんな「囚人鹿」「徘徊鹿」、病気や怪我の「入院鹿」、妊娠期間の「産院鹿」
そして10月に行われる「鹿の角きり」でパフーマンスするカッコいい角の男前「俳優鹿」が
生活しています。
鹿園は春日大社の敷地内にあり、春日大社から無償で土地を借りているそうです。
生え始めの角には血管が通っていますが、完成した角には血管は無く切っても痛くないそうです。
江戸時代(1671年) 当時の鹿の管理者であった興福寺が、発情期で気があらくなった雄鹿が
町民に危害を与えたり 鹿同士の争いで死傷したりする事を防ぐ目的で始めたとの事。
戦時中の混乱期は中断もあったようですが、長い歴史があるのですね。
保護や角切りの為の捕獲など、職員の制服を着ていると逃げられてしまうので
私服で観光客に交じって近づく事もあるそうです。
自然界では、角は冬には抜け落ちて、春に生え変わります。
時々 冬場に立派な角をつけた子を見かける事があります。逃げ足の速い子なんですね。
発情期を迎える秋口になると
雄鹿は雌の気をひく為、体に泥を塗りつけ体を大きく見せフェロモンを出そうとします。
泥水に体を擦りつけたり、自身の糞尿の混ざった物だったりもします。
雄同士の争いは角を交えていれば一目瞭然なのですが
気をつけなければいけないのが、数メートルもしくは 10メートル~離れた状態での 雄同士のにらみ合い。
知らずにその間に立ってしまったら、両方から2頭の雄が突進して来て挟み撃ちなんて事に。
「何もしてないのに、いきなり角で突かれて」なんて事になった場合は
雄同士の攻防戦の中心に立ってしまってたのかも知れませんね!
もっと気をつけなければダメなのが 春の子育てシーズンの母鹿。
バンビちゃんはかわいいので近くで見たいし、触ってみたいとも思いますよね。
もしバンビちゃんが か細い声で「キュイーン」と鳴いたら、もうアウト!
北斗の拳の名セリフ「お前はすでに死んでいる」じゃないけど
「お前はすでに蹴られてる」です。
母鹿が時速40kmくらいの速さで前足で蹴りを入れてきます。
しかも、オスよりもメスの方が しつこいのは人間と一緒の様です。
どの世界でも「母は強し!」なのです。
立ち上がって蹴りを入れる時は 耳を後ろ向きにするそうなので、ご注意を。
ペコペコお辞儀して せんべいをねだる姿は、一見大人しくかわいく見えますが、
野生の動物なので、躾けも何もされていません。
誰かに飼育されているわけではないので、怪我をしても自己責任です。
鹿の角のストラップ作りを楽しんで、職員さんの楽しくて貴重なお話は終了
鹿園近くや奈良公園各所にある 募金自動販売機
もちろん、鹿園でも募金・牧草協賛金・一般寄付受け付けてます。
最後に鹿の交通事故についてですが、9月から翌2月頃の夜間の事故が多いそうです。
「鹿をはねたら罰金」と思い、逃げるドライバーがほとんどらしいです。
故意に傷つけたりしない限り罰せられる事はないそうです。
ほとんどが鹿の飛び出し事故なので、ドライバーさんに過失がないです。
その場で連絡くだされば、治療でき、死なせずに済んだのにと涙する事も多いそうです。
奈良の鹿愛護会 0742-22-2388 にご連絡を。
夜間や繋がらない場合は奈良警察署 0742-33-0110 (110番ではないです)へ連絡を。
奈良の鹿愛護会のお話を伺ってきました。
現在 約1100~1200頭(毎年7月に頭数調査あり)の鹿が生息しており
その保護活動などを 僅か10名の職員で しかも24時間体制(宿直当番)でやっているらしい。
夜間でも駆けつける事ができるように、基本 奈良公園周辺に住んでいるそうです。
偶蹄目・シカ科・シカ目 「ニホンジカ」が正式名称
奈良公園周辺に生息する鹿だけが、「奈良のシカ」として国の天然記念物に指定されています。
全体の60%がメス、残りをオスと子ジカが20%づつくらいの割合
メスは妊娠・子育て期間は鹿園内に保護されたり、身を隠せる場所が多い公園内や山中に居る事が多いが、
オスは車道や住宅街に出て行ってしまう事が多いので、
交通事故やゴミ箱の中の食べてはいけない物を食べて疾病になったり、亡くなる割合が多いから。
死因をみると、昔は野良犬にやられたり、密漁なんかもあったみたいですが
近年は それらに因る被害はほとんど無く 疾病が多くを占めています。
観光客が増えるにしたがって、食べさせてはいけない物を食べてしまう事も多く
体内から、信じられない量のビニール等の消化できない物が出てきたりする。
これは3歳くらいの亡くなった鹿さんの体内から出てきた物。1頭の体内ですよ!
みたらし団子の串であろう木が腸に突き刺さって命を落とした子も。
また、パンフレットやチラシなどのインクに含まれる成分も鹿さんには毒です。
(ちなみに 鹿せんべいの包装紙の印刷は植物由来の物で、害なし)
また、人間が食べる野菜は人間に必要な栄養素が豊富に改良されているけど
鹿が消化吸収・分解できない栄養素も多いため、鹿には良くないです。
農家さんの野菜を食べちゃったり、民家で迷惑をかけてしまった子は
残念ながら 前科が付いて鹿園の施設から一生出る事が出来ないそうです。
一度味を占めてしまった子は、釈放しても必ず同じ事を繰り返すそうです。
中途半端に賢いので 厄介だと言っておられました。
鹿園には そんな「囚人鹿」「徘徊鹿」、病気や怪我の「入院鹿」、妊娠期間の「産院鹿」
そして10月に行われる「鹿の角きり」でパフーマンスするカッコいい角の男前「俳優鹿」が
生活しています。
鹿園は春日大社の敷地内にあり、春日大社から無償で土地を借りているそうです。
生え始めの角には血管が通っていますが、完成した角には血管は無く切っても痛くないそうです。
江戸時代(1671年) 当時の鹿の管理者であった興福寺が、発情期で気があらくなった雄鹿が
町民に危害を与えたり 鹿同士の争いで死傷したりする事を防ぐ目的で始めたとの事。
戦時中の混乱期は中断もあったようですが、長い歴史があるのですね。
保護や角切りの為の捕獲など、職員の制服を着ていると逃げられてしまうので
私服で観光客に交じって近づく事もあるそうです。
自然界では、角は冬には抜け落ちて、春に生え変わります。
時々 冬場に立派な角をつけた子を見かける事があります。逃げ足の速い子なんですね。
発情期を迎える秋口になると
雄鹿は雌の気をひく為、体に泥を塗りつけ体を大きく見せフェロモンを出そうとします。
泥水に体を擦りつけたり、自身の糞尿の混ざった物だったりもします。
雄同士の争いは角を交えていれば一目瞭然なのですが
気をつけなければいけないのが、数メートルもしくは 10メートル~離れた状態での 雄同士のにらみ合い。
知らずにその間に立ってしまったら、両方から2頭の雄が突進して来て挟み撃ちなんて事に。
「何もしてないのに、いきなり角で突かれて」なんて事になった場合は
雄同士の攻防戦の中心に立ってしまってたのかも知れませんね!
もっと気をつけなければダメなのが 春の子育てシーズンの母鹿。
バンビちゃんはかわいいので近くで見たいし、触ってみたいとも思いますよね。
もしバンビちゃんが か細い声で「キュイーン」と鳴いたら、もうアウト!
北斗の拳の名セリフ「お前はすでに死んでいる」じゃないけど
「お前はすでに蹴られてる」です。
母鹿が時速40kmくらいの速さで前足で蹴りを入れてきます。
しかも、オスよりもメスの方が しつこいのは人間と一緒の様です。
どの世界でも「母は強し!」なのです。
立ち上がって蹴りを入れる時は 耳を後ろ向きにするそうなので、ご注意を。
ペコペコお辞儀して せんべいをねだる姿は、一見大人しくかわいく見えますが、
野生の動物なので、躾けも何もされていません。
誰かに飼育されているわけではないので、怪我をしても自己責任です。
鹿の角のストラップ作りを楽しんで、職員さんの楽しくて貴重なお話は終了
鹿園近くや奈良公園各所にある 募金自動販売機
もちろん、鹿園でも募金・牧草協賛金・一般寄付受け付けてます。
最後に鹿の交通事故についてですが、9月から翌2月頃の夜間の事故が多いそうです。
「鹿をはねたら罰金」と思い、逃げるドライバーがほとんどらしいです。
故意に傷つけたりしない限り罰せられる事はないそうです。
ほとんどが鹿の飛び出し事故なので、ドライバーさんに過失がないです。
その場で連絡くだされば、治療でき、死なせずに済んだのにと涙する事も多いそうです。
奈良の鹿愛護会 0742-22-2388 にご連絡を。
夜間や繋がらない場合は奈良警察署 0742-33-0110 (110番ではないです)へ連絡を。