理系お兄さんのぼやき日記

つれづれなるままに日暮らしすずりにむかひてこころにうつりゆくよしなしごとを…意外に覚えているもんだなw

マスクの効能

2011-03-20 23:36:25 | 時事
食品や飲み水から放射性物質が検出された、基準を超えたとの報道が多々あるね。放射性ヨウ素やセシウムだけど、半減期もあるし体内の代謝があるから常に高い濃度で摂取し続けなければ不安がるほどの値では無いと思う。

実際、放射性物質以外にも有害物質は多々あるし、それらの基準も実のところどういう意味で定められたのかはっきりしないというのもある。ただ、一つ言えるのは「最大安全を考慮した値」ということだろう。

過去の実際の被害や、動物実験の値から「これくらい以上なら危険そうだからそれの10分の1、100分の1、1000分の1にしておこう」という決め方が多い。だから単純に「基準値を超えた!」=「危険物」という図式は成り立たないんだな。

さて、放射性物質だけがセンセーショナルに報道されているけど、震災で気をつけなければならない有害物質がもう一つあるのはご存知ですか?それは「アスベスト(石綿)」 元が石だから当然燃えないわけで、ふた昔前までは建材や産業用資材として重宝がられた物質です。

阪神のときは地味に警戒されていたんだけど、今回は原発ばかりに目が行っているのでイマイチというか全然話題として出てこない。築20年以内なら法的規制で使用されていないから心配する必要はないけど、それより古い建物だと断熱、耐火目的の吹付材やスレート、壁のボードなどに使用されている可能性がある。

5年ほど前、関西の建材メーカー近辺での健康被害からクローズアップされて、話題になったね。それ以降(というかそれ以前から)現在まで、古い建物での対策が進んでいます。その対策とは大まかにわけて「除去」と「封じ込め」の二つ。

「除去」は文字通り取り除くので今後飛散する心配はない。「封じ込め」は接着剤で固定した上に新たに壁や天井を設けて隔離してしまうこと。除去は大々的な工事になってコストもかかるから建物自体の寿命が来て解体するまでの暫定処置と言えるでしょう。

つまり「封じ込め対策」の建物ではアスベストが残ったままだし隔離目的の壁や天井が地震で壊れたら飛散する可能性が無くも無い。また、対策が進んでいるのはあくまで学校や役所など公共性が高く多数の人が出入りするような場所が多い。古い民家や使っていない倉庫などでは手付かずの場合も考えられる。

なので、今後瓦礫の撤去が進むと眠っていたアスベストが飛散する可能性が高い。また、建物が崩壊してなくても天井が落ちたなどの場合、上記のように「封じ込め」が破られていることも考えられる。

では、どうすればいいのか。新しい建物に住んでいる、通っているのなら心配ないよ。古い建物でも建材は基本的に飛散しにくいし、吹付け材でも「封じ込め」が行われていた場合は接着剤で固定されているからほとんんど飛散しない。とりあえず壁や天井の壊れた場所はガムテープやシートでふさいでおくといいよ。対策の有無がはっきりしない場合も業者さんに頼めばすぐに対応してくれる。

被災地では瓦礫からの飛散が考えられるけど湿っていれば飛散しない。コンビニなどで売っている「花粉・ウイルス対応」のマスクをしていれば大丈夫。マスクが無くても湿らせたタオルやハンカチでもおk!マスクはアスベスト、放射性物質、花粉そして避難疲れで体が弱っているときの風邪予防にも効果的!救援物資としてマスクも送ってあげてほしいな。

備えあれど・・・

2011-03-20 22:09:19 | インポート
<script src="http://jss.afpbb.com/mbsv/sdata/medianewsdelivery/asahi/livedoor/js/euc/60058000/748dac6ad19f4ccfd40a6cbc73f23186_d0bb7c61d803363364437210c941ec80.js" type="text/javascript" charset="EUC-JP"></script>今回の地震そして津波でお兄さんの友達や後輩の実家も被災しました。三陸に故郷をもつ、今の職場の後輩の実家は幸運にも高台にあったため津波の被害は受けずに済んだらしい。お兄さんが車で北海道へ帰省するときに便乗させて彼の実家へ行ったことがあるんだけど、三陸ってのはほんとのどかで良いところなんだよね。いちご煮とかも涙がでるほど美味い!

けど、彼に聞いたところ、一緒に通った国道45号線沿線は壊滅的な被害・・・途中の休憩でアイスを食べた道の駅近辺も跡形もないらしい・・・道の駅のバス停で見かけた中高生たちは逃げ切れたのだろうか・・・あのときの「日常のくらし」というものが失われてしまった。そんなことを考えるととても切なくなるね・・・

三陸方面は学生のときも何度か行ったことがある。当時は今みたいに高速1000円じゃないし(関東から青森への正規料金は1万円!)金はないけど時間だけは余っていたからフェリーで帰省のときは八戸まで三日くらいかけてのんびりと走ったものだ。仙台から海側へ国道45号線が分岐してて松島に寄ったり、宮古でご飯食べたりと楽しかったなぁ。

そのとき気づいたのがリンク記事の「防潮堤」それこそ鉄壁の様相で、それが記事の宮古だけじゃなく三陸の各港に整備されてた。お兄さんの実家も北海道太平洋沿いで過去にも津波が来なかったわけじゃないんだけど、これほどの防潮堤ってのは見たことが無くてビックリしたもんだ。それくらい大きい。「やっぱり入り組んだリアス式海岸はこれくらいないとダメなんだろうなぁ」とは思ってたけど、結局はそれを乗り越えてしまうほどの津波だったというわけだ・・・

 だからといって、この防潮堤が役立たずだったかというと、そうではないと思う。実際過去に津波を防いで住民を守ったんだし、今回だって完全には防げなかったけど、かなりの減勢効果があったはず。もしなければ、より高いところへ水が押し寄せて、より多くの人命が失われていただろう。だから、たとえ半世紀・50億円をかけてでも「造る」と決断して努力し続けたのは決して間違いではなかったと思う。

 翻って「400年に一度の災害に備えるのは意味があるんですかぁ?」とのたまったグラビア大臣・・・防災ってのはそういうカネ勘定の問題じゃないんだよ。実際に使わなけりゃそれでよし、かといって民間や地方自治体だけでは限界がある。そこをバックアップするのが国の仕事なのであって、高速を半端に安くしたり海外の「養子50人」に手当てを出したりするほうが「意味があるんですかぁ?」と言いたいね。

貨物列車、北へ

2011-03-19 02:21:03 | 時事
報道によると貨物列車での東北方面への石油輸送が出来るようになったみたいだね。
jr-f時事通信より





約800キロリットルだから、トレーラー一台20キロリットルとして40台分が一度に運べる計算。トレーラーだと一台ごとに燃料が必要になって、この前もテレビに写ってたけど「持って来たはいいが帰りの燃料がなくて放置」という変な状況になってた。だから燃料のいらない鉄道が使えるってのはとてもいいニュースだと思う。

昨日のエントリーで「JRも復旧が目に見えるようにすればいいのに」と書いたけど、JR東日本のHPで東北地方の運転再開状況(pdf)が出るようになった。まあ、この弱小ブログ見て取り入れたわけじゃないだろうけどwやっぱり地理的なものは文章よりも見た目、地図だわなぁ。ちなみに赤と青のライン、ペイントか何かで手書きだなwそこもなんだか憎めないよな~(´∀`)

上記のニュースでも、東北本線はダメだから無事だった日本海側ルートを使うんだね。かなり大回りで、JR貨物も普段は使わないルートだし「第一種鉄道事業者(JR東)」と「第二種鉄道事業者(JR貨物)」の壁を越えての協力体制、復興に向けてみんなが努力している証拠だね( ´∀`)

このルートが確立すれば、東北方面への物資供給は劇的に良くなると思う。別に東京方面から持って行く必然性もないから、新潟や秋田まで船で運んで、そこから盛岡まで貨車でって応用も利くだろうし、コンテナ列車への応用も利くんだから。


原発も「二階から目薬」とか「焼け石に水」とか揶揄されてるけど、注水がある程度功を奏してるみたいだし、電源復旧工事も夜を徹して行ってるみたいで今後に期待が持てそうな感じでちょっと安心です。ではこの辺でノシ

着々と復興中

2011-03-18 01:45:01 | 防犯・防災

昨日(17日)も来たね、計画停電。でも時間の見通しが付いてるってのはありがたいもんだ。予定時間前に携帯充電してお湯を沸かしてと準備が出来るし「何時には電気がつくしなぁ」と解っているだけでも心理的に全然違う。色々やり方に批判はあれど、事前に教えてくれるのはやっぱりありがたいね。

さて、寸断されたライフラインや物資の供給状況も少しずつ改善されてきたみたい。東北道、常磐道などを管轄するNEXCO東日本によると崩落した常磐道の復旧工事が鋭意進行中らしい。リンク先の下の方に写真が出てるけど、とりあえず物資供給が円滑に行えるよう、暫定片側一車線でも使えるように頑張って工事してるね。この地点も当然被災地で機材や資材の手配も大変なはずだし、何よりgdgdな道路を4日間で使えるようにしてしまった現場の人たちの頑張りには頭が下がります。

そして各地で不足している燃料だけど、各社で製油所・油槽所の復旧が進んだり、配送に尽力したりと明るい兆しが見えてます。東燃ゼネラルのHPのプレスリリースは今後の見通しと現状がわかりやすくて希望がもてる書き方だと思うよ。

上の二つのリンク先は、今回お兄さんが見て感心したHPなんだな。みんなが混乱しているのは「今後どうなるのか?」がさっぱりわからないから混乱しているのであって、こうやってわかりやすく示してくれると実に安心できると思う。特にNEXCOのHPは写真まで出てるから一目でわかるしね。

JR東日本も新幹線や在来線が栃木北部まで開通して、頑張っているのはわかるんだけどイマイチどうなっているのかわからない・・・チリの鉱山閉じ込め事故でも「〇〇日までには必ず助ける!」と伝えてあったから、中の作業員も頑張って全員生き延びれたわけだし、やっぱり見通しを示すってのは重要だと思う。

まあ日本の場合、見通しの通りに行かなかった場合にマスコミを中心に叩かれるのが目に見えているわけで、そのあたりが見通しを伝えない理由なんじゃないかと・・・とりあえずインフラ、ライフライン業者はビジュアル(写真)を上手く使ってアピールすれば、みんなも少しは安心できると思うから取り入れてみたらいかがでしょう?


原発の今

2011-03-17 13:37:02 | 時事
現在の報道などでは自衛隊がCH47ヘリで注水したり、警視庁機動隊が遊撃放水車で放水したりと冷却を一生懸命やっているみたいだね。そして外部からの電源が復旧したみたいで、あとはポンプが順調に稼動してくれれば山は越したとみていいと思う。

運転が止まった原子炉に必要なことは冷却あるのみ。通常の定期点検のときや燃料交換のときも燃料棒を抜いて冷却プールに浸して冷やし続けるんだけど3ヶ月は冷却し続けなきゃならない。それが非常停止直後から冷却が不十分なら当然危ない。だけど今は上記のように各部隊が一生懸命冷却に努めている。

現首相や前官房長官が学生運動してたころ放水を受けた警視庁機動隊や「暴力装置」なはずの自衛隊が、まさに決死の覚悟で国民のために事態収拾に努めている。連中は彼らの働きをどう思っているんだろうか・・・さすがに「ざまぁw」と思っていないことを願っているよ。


マスコミの東電叩きはちょっとは少なくなった気がするけど、未だに不安にさせるような書き方が多いのが気になる(特に毎日しんbゲフンゲフン) 「放射線量」と「放射能濃度」を混同したりと基本的な知識がないのに「原発=悪いもの」の先入観からか、記者会見の内容を無意識的にでも悪いほうに解釈して書いたような記事が散見されるね。

「普段の数百倍」などとあるけど、普段がほぼ0に近いんだからちょっと数値が上がれば簡単に「数百倍」になってしまう。日本では普段は数十ナノシーベルト/時。簡単に単位の解説をすると、タダのシーベルトを1000分の1にすると「ミリ」が付きます。更に1000分の1にすると「マイクロ」、更に1000分の1にすると「ナノ」となります。つまり「ナノ」レベルと言うのは何も付かないシーベルトの1000×1000×1000分の1ということになるね。

で、人体に影響が出始めるのはおおよそ200ミリシーベルト(0.2シーベルト)からといわれている。「原発正門で400ミリシーベルト/時」という報告があったけど、「/時」が重要で「一時間ここにいると400ミリシーベルト」ということ。だからここに15分居ると100ミリシーベルトになるから健康に影響するかもと言うこと。ただ、一時的な現象だったみたいで以後減少を続けてます。

実際には遠くになればなるほど値は下がるから現場にいない限りは不安になることはないよ。どうしても心配なら茨城県の放射線テレメータを見ておくといいよ。地震直後は停電で値が出てなかったけど、通電された今はほぼリアルタイムで見られるから参考にしてみてね。