昔、書いた詩を、少し載せたいと思います。
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-出会ったその時-
目が合った その瞬間
私は あなたのものになった
あなたから目が離せなくなった
声をかけたくなって
いっぱいいっぱい 考えた
-・-・-・-・-・-・-
二人はまるで それまで心配していたことが
うそのように
同じ思いだった
お互いが話したがっていた
そのあとは 覚えていない
ただ覚えているのは
心が通じたということ
声がきけたということ
穏やかな時間がすごせたということ
-苦しい思い-
過ぎゆく時の流れに逆らえずに
ただ無防備な傍観者となって
それぞれの時を過ごす
きっと過ごしている
あの人は
過ごしている
どれほど望んだだろう
会いたい
ほんの少しでいい
会って話がしたい
どれほどの時が経ったなら
私はあなたの壁をとりこわせるの?
信じてる 生きている限り
いつか あなたに会えるって
信じてる
信じてる
-愛した君へ-
君の気持ちを裸にしたい
そしてすべての想いたちを開放させたい
記憶の一つ一つを
涙と共に 少しずつ流していこう
そう 忘れること
今 わたしがするべきことは
忘れること
あふれ出る やるせない 感情
-なくなった喫茶店-
恋人に振られた喫茶店で、
後日飲むコーヒーは
どんな味がするだろう。
別れの場所は、
永遠に消えないと思っていた。
でも、数年後、久しぶりで通った
その喫茶店が、美容院に
変わっていたのを観た時、
完全に、あの恋にさよなら
した気分になった。
-鈴木選手へ-
あなたは きれいだった
ほんとうに すさまじく 一途だった
あの時の
ボールを追う執念
その執念を
私は 涙をもって
喝采した
-明け方の月-
明け方の月をみたことある?
って君が言った
あるようなないような、と僕が返したら
ちょっとスネてたね
だったら今度、二人で見ようよ、
明け方の月。
ずーっと夜じゅう一緒にすごして、
ねむくても我慢して、
明け方の月を見よう。
空に吸い込まれるように
僕は君に吸い込まれそうになるかもしれないけれど
約束だよ。
-洗い立てのシャツ-
洗ったばかりのあなたのシャツが
照りつける太陽の下
ゆらゆら揺れてる
今日の夕方には
私のタンスの、あなた用の引き出しに
ストンとしまわれる事だろう
次の休日に
またあなたに着てもらうことを
楽しみに
夢見心地で
太陽の匂いも
一緒に包み込んで…
一週間、おやすみなさい。
-映画のあとに-
何も約束のな日曜の午後に
あてどもなく街を歩いていたら
急にあの人に連絡したくなった
映画に誘ったら あの人は来てくれた。
恋愛ものの映画を観たあと、
外に出ると 雨が降っていた。
かさもささずに、あの人が、
「今日は、あの日に似てるね」って言った。
私も、その ”あの日” をちょうど思い出していたから
とてもびっくりした。
あの人は、今、遠い所へ行ってしまった。
-むかしは子供だった-
泣きさわいでいた赤ちゃんが
安らかな眠りに就く頃
お母さんも ほっとして
読みかけの本を広げる。
どの子もそうだった
どの子も、そんな時期があった。
そんなことは 大人になると
忘れてしまうのだけれど…。
-現実と夢の間で-
仕事帰りに寄った喫茶店で、
何もかも忘れて コーヒーを飲む。
ちょうどその頃 太陽が沈みかけ
一日の終わりを告げる。
そんな毎日。
その喫茶店には、
植物がたくさんあって、
ぼんやりそれらを眺めながら、
いつしか 南国の旅に出たい
と 思ったりした。
-コール-
懐かしい人に 電話をした
かける前、少しためらって
それでもダイヤルを回して…
ルルル ルルル
次第に胸が高鳴る
7回目のルルルで
彼は 出た
昔と変わらない
あの 大好きな 声
やわなかいトーン
たまらない気持ちになった。
他愛もないことを
しばらく話した後、
静かに 受話器を 置いた
その後、彼から昔もらった
CDを聴きながら
眠りについた。