ありがとうと言いたくて・・・

　今日の、午前１０時頃、僕は、素敵な女性と話をしていた。

真っ直ぐに伸びた黒い髪と、大きな瞳が印象的な素敵な女性。

うっすらとした笑顔をつねに、たずさえ。中にある大きな瞳は、僕から離れる事はなかった。心をとらえようとする瞳、突き刺さるわけではない、やさしく包んでくれるような瞳の力を僕は、心に感じていた。

　僕と彼女の距離は常に、一定で、離れることも、縮まることもない。一定の距離感が保たれる。

　僕は、普段、自分の事をほとんど、話さない。話す必要も感じていなかった。

　彼女は、僕に色々問いかけてきた。そんな設定で時間が流れ始めた。僕も、話した。今日は、そうすると決めていたから、違和感を感じながらも、伝える努力をした。

　話しの中心は、りぼんのこれからの活動の事。

　僕の、気持ちは、次第にほぐれていった、無意識のうちにほぐれていたのだ。

　彼女は僕にこんな質問を投げかけた
「りぼんのこの先を、はっきりイメージできますか」

　札幌ライブの事である。僕の中に、はっきりとした映像が、まわり始めた。僕は、完全にその映像の中に組み込まれていた。なみを札幌の舞台に戻す。今や、一緒に舞台に上がるんだ。今までの活動、頑張りが、その映像にオーバーラップしていく。

「りぼんのこの先を、はっきりイメージできますか」

　僕の心の扉は、音も立てずに、静かに、完全に開いていた。

　言葉を失う。

　感情が、言葉を追い越していた。

　制御不能。

　完全な映像として見えるイメージの中で、僕の感情は、音も立てずに横になっていた。

　あふれ出す涙。
　希望に溢れた涙。

　気持ちが、落ち着き、僕は彼女に言った
「やられました」

　今、ここで、訂正します。心の中で言っていた言葉は違っていました。僕の、心が言っていた言葉は

「ありがとう」
改めて、このブログを通して伝えます。
「ありがとう」