なりそこないgooマフィア

PCにまつわる日々の出来事を綴っていきたいと思います。

コロナ 石油ファンヒータ FH-M254Y 電源が入らない→修理、壊れた部品の見分け方

2016年11月13日 09時23分49秒 | 家電
コロナ 石油ファンヒータ FH-M254Y の電源スイッチが入らなくなり、うんともすんとも言わなくなったので、自分で修理してみることにしました。

★★ 重要 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★石油ファンヒーターの分解は、元に戻す際の取り付け位置、配線などを間違えると、  ★
★火災などの重大な被害を起こしますので、自己責任で行ってください。         ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

本日の患者さんはこちらです。

型番は、


製造が2004年の製品なので、既に12年も経過しており、今まで分解掃除などをしていないので(春先に直す時に、簡単な清掃はしていました)、内部は相当汚れていそうです。、

考えられる原因としては、下記が考えられます。

原因1)スイッチ類の接点不良(スイッチ、機械式接点のある機器では非常に多い)

    →機械式接点を接点復活剤で復活させる

原因2)石油ファンヒータの最も多い故障原因である点火プラグ、フレームロッド(炎検知器)に
    スラッジ(白い酸化物のような汚れ)がついて点火しなくなる
    (石油ファンヒータは、機器の各部が少しでもおかしいと、起動しないように Fail Safe
    (安全側に倒れるように設計されている)になっているという話を聞いたことがあります)

    →分解して、点火プラグ、フレームロッドを紙やすり等で磨きスラッジを取り除く

これらを目指して、分解してゆきます。

最初に灯油タンクを抜いておきます。




前面下部にある3つのネジを外します。


カバーの下の部分を手前に引いて、上方向に持ち上げると外れます。




次に 上部の操作パネルを取り付けている4つのネジを取り外します。




すると、操作パネル基盤とカバーがこのように外れます。


操作パネル基盤は、カバーの裏側の2つのネジ(両サイド)と、基盤を押えているツメ(6ヶ所)を開くと、取れます。

原因2)の修理の場合、カバーを取り外す必要は特にないのですが、後の作業をしやすくする為、操作パネルカバーを取り外し、ケーブルのからみを解いて、このように台の上に刺しておきました。


カバーを取り外したので、スイッチ類に接点復活剤を吹きつけて、設定を回復させておきました。これで、原因1は取り除かれました。

次に原因2に向かいます。ここからが本題です。

燃焼室を取り外すのですが、作業をし易くする為、下記の①、②の作業をします。
①配線を束ねるようつけられている留め具(プラスチック3ヶ所、金属1ヶ所)を外します。




取り外した状態


②給油パイプ(金属製、折れないように注意)と燃焼用ファンからの送風ダクト(ゴム製)を取り外します。


まず、送風ダクト(ゴム製)を外します。先に上側を取り外します。この際、なかなか取り外し難いので、送風ダクトを少し折り曲げると、外しやすくなります。
上側だけ外せました。


上が外れれば、下の方は、送風ダクトが鉄板を挟み込むように取り付けられているので、根本部分を持って、手前に引き出すようにして取り外します。
外れました。



次に、給油パイプ(写真の青枠部分内の曲がりくねったパイプとその接続部)を外します。


まず、曲がりくねった給油パイプの接続部分の6角ネジを外し、次に、先ほどの送風ダクトが接続されていた金具の両サイドのネジ2つを外します。
すると、下記写真のように、取り外せるようになりますので、手前側に引き抜きます。


この際、送風ダクトが接続されていた金具の裏面には、灯油を排出するための細長い針のような管がありますので、曲がらないように、真っすぐに少しづつ手前に引き出します。
この給油パイプと金具を取り外すと、下記のようになります。


さて、ここまでの下準備ができれば、いよいよ本題に入ります。

燃焼室を取り外す為に、背面の対流用ファンを固定している4つのネジを外します。
この4つのネジで、燃焼室(背面の裏側)も固定されています。


対流用ファンは、下部を少し浮かせて、上に引き上げると外れます。




接続している線が短いので断線しないように、立てかけておきます。


対流用ファンを取り外すと分かるのですが、指先部分(2ヶ所)で燃焼室が吊り下げられた状態になっています。


燃焼室は、少し上に持ち上げた後、手前に引き出しつつ、上部を床側に倒すようにして取り外します。
燃焼室の底面裏側には、いろいろなパーツ、配線がついたままの状態ですので、特に、断線しないように、慎重に取り外します。

こうやって、燃焼室の屋根部分を持って上に引き上げ、


次に、後ろに少し空間があけば、手が入るので、しっかりもって、手前に倒します。


外せました。


燃焼室を覆っているカバーが邪魔なので、内部を確認する為、固定しているネジ(4ヶ所)を取り外します(このカバーは特に取り外さなくても結構です)。
ネジ2ヶ所


反対側のネジ


ネジを外すと、カバーが取れて、燃焼室内が見えるようになります。


点火プラグ、フレームロッドは、この円筒形の中にありますので、もう少しです。
まず、目標を確認。

赤が点火プラグで、青がフレームロッドです。

写真のものは、表面に、酸化物のような白い汚れ(スラッジ)がびっしりとこびりついています(後の方に拡大した写真もあります)。


燃焼室の裏面に丸い円盤があり、3つの黒いネジで固定されていますので、これを取り外します。


すると、円盤部分が燃焼室から取り外すことができます。


違った角度から見ると


綿のようなものが付いていますが、断熱材と思われますので、取り外さないように、注意します。
一瞬、アスベスト(石綿)?かと思い、ヒヤッとしたのですが、コロナのサイトで確認すると、アスベストではないようでしたので、安心しました。
さすが、コロナさん。

コロナのアスベスト使用製品
https://www.corona.co.jp/news/050922_asbest.pdf

点火プラグ、フレームロッドは、根本部分に固定金具でネジ止めされていますので、ネジを緩めて、清掃し易くします。
下記は、固定されている状態


こちらはネジを緩めた状態


これらの先端部分、特に、炎に焼かれて白くなっている部分を紙やすりで、かなりごしごしと擦り、スラッジを取り除き、元の金属が露出するまで、丁寧に磨きます。かなり力も要ります。

磨き上げた写真をとるのを忘れましたが、磨き終わったら、逆の順序で、各パーツを取り付け、元通りに組み立てます。

この際、特に、注意を要するのが、下記の点です。

・点火プラグ、フレームロッドの先端位置(炎が発生する下部の溝の中の位置、共に、どこにも触らないような位置で、中心の円形と外側の縁(円形)の中間の位置)

・配線を外した箇所の再接続、燃焼用ファン(燃焼室の下の金属の箱)からの送風ダクトなども忘れないように取り付けます。

・上蓋を戻す際に、中央の仕切り板をきちんと納めないと、ふたがしっかり閉まりませんので、注意してください。


この後、電源ボタンを押して点火、及び、火力の調整(設定温度変更により、炎が大きくなったり、小さくなることを確認)ができれば、修理完了です。

フゥー、疲れました。

分解から清掃、復元まで約2時間 
(ちなみに、最初の分解、復元では4時間かかりました(考えながらの分解でしたので^^))

お疲れ様でした。


あっ、そうそう、部品が壊れているかどうかを簡単に調べる方法がありましたので、書き留めておきます。

【追記】電子部品が壊れているかどうかを判定する方法

 石油ファンヒータには、各種ファンの回転検出センサ、温度センサなどのセンサ、モーターなどの電子部品がありますが、これらが壊れているかどうかを簡単に調べる方法があります。

最初に全面の蓋を取り外した際、正面から向かって右側に見える基盤パネル(縦板)に各種センサ、モータなどを接続しているコネクタがあります。疑わしそうな部品がある場合は、このコネクタを外して、コネクタ側にテスターを当てて、導通するかどうかを確認すれば、センサなどが壊れているかどうかを確認することができます。(接続先が回路になっている場合は、少し電子部品の知識も入りますが、石油ファンヒータでは、電子部品が単体で付いているだけなので簡単に判定できます)

センサー、モーター等の場合は、大抵は、正常であれば、導通(電気が流れる) or 抵抗が0になりますが、異常の場合(壊れている場合)は、導通しない or 抵抗が高い値になっていることで、
壊れたセンサ、部品などを洗い出すことができます(各パーツを取り外さなくても調べられるということです)。

こうした部品が壊れた場合、各種エラー表示をするか、起動しないようになっているようです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。