リリカル拳士のキュアブログ

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あまり打たずに組んで勝つキックボクシング

2012年09月19日 20時19分20秒 | 格闘技
貴之ウィラサクレックvs山床修一

これは2年前、貴之さんが無冠の帝王だった頃の試合。
相手は硬式空手の重量級王者だけあって、当然打撃の技術は持ってるし、体もでかい。
しかし、貴之さんは相手に何もさせなかった。
この試合、肘打ち無しとはいえキックボクシング。K-1ルールとは違う。
K-1ルールだったらここまで差は出なかったかもしれない。

差が出たのは首相撲。
K-1では禁止され、キックでは必須の技術。
組むと膠着するという言い分でK-1だと禁止されたけど、実際はK-1よりキックの方が膠着しない。
キックを知らないライトファンがK-1の言い分を真に受けて「組む=つまらない」と決めつけるけど、むしろキックの場合は組んでからが見所。
なぜならキックは逃げではなく攻めるために組む闘い方があるし、組んでからポジション争いの攻防が続き、そこでの優劣が試合展開を大きく左右する。
K-1は組んでから攻防が無いから、不利になったらむしろクリンチで逃げることが可能になっている。
世間で打撃格闘技と認識されているキックボクシングも、実際は組技がキーポイントになる。

この試合で貴之さんはまさに首相撲で猛攻してる。
何度も相手を投げ倒してダメージを与えると同時に、相手に打撃を出させない。
いくら打撃が上手くても、使わせてもらえないなら勝因にはなりえない。
そして体勢が崩れた時に膝蹴りを喰らえば防げない。
近距離での殴り合いを潰せる首相撲を禁じたK-1が如何にパンチャー寄りなルールかお分かり頂けただろうか?

私はキックやムエタイで最も恐ろしいのは打撃よりも首相撲だと思ってる。
まさに合気道のような技術で、筋力ではなく体の構造や重力を利用して投げてしまう。
貴之さんに首相撲を掛けられると、毎回いつの間にか倒れて天井を見てる。
持ち上げたり腰に乗せるような投げが禁じられている分、力に頼らない高度な崩しの技術がある。

ちなみにこの試合、相手が話しかけてきて変な空気になったと貴之さんが言ってたw