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日記

あっ! いーじわるぅー

アスタチン 85 At

2006-06-20 21:33:56 | Weblog
 空一面薄い鼠色をしているが、まあまあの天気である。昼過ぎから少し気温が上がって来た。

      アスタチン At (Astatine) 原子番号 85 原子量 210 

 アスタチンとは、85の陽子と85の電子で構成されている原子。
核の中に陽子85と、
124εε,ε の中性子を持つアスタチン原子 85At209 (4.1:α崩壊→83Bi205,
                          95.9:電子捕獲→84Po209, 半減期 5.41時)と、
125εε,ε の中性子を持つアスタチン原子 85At210 (0.18:α崩壊→83Bi206,
                           99.82:電子捕獲→84Po210, 半減期 8.1時)と、
126εε,ε の中性子を持つアスタチン原子 85At211 (41.8:α崩壊→83Bi207,
                            58.2:電子捕獲→84Po211, 半減期 7.2時)と、
127εε,ε,β- の中性子を持つアスタチン原子 85At212 (α崩壊→83Bi208,
        <3/100:電子捕獲→84Po212, 2/100万:β崩壊→86Rn212, 半減期 0.314秒)と、
128εε の中性子を持つアスタチン原子 85At213(α崩壊→83Bi209, 半減期 125ナノ秒)と、
129εε の中性子を持つアスタチン原子 85At214(α崩壊→83Bi210, 半減期 558ナノ秒)と、
130εε の中性子を持つアスタチン原子 85At215(α崩壊→83Bi211, 半減期 0.1ミリ秒)と、
131εε,ε,β- の中性子を持つアスタチン原子 85At216(α崩壊→83Bi212,
      3/1000万:電子捕獲→84Po216, 6/1000:β崩壊→86Rn216, 半減期 0.3ミリ秒)と、
132εε,β- の中性子を持つアスタチン原子 85At217 (99.99:α崩壊→83Bi213,
                            0.01:β崩壊→86Rn217, 半減期 32.3ミリ秒)と、
133εε,β- の中性子を持つアスタチン原子 85At218 (99.9:α崩壊→83Bi214,
                               0.1β崩壊→86Rn218, 半減期 1.5秒)と、
134εε,β- の中性子を持つアスタチン原子 85At219 (97:α崩壊→83Bi215,
                                3:β崩壊→86Rn219, 半減期 56秒)と、
135εε,β- の中性子を持つアスタチン原子 85At220 (92:α崩壊→83Bi216,
                                8:β崩壊→86Rn220, 半減期 3.71分)と、
136β- の中性子を持つアスタチン原子 85At221 (β崩壊→86Rn221, 半減期 2.3分)と、
137β- の中性子を持つアスタチン原子 85At222 (β崩壊→86Rn222, 半減期 54秒)と、
138β- の中性子を持つアスタチン原子 85At223 (β崩壊→86Rn223, 半減期 50秒)の、
                                             放射性同位体がある。

 アスタチンとは、第17族・ハロゲン元素で、金属色の半金属。 原子価は、±1価, +3価, +5価, +7価である。 比重 7。 昇華性があり常温で揮発するが、水溶液は安定で、四塩化炭素によって水溶液から検出される。

 アスタチンは、ビスマス209(83Bi209)にα粒子を当てて、アスタチン211(85At211)にする。 天然には壊変系列中の短寿命生成物(85At215, 85At217, 85At218, 85At219)として極僅か存在する。

    融点  302℃
    沸点  337℃  

 今夜も夜になり西に木星、東に夏の大三角が見えた。大三角は、少し心許なかったが、随分早い時間に見られる様になって来たもんだ。

ポロニウム 84 Po

2006-06-19 21:31:11 | Weblog
 深夜、頭上と東の空の雲が晴れて、1:00 東より少し南寄りに、左下半分の山吹黄色の月が昇って来た。星は一つも見当たらない。8:00 南西の高い位置に移動した月は、左上半分の白い月で、小さくて、真中の線は消え入りそうに薄い。空の周囲は鼠色をしているが、まあまあの天気。

      ポロニウム Po (Polonium) 原子番号 84 原子量 210

 ポロニウムとは、84の陽子と84の電子で構成されている原子。
核の中に陽子84と、
123εε,ε の中性子を持つポロニウム原子 84Po207 (0.02:α崩壊→82Pb203,
                              99.98:電子捕獲→83Bi207半減期 5.8時)と、
124εε の中性子を持つポロニウム原子 84Po208 (α崩壊→82Pb204, 半減期 2.898年)と、
125εε,ε の中性子を持つポロニウム原子 84Po209 (99.52:α崩壊→82Pb205,
                               0.48:電子捕獲→83Bi209半減期 102年)と、
126εεの中性子を持つポロニウム原子 84Po210(α崩壊→82Pb206, 半減期 138.376日)と、
127εεの中性子を持つポロニウム原子 84Po211(α崩壊→82Pb207, 半減期 0.516秒)と、
128εεの中性子を持つポロニウム原子 84Po212(α崩壊→82Pb208, 半減期 0.229μ秒)と、
129εεの中性子を持つポロニウム原子 84Po213(α崩壊→82Pb209, 半減期 3.65μ秒)と、
130εεの中性子を持つポロニウム原子 84Po214(α崩壊→82Pb210, 半減期 164.3μ秒)と、
131εεの中性子を持つポロニウム原子 84Po215(α崩壊→82Pb211, 半減期 1.781ミリ秒)と、
132εεの中性子を持つポロニウム原子 84Po216(α崩壊→82Pb212, 半減期 0.145秒)の
                                             放射性同位体がある。

 ポロニウムとは、第16族・カルコゲン元素。 原子価は、±2価, +4価, +6価で、+4価が安定である。 銀白色の半金属。 塩酸とは反応しにくいが、硫酸, 硝酸には溶易い。   
 
 ポロニウムには、α,β型の同素体がある。
αポロニウム(単純立方の結晶構造)-転移点 36℃→βポロニウム(菱面体の結晶構造)に構造相転移する。
 * αポロニウム -- 比重 9.3。 
 * βポロニウム -- 比重 9.5。 単体は銀白色の半金属で揮発性が高い。
 半減期 138.376日の84Po210は、揮発性で45時間程でアルファ粒子を発して蒸発する。

 ポロニウムは、天然には壊変系列中の、84Po210(半減期:138.376日)が長寿命で、岩石中ではウラン1kg当たり0.074μgが含まれる。 ラドンの娘核種(86Rn214-α崩壊→84Po210)であり、揮発性が高いので、地殻中, 水中よりも、大気中の濃度が高い。 放射能毒性は強い。

 ポロニウムは、α線源や原子力電池に使われる。

          融点  254℃
          沸点  962℃

 ポロニウムは、ピエール・キュリーとマリ・キュリーがウラン鉱石から発見し、祖国ポーランド ラテン語の(Polonia)に由来する。

 夜になり、西に木星、東に夏の大三角が見えた。

ビスマス 83 Bi

2006-06-18 13:08:23 | Weblog
 昨夜からの雨も早朝には収まり、時折小雨がぱらつく程度に。昼になってもまだ雲は多いが、隙間に青空が見え、全体に伸ばした雲から、もこもことした雲に代わっていた。

      ビスマス Bi(Bismuth) 原子番号 83 原子量 208.98038 

 ビスマスとは、83の陽子と83の電子で構成されている原子。
核の中に陽子83と、
126εε の中性子を持つビスマス原子 83Bi209  (α崩壊→81Tl205, 半減期は、1700京〜2100京年 である。この値は現在の宇宙年齢の9桁以上も長く、ごくわずかにα崩壊する事により不安定な放射性同位体とされた。) 100%の、天然放射性同位体と       、

123ε の中性子を持つビスマス原子 83Bi206 ( 電子捕獲→82Pb206, 半減期 6.243日)と、
124ε の中性子を持つビスマス原子 83Bi207 ( 電子捕獲→82Pb207, 半減期 32.9年)と、
125ε の中性子を持つビスマス原子 83Bi208 ( 電子捕獲→82Pb208, 半減期 368000年)と、
127εε,β- の中性子を持つ鉛原子 83Bi210 (13/10万:α崩壊→81Tl206,
                                β崩壊→84Po210, 半減期 5.013日)と、
128εε,β- の中性子を持つ鉛原子 83Bi211 (99.72:α崩壊→81Tl207,
                              0.28:β崩壊→84Po211, 半減期 2.14分)と、
129εε,β- の中性子を持つ鉛原子 83Bi212 (35.94:α崩壊→81Tl208,
                            64.06:β崩壊→84Po212, 半減期 60.55分)と、
130εε,β- の中性子を持つ鉛原子 83Bi213 (2.09: α崩壊→81Tl209,
               97.91:β崩壊→84Po213, 半減期 45.59分)と、
131β- の中性子を持つ鉛原子 83Bi214 (β崩壊→84Po214, 半減期 19.9分)と、
132β- の中性子を持つ鉛原子 83Bi215 (β崩壊→84Po215, 半減期 7.6分)と、
133β- の中性子を持つ鉛原子 83Bi216 (β崩壊→84Po216, 半減期 2.17分)と、
134β- の中性子を持つ鉛原子 83Bi217 (β崩壊→84Po217, 半減期 97秒)の、放射性同位体がある。
                                      
 ビスマスとは、第15族・窒素族で、常温, 常圧で、菱面体の面心立方結晶構造(菱面体の層状に気相成長する)で、淡い赤みがかった銀白色の硬くて脆い半金属。 比重 9.747。 原子価は、±3価, +1価, +5価である。
 空気中で安定しているが、高温下でカルコゲンと反応して、三酸化ビスマス(Bi2O3), 硫化ビスマス(Bi2S3), テルル化ビスマス(Bi2Te3)を、 水と反応して、水酸化ビスマス{Bi(OH)3}を、 ハロゲンと反応して、白い固体のフッ化ビスマス (BiF3), 白い固体の塩化ビスマス (BiCl3), 黄色い固体の臭化ビスマス (BiBr3), 黒い固体の沃化ビスマス (BiI3)を、 塩酸, 硝酸, 王水に溶け、オキシ塩化ビスマス(BiOCl), オキシ過塩素酸ビスマス(BiOClO4), 硝酸ビスマス{Bi(NO3)3}を作る。
 強い反磁性。 水と同じく、凝固すると体積が増える。

 ビスマスは、地殻中に 0.008ppm 存在。 天然には硫化物の輝ビスマス鉱(Bi3S3), 自然蒼鉛として産出。 硫化物を鉄屑, 融剤とともに融解する。

 ビスマスは、 高温超伝導体の材料, 鉛フリーハンダに使われる。
 鉛フリーハンダより低温で溶ける 低融点合金 ウッドメタル(ビスマス50%, 鉛26.7%, 錫13.3%, カドミウム10% 融点は70℃)として、自動消火器, ヒューズ, ハンダに使われる。
 酸化ビスマス(Bi2O3)が、ペンキと化粧品の黄色の顔料に使われる。
 ビスマス炭酸塩(Bi2CO3)は、医薬品として、下痢と胃潰瘍の治療に使われる。

    融点   271.3℃
    沸点  1610℃

 ビスマスは、ドイツ語で Wismut シュネーベルクの草原 (Wiese) の採掘許可権 (Mutung) から生まれた語 Wiesemutung に由来する。

鉛 82 Pb

2006-06-17 16:06:17 | Weblog
 爽やかな朝である。低空に薄く雲がたなびいているけど、それすら清清しく感じる。昼頃からだんだんと雲が出て来て、15:00 には、完全に曇ってしい、少し蒸し暑い。16:00 少し前から雨が降り出し、気温は下がった。

      鉛 Pb (Plumbum Lead) 原子番号 82 原子量 207.19 

 鉛とは、82の陽子と82の電子で構成されている原子。
核の中に陽子82、中性子が124の鉛原子 82Pb206 (24.1%)と、
         125の中性子を持つ鉛原子 82Pb207 (22.1%)と、
         126の中性子を持つ鉛原子 82Pb208 (52.4% 最重安定同位体)の、同位体と、

122εε の中性子を持つ鉛原子 82Pb204 (α崩壊→80Hg200, 半減期 14京年 
                                   1.4%)の、天然放射性同位体と、

120εε,ε の中性子を持つ鉛原子 82Pb202 (<1/100:α崩壊→80Hg198,<br>
                             電子捕獲→81Ti202, 半減期 52500年)と、 
121ε の中性子を持つ鉛原子 82Pb203 ( 電子捕獲→81Ti203, 半減期 51.873時)と、
123ε の中性子を持つ鉛原子 82Pb205 ( 電子捕獲→81Ti205, 半減期 1530万年)と、
127β- の中性子を持つ鉛原子 82Pb209 ( β崩壊→83Bi209, 半減期 3.253時)と、
128εε,β- の中性子を持つ鉛原子 82Pb210 (1/190万:α崩壊→80Hg206,
                  β崩壊→83Bi210, 半減期 22.3年)の、放射性同位体がある。
   ◎ 鉛より後に 安定な同位体はない。82Pb208 が 最重安定同位体

 鉛とは、第14族・炭素族で、常温, 常圧で、面心立方の結晶構造で、蒼白色の光沢のある重い金属。 比重 11.342。 原子価は、+2価, +4価で、+4価が安定である。 空気中で錆びやすく、酸化すると一酸化鉛(PbO)、ついで二酸化鉛(PbO2), 四酸化三鉛(Pb3O4)となり、すぐに黒ずむが、腐食は内部には進まない。
 加熱下で、カルコゲンと反応して、四酸化三鉛(Pb3O4), 硫化鉛(PbS), セレン化鉛(PbSe), テルル化鉛(PbTe)を、ハロゲンと反応して、フッ化鉛(PbF2), 塩化鉛(PbCl2), 臭化鉛(PbBr2), 沃化鉛(PbI2)を、濃硫酸と反応して、亜硫酸鉛(PbSO4)を作る。 酸素があると、酢酸と反応して 酢酸第一鉛{Pb(CH3COO)2}, 酢酸第ニ鉛{Pb(CH3)4}を作る。   水銀とは徐々にアマルガムを作る  融点が低く、軟らかく、加工しやすく、耐蝕性に富む。 鉛イオンは有毒。

 鉛は、地殻中に 13ppm 存在。 天然には、硫化鉱(方鉛鉱・白鉛鉱)に含まれる。 一酸化鉛(PbO)をコークスで還元して単体を得る。

 鉛は、鉛蓄電池の電極, 釣りの重り, 放射線遮蔽材の鉛ガラス, 光学レンズ, 金属を削りやすくするための合金成分に使われる。
鉛と錫の合金ハンダは、低融点の利点を持つが、電気・電子製品への鉛の使用が原則として禁止され、鉛を含まない 鉛フリーハンダ(硫酸浴した錫と銅の合金ハンダ) に置き換えられつつある。

 鉛は、強い毒性を持ち、ワインの酸化によって生じる酢酸が、鉛が酸化するのを助け、鉛イオンが味蕾を刺激し、甘みを感じさせるため、古代ローマで、貴族が鉛のコップでワインを飲み、鉛の毒により死者が出た。呼吸器系,消化器系から体内に吸収され、骨に定着する。毒性の生物学的半減期は10年とされる。

    融点   327.5℃
    沸点  1740℃

 鉛は、ラテン語の 「鉛」 plumbum に由来する。英語では lead で、読み方は、léd

タリウム 81 Tl

2006-06-16 12:10:02 | Weblog
 嵐の様な一夜は終わって、風も雨も収まり、穏やかな朝を迎えた。雲は空全体に残っているけど、じーっとしている。昼少し前位から薄日が射し始めた。 

      タリウム Tl (Thallium) 原子番号 81 原子量 204.3833

 タリウムとは、81の陽子と81の電子で構成されている原子。
核の中に陽子81、中性子が122のタリウム原子 81Tl203 (29.524%)と、
         124 の中性子を持つタリウム原子 81Tl205 (70.476%)の、同位体と、
120ε の中性子を持つタリウム原子 81Tl201 (電子捕獲→80Hg201, 半減期 72.912時)と、
121ε の中性子を持つタリウム原子 81Tl202 (電子捕獲→80Hg202, 半減期 12.33日)と、
123ε,β- の中性子を持つタリウム原子 81Tl204 (2.9:電子捕獲→80Hg204,
                             97.1:β崩壊→82Pb204, 半減期 3.78年)と、
125β- の中性子を持つタリウム原子 81Tl206 (β崩壊→82Pb206, 半減期 4.2分)と、
126β- の中性子を持つタリウム原子 81Tl207 (β崩壊→82Pb207, 半減期 4.77分)の、
                                             放射性同位体がある。

 タリウムとは、第13族・土類金属元素で、銀白色の柔らかい金属である。 比重 11.85。 原子価は、+1価, +3価である。 

 タリウムには、α,β型の同素体がある。
α型(六方最密充填の結晶構造)-転移点 230℃→β型(体心立方の結晶構造)
*αタリウム -- ハロゲン, 炭酸, 硫酸, 酢酸, 硝酸と反応し、塩化タリウム(TlCl),  臭化タリウム
       (TlBr), 沃化タリウム(TlI), 炭酸タリウム(Tl2CO3), 硫酸タリウム{TI2SO4,TI2(SO4)3},
       酢酸タリウム(CH3COOTl),硝酸タリウム(TlNO3)を作る。
*βタリウム -- 乾燥した空気中では安定だが、湿った空気中では酸化され、黒い粉末の
       酸化タリウム(Tl20,Tl203)を作るので、石油中に保存する。

 タリウムは、地殻中に 0.6ppm 存在。 クルックス鉱・ローランド鉱の硫化鉱物(硫化バナジウム, 黄鉄鉱)の中に含まれえる。 硫化鉱を燃焼した灰のからとりだし、硫酸タリウム(Tl2SO4)に変えたのちに電解精製して単体を得る。

 タリウムは、γ線のシンチレーター(蛍光体)としてヨウ化ナトリウム(NaI)の結晶に0.1%加えられる。 X線の検出器, 赤外線や可視光線用光学材料の添加剤に使われる。
 硫化タリウム(Tl2S), ヨウ化タリウム(TlI), 臭化タリウム(TlBr)は、赤外線を見つけるための装置に使われる。
 硫酸タリウム(Tl2SO4), 酢酸タリウム(CH3COOTl), 硝酸タリウム(TlNO3)は、殺鼠剤の原料に使われる。 
 酸化タリウム, フッ化タリウムは、低融点ガラスに使われる。

 タリウムは、重金属の中でも特に強い毒性を持つ。

    融点   304℃。
    沸点  1457℃

 タリウムは、ギリシア語の「緑の小枝」を表す(thallos)に由来する。

水銀 80 Hg

2006-06-15 10:21:26 | Weblog
 朝から雨。気温が低く、湿度もそんなに高くなく、梅雨のべとべと感は無い。

      水銀 Hg (hydrargyrum) 原子番号 80 原子量 200.59

 水銀とは、80の陽子と80の電子で構成されている原子。
核の中に陽子80、中性子が116の水銀原子 80Hg196 (0.15%)と、
         118 の中性子を持つ水銀原子 80Hg198 (9.97%)と、
         119 の中性子を持つ水銀原子 80Hg199 (16.87%)と、
         120 の中性子を持つ水銀原子 80Hg200 (23.1%)と、
         121 の中性子を持つ水銀原子 80Hg201 (13.18%)と、
         122 の中性子を持つ水銀原子 80Hg202(29.86%)と、
         124 の中性子を持つ水銀原子 80Hg204(6.87%)の、同位体と、
114ε の中性子を持つ水銀原子 80Hg194 (電子捕獲→79Au194, 半減期 444年)と、
115ε の中性子を持つ水銀原子 80Hg195 (電子捕獲→79Au195, 半減期 9.9時)と、
117ε の中性子を持つ水銀原子 80Hg197 (電子捕獲→79Au197, 半減期 64.14時)と、
123β- の中性子を持つ水銀原子 80Hg203 (β崩壊→81Tl203, 半減期 46.612日)と、
125β- の中性子を持つ水銀原子 80Hg205 (β崩壊→81Tl205, 半減期 5.2分)と、
126β- の中性子を持つ水銀原子 80Hg206 (β崩壊→81Tl206, 半減期 8.15分)の、
                                          放射性同位体がある。

 水銀とは、第12族・亜鉛族・典型元素の単原子の金属元素である。 常温, 常圧で液体なのは、臭素 Br と水銀 Hg だけである。 比重 13.546。 原子価は、+1価, +2価で、1価では 塩化銀(Hg2Cl2)のように Hg-Hg結合 の 複核構造をとる。  空気中で安定であるが、200~300℃に加熱すると赤色の粉末の酸化水銀(HgO)となる。  硫黄 と反応し硫化水銀(HgS ← Hg2Sは不安定)となり、 塩素と反応して 塩化銀(Hg2Cl2,HgCl2)になる。 酸化力のない酸とは反応しないが、硝酸、濃硫酸、王水に溶ける。

 水銀は、地殻中に 0.05ppm 存在。 主鉱石は、辰砂(HgS 硫化鉱)。単体として自然に存在する。  辰砂を空気中で400-600℃に加熱して生じた水銀蒸気を冷却凝縮させることで単体を得る。
 辰砂は、不透明な赤褐色の塊か、透明感のある深紅色の菱面体結晶で、344℃で同質異像の黒辰砂(六面体の等軸結晶構造)になる。

 水銀は、無機薬品, 計測機器, 農薬, 火薬, 電池, 押印用朱肉の色素に使われる。

 水銀中毒 --- 毒性が強く、蒸気を吸うと神経がおかされ、内分泌撹乱作用がある。メチル水銀などの有機水銀はさらに毒性が強く。水俣病の原因とされる。

    融点  -38.87℃  水銀の固体は銀白色の菱面体の結晶構造
    沸点  356.58℃   蛍光灯やネオンサインの中の水銀の気体はプラズマ状態

  水銀は、古代ギリシア語「水」(hydrargyros) + 「輝く」(argos) からの、ラテン語の hydrargyrumに由来する。


金 79 Au

2006-06-14 23:45:00 | Weblog
 周囲をぐるっと雲が取り囲んでいるが、真中は ポコンポコン と白い雲が浮かんでいる。朝は薄日が射す程度だったが、周囲の雲を抜け出た昼間は、ポコン雲とかくれんぼ。

      金 Au(Aurum Gold) 原子番号 79 原子量 196.96655

 金とは、79の陽子と79の電子で構成されている原子。
核の中に陽子79、中性子が118の金原子 79Au197 (100%)と、

116ε の中性子を持つ金原子 79Au195 (電子捕獲→78Pt195, 半減期 186.098日)と、
117ε,β- の中性子を持つ金原子 79Au196(92.8:電子捕獲→78Pt196,
                            7.2:β崩壊→80Hg196, 半減期 6.183日)と、
119β- の中性子を持つ金原子 79Au198(β崩壊→80Hg198, 半減期 2.69517日)と、
120β- の中性子を持つ金原子 79Au199(β崩壊→80Hg199, 半減期 3.139日)の、
                                             放射性同位体がある。

 金とは、第11族・遷移元素である。 常温, 常圧で、面心立方の結晶構造で、 銅, セシウムと同様に、金色の金属。知覚範囲内のプラスモン周波数により、黄色と赤を反射し、青を吸収する。粒子状の金は、黒色, ルビー色, 紫色に見える。 比重 19.32。 原子価は、±1価, +3価, +5価, +6価である。 熱伝導, 電気伝導に優れている。 延性, 展性にきわめて優れ、1gの金を1㎡の箔、165mの線に加工できる。 塩素、フッ素、王水と反応し、王水, 酸素の下で、シアン化ナトリウム水溶液に溶ける。 塩素と高温で反応し、Au2Cl6(赤色)となる。 耐蝕性があり、空気には浸食されないが、金イオンは、合金となっている他の金属によって還元され、添加された金属は酸化される。 合金にすると硬度が増す。
 銅との合金は赤く、鉄は緑、アルミニウムは紫、プラチナは白、ビスマスと銀が混ざった物では黒になる。
 レッドゴールド……金 75%、銀 7.5%、銅 17.5%の銀合金
 ピンクゴールド……金 75%、銀 10%、銅 5%、パラジウム 5%の銀合金
 ホワイトゴールド…金 75%、銀 15%、パラジウム 10%の銀合金
 イエローゴールド…金 75%、銀 15%、銅 10%の銀合金
 グリーンゴールド…金 75%、銀 17.5%、銅 7.5%の銀合金
金に対する銅と銀の割合で、銅が多いと赤く、次に ピンク、次に イエロー、銀が多いと緑になる。
 
 金は、地殻中に 0.004ppm 存在。 自然金鉱, 銅ニッケル鉱, エレクトラム(琥珀金)に含まれ、単体として金塊や砂金で産出する。 自然に存在する金には通常10%程度の銀が含まれており、20%を超える物はエレクトラムと呼ばれる。 鉱石からアマルガム抽出後に蒸留するか、シアン化ナトリウムで処理してNaAu(CN)2として抽出したのち、亜鉛で還元して単体を得る。

 金は、金貨に使われる。 
 銀、銅の合金は、装飾品、歯科材料、電子部品、メッキに使われる。

    融点  1064.43 ℃
    沸点  2807 ℃

 金の「ゴールド(Gold)」は、インドヨーロッパ語の「黄金」(Geolo)に因んで 命名。。元素記号の Au は、ラテン語の「太陽の輝き」(Aurum)からです。

 11:00 南東の空に嵩をかぶった月が昇っていた。空全体が曇っている様だ。

白金 78 Pt

2006-06-13 23:59:17 | Weblog
 朝から曇り。空全体を薄い雲が覆っていて、時折 薄日が射すが ぱっとしない。11:00 頃から、陽射しが強くなって来て、ちょっとむしむしする。16:00 少し前に雨が ざー と降って来た。16:10 雷が轟きわたった。直後に雨は "cats & dogs" 状態になった。1時間程降ってからは、崩れた入道雲の合間から、鈍い夕陽が差して来た。

      白金 Pt(Platinum) 原子番号 78  原子量 195.078
 白金とは、78の陽子と78の電子で構成されている原子。
核の中に陽子78、中性子が114の白金原子 78Pt192 (0.782%)と、
         116 の中性子を持つ白金原子 78Pt194 (32.86%)と、
         117 の中性子を持つ白金原子 78Pt195 (33.78%)と、
         118 の中性子を持つ白金原子 78Pt196 (25.21%)と、
         120 の中性子を持つ白金原子 78Pt198 (7.356%)の、同位体と、

112εε の中性子を持つ白金原子 78Pt190 (α崩壊→76Os186, 半減期 650億年 
                                   0.012%)の、天然放射性同位体と、

110εε,ε の中性子を持つ白金原子 78Pt188 (26/10000:α崩壊→76Os184,
                            電子捕獲→77Ir188, 半減期 10.87時)と、
111ε の中性子を持つ白金原子 78Pt189 (電子捕獲→77Ir189, 半減期 10.87時)と、
113ε の中性子を持つ白金原子 78Pt191 (電子捕獲→77Ir191, 半減期 2.802日)と、
115ε の中性子を持つ白金原子 78Pt193 (電子捕獲→77Ir193, 半減期 50年)と、
119β- の中性子を持つ白金原子 78Pt197 (β崩壊→75Re197, 半減期 19.8915時)と、
121β- の中性子を持つ白金原子 78Pt199 (β崩壊→75Re199, 半減期 30.80分)と、
122β- の中性子を持つ白金原子 78Pt200 (β崩壊→75Re200, 半減期 12.5時)の、
                                          放射性同位体がある。

 白金とは、第10族・遷移金属である。 常温, 常圧で、面心立方の結晶構造で、銀白色の金属。 比重 21.45。 原子価は、+2価, +4価, +5価, +6価である。 延性、展性に富む。 赤熱すると約100倍の体積の水素を吸蔵して透明となる。  酸素とは高温でも反応しないが、炭素, 塩素, 臭素, 硫黄, セレン, テルルとは高温で化合する。 王水に溶ける。 鉄やコバルトとの合金は、L10規則相において非常に強い結晶磁気異方性を示す。
  
 白金は、地殻中に 0.01ppm 存在。 自然白金鉱・クーバー鉱・スペリー鉱に含まれる。 単体、合金、硫化物、ヒ化物として産出。 (NH4)2PtCl6として、分離精製したのち、強熱して単体を得る。

 白金は、電気抵抗と温度との関係より、13.81K~1234.93Kまでの範囲で標準温度計として白金抵抗温度計に使われる。 熱電対, 燃料電池, 電極, ハクキンカイロの発熱装置, 自動車の排気ガスの浄化触媒, 万年筆のペン先, 坩堝に使われる。
 マンガンとの合金は、磁性体として磁気記録ヘッドにに使われる。

    融点  1772℃
    沸点  3830℃


 白金は、スペイン人達が、コロンビアのピント川河畔で発見した銀に似た白い金属を「ピント川の小さな銀 (platina del Pinto)」と呼び、これに因んで platinum と命名した。

 夜になって雲が減り、22:00 月齢 17.4 の月が南東の空から昇って来た。若干 右上が欠けてはいるが、略丸い。時折 西から東へ雲が邪魔をするが、雲間に見えた月には、うさぎが餅を搗く様子まで見て取れる。なのに 24:00 前 又雲が増えて来て、暈けた月すら見えなくなった。 

イリジウム 77 Ir

2006-06-12 16:02:44 | Weblog
 朝から曇り。午後からは薄日が差して来たけど、薄い雲が空全体を覆っている。

      イリジウム Ir (Iridium) 原子番号 77 原子量 192.217

 イリジウムとは、77の陽子と77の電子で構成されている原子。
核の中に陽子77、中性子が114のイリジウム原子 77Ir191 (37.3%)と、
         116 の中性子を持つイリジウム原子 77Ir193 (62.7%)の、同位体と、

112ε の中性子を持つイリジウム原子 77Ir189(電子捕獲→76Os189, 半減期 13.2日)と、
113ε の中性子を持つイリジウム原子 77Ir190(電子捕獲→76Os190, 半減期 11.78日)と、
115ε,β- の中性子を持つイリジウム原子 77Ir192(4.87:電子捕獲→76Os192,
                           95.13:β崩壊→78Pt192, 半減期 73.827日)と、
117β- の中性子を持つイリジウム原子 77Ir194(β崩壊→78Pt194, 半減期 19.28時)と、
118β- の中性子を持つイリジウム原子 77Ir195(β崩壊→78Pt195, 半減期 2.5時)の、
                                             放射性同位体がある。

 イリジウムとは、第9族・遷移元素である。 常温, 常圧で、面心立方の結晶構造で、銀白色の金属。 比重 22.56。 原子価は、+1価 ~+6価である。 酸, アルカリ, 王水に溶けないが、粉末は王水に溶ける。高温で、フッ素, 塩素, 王水と反応する。 展性、延性に乏しく、加工が難しい。 空気中では、800℃に加熱すると酸化イリジウムになり、1000℃に加熱すると揮発する。

 イリジウムは、地殻中に 0.001ppm 存在。 自然白金鉱・イリドスミン・隕石に含まれる。 (NH4)3[IrCl6]の形で分離精製後、 水素 還元して金属を得る。

 イリジウムは、耐熱性に優れていることから、工業用のるつぼや自動車の点火プラグ、高級万年筆のペン先の材料として用いられている。
 イリジウムと白金の合金は、硬度が高く、キログラム原器、メートル原器に使われる。

    融点  2410℃
    沸点  4130℃


 イリジウムは、その塩類が、虹のような色調を示す事から、ギリシャ神話の虹の女神イリス(Iris)に因んで命名した。

オスミウム 76 Os

2006-06-11 23:58:58 | Weblog
 早朝 3:00 前に1時間程雨がふった。止んだ後もずーと重い雲が空を覆い、夜が明けて幾分辺りが明るくなったが、重い雰囲気はそのまま。10:30 又 1時間程雨がふった。 止んだ後 日中はずーと雲ってた。

      オスミウム Os (Osmium) 原子番号 76 原子量 190.23

 オスミウムとは、76の陽子と76の電子で構成されている原子。
核の中に陽子76、中性子が111のオスミウム原子 76Os187 (1.96%)と、
          112の中性子を持つオスミウム原子 76Os188 (13.24%)と、
          113の中性子を持つオスミウム原子 76Os189 (16.15%)と、
          114の中性子を持つオスミウム原子 76Os190 (26.26%)と、
          116の中性子を持つオスミウム原子 76Os192 (40.78%)の、 同位体と、

108εε の中性子を持つオスミウム原子 76Os184 (α崩壊→74W180, 半減期 56兆年
                                                    0.02%)と、
110εε の中性子を持つオスミウム原子 76Os186 (α崩壊→74W182, 半減期 2000兆年
                                      1.59%)の、天然放射性同位体と、

106ε の中性子を持つオスミウム原子 76Os182 (電子捕獲→75Re182, 半減期 22.1時)と、
107ε の中性子を持つオスミウム原子 76Os183 (電子捕獲→75Re183, 半減期 13.0時)と、
109ε の中性子を持つオスミウム原子 76Os185 (電子捕獲→75Re185, 半減期 93.6日)と、
115β- の中性子を持つオスミウム原子 76Os191 (β崩壊→77Ir191, 半減期 15.4日)と、
117β- の中性子を持つオスミウム原子 76Os193 (β崩壊→77Ir193, 半減期 30.11時)と、
118β- の中性子を持つオスミウム原子 76Os194 (β崩壊→77Ir194, 半減期 6年)の、
                                            放射性同位体がある。

 オスミウムとは、第8族・遷移元素である。 常温, 常圧で、六方最密充填の結晶構造で、青灰色の金属。 比重 22.59。 原子価は、-2価, +1価 ~+8価で、+4価が安定である。 酸化されやすく、200~400℃で四酸化オスミウム(OsO4)となり、猛毒な刺激臭を出す。 微粉は常温でも四酸化オスミウム(OsO4)の刺激臭を出す。 酸化性の融解アルカリと反応する。 ハロゲン元素とは高温で反応するが、王水とは反応しにくい。 

 オスミウムは、地殻中に 0.005ppm 存在。銅の硫化鉱や自然白金鉱に含まれている。 Os(NH3)4C12O2 を 水素 で還元をして、単体を得る。

 白金やイリジウムとの合金は、耐食性に優れ、硬く, 耐蝕性に優れ、万年筆のペン先, 針, ピッポトに使われる。 触媒として使われる。

    融点  3054℃
    沸点  5027℃

 オスミウムは、加熱すると生じる四酸化オスミウムが臭いことからギリシャ語の においοσμη(osmè)に因んで命名した。

 夜が更けるに連れて、段々雲も晴れて行き、顔出した月は、満月であった。