「歌謡新詩壇」紹介ブログ

歌謡詩の全国同人誌「歌謡新詩壇」の紹介

「歌謡新詩壇」第103号

2011年12月18日 | 歌謡詩
 歌謡新詩壇関係者にとってうれしいニュースがあります。今年度の日本作詩大賞に山上路夫先生の「いくたびの桜」が選ばれました。山上先生は、「歌謡新詩壇」の前身である「新歌謡界」時代のエースとして、歌謡曲全盛時代に多くのヒット曲を世に送り出した私たちの大先輩です。私も何度か選評をしていただきました。「いくたびの桜」は山上先生の久々の作品と聞き及んでいます。私もテレビ放送で拝見しましたが、「足が悪くても詩が書けて、賞がもらえるものですね」と照れていたのが印象的でした。また、新人賞の候補に同人の仲間のお名前があり、「歌謡新詩壇」すごいなと、改めて認識しています。これも、主宰の三宅先生のお力のたまものと感謝しています。

 「歌謡新詩壇」103号は、平成12年10月に発行されました。103号からは、あまり紹介したくない私の作品を紹介します。

          鬼 吉 仁 義

                                作詞 草間の半次郎

          山が富士なら 駿河の国で
          男伊達なら 俺らも負ける
          あれが清水の 次郎長さんと
          茶つみ娘が また騒ぐ
          どっこい俺らも 気っぷの良さに
          ほれた男さ 鬼吉だい

          男売り出す 清水の港
          ほれて居座る あいつにこいつ
          あにい大政 次 綱五郎
          お後 法印大五郎
          そろってくり出せ 赤鬼退治
          裸道中 初旅だい

          苦労承知で 一緒になって
          貧乏世帯も いとわぬ笑顔
          お蝶姐さん 夫婦の旅は
          富士も見惚れる 仲なのに
          にっくき仇は 久六野郎
          喧嘩口上 鬼吉だい
            (発表後一部修正)

 103号の「同人」欄選評は、三笠優子さんのヒット曲「夫婦舟」を作詞した荒川利夫先生でした。この作品をベスト3に選んでいただき、「男らしい流れがあって歌らしい、明るさの中、3番3、4行目、ここはちょっと手直しですね。そこを外せばおもしろい味が見える。」と評してくださいました。荒川先生にお褒めいただくことなんて滅多にないものですから、忸怩たる想いはありましたが、自分の作品を紹介させていただきました。なお、3番3,4行目はお言葉に従い手直しをしました。

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