「歌謡新詩壇」紹介ブログ

歌謡詩の全国同人誌「歌謡新詩壇」の紹介

「歌謡新詩壇」第140号

2013年11月23日 | 歌謡詩
 11月ものんびりしていたら、いつの間にか下旬となりました。まごまごしていると12月も急ぎ足で去っていきそうです。フランク永井さんの歌に「秋が行くんだ冬が来る イチョウは手品師老いたピエロ」という一節がありました。今はまさにそんな季節です。でも以前と違って季候が変です。未だに夏の名残があったり、冬がいきなり顔をのぞかせたり、大雨で被災された方もありました。今までの常識は信じないのがいいのかも知れません。
 そうでした。「歌謡新詩壇」の紹介です。なぜか最近テレビの歌番組が増えてきました。それも懐メロ有り、最近の歌謡曲有り、カラオケで点数を競うの有りとバラエティに飛んでいます。歌謡詩を勉強している者にとっては、嬉しい傾向です。
 
 「歌謡新詩壇」140号は、平成19年5月に発行されました。140号からは、長尾須恵子さんの作品を紹介します。

       小 春 坂

              作詩 長尾 須恵子(特別同人)

        優しさ分け合い 一つの屋根で
        命を重ねて 暮らそうじゃないか
        熱いあなたの 目の奥に
        住んでみたいと 決めました
        沖は瀬戸内海(せとうち) 小春坂

        無いないづくしの 暮らしの暦
        笑顔と笑顔が ふたりの宝
        苦労ひとつが 夢飾り
        夫婦寄り添う 肩先に
        梅のつぼみや 小春坂

        この世の縁の 紅いろ糸を
        小指にからめて 明日を生きる
        支えられたり 支えたり
        半歩おくれりゃ ふり返る
        風が後おす 小春坂

 前号に引き続き夫婦ものです。歌謡曲にはよく〇〇ものといわれるものがあります。たとえば「舟もの」「宿もの」など。この夫婦ものも数多く発表されています。この詩も夫婦もののひとつと思いますが、暖かな夫婦愛が小春坂のタイトルとよくマッチしています。長尾さんも実力者のお一人です。紹介するのが遅かったかも知れません。
 最後に、島倉千代子さんがお亡くなりになりました。謹んで、哀悼の意を表します。