想風亭日記

人里離れた「想風亭」にて、旧事(ふるごと)を読み、黒犬を友とする日々

種まき、その後‥

2008-04-22 03:07:50 | Weblog
        (写真中央あたりにご注目)

ずっと続いた雨と風、やっと少し晴れ間が見えて
ねずみ師は、予定通りに芝タネを蒔いたのでした。

桜の木に止まって、ごきげんにさえずっているのは
セキレイ君です。セキレイ嬢も近くにいます。

一号棟とわたしが呼んでいる最初の家の雨戸(手づくり)の
隙間に巣をかけて以来、この庭がお気に入りのようです。

でも、この日は何かが違います。

木の上から視線を感じます。

ねずみ師は、タネが風に飛ばされないようにずっと腰を
かがめて低く低くして蒔いていたため気づいていないのですが。

ようやく終えて、一服。
空も日暮れ色に変わりつつあるなあ。
あ~、やることをやってほっとした。
とかなんとか、思っていたでしょうね、たぶん。



そして、あーーーーっと大きな叫びが。

セキレイ君が堂々と、タネを召し上がっております。
キュキュキュ、チュチュチュとか言いながら。

バッとねずみ師が立ち上がって、どうにかセキレイ君は
遠慮したようです。
でも、すぐそばの木の枝にいて
視線は、おそらく下へ‥

まだタネに水撒きが残っているのに。
食べちゃうなんて。

だから去年の芝、斑に生えてたんだなあ、
ちゃんと蒔いたはずだと思ってたんだ、やられたなあ。
おまえたちが犯人だな、
今年はそうはいくか。
とねずみ師は苦笑いしつつ、動揺しています。

こらあ~っと追い払うわけにもいかないわけですから。

「そもそも、セキレイ君の巣箱を作ってあげたの誰でしたっけ」
と、ここぞとばかり言ううさこ。ニヤニヤ。

芝タネの予備分を取り寄せておくしかないですね、はい。
ねずみ師は諦めましたが、木の上から視線を外しません。

毎日毎日、歌声を聴かせてくれる小鳥、いないと寂しいわけで。
食い逃げではありませんから。シマコに同じく。