想風亭日記

人里離れた「想風亭」にて、旧事(ふるごと)を読み、黒犬を友とする日々

糸を紡ぐ話から‥加工品etc.を語る

2008-04-11 01:33:47 | Weblog
ふわふわの綿花を丸く集めて、それをひっぱって
捩って糸が紡がれていく。
綿からいったいどうやって糸ができるのか。
撚っていくって、どういうことなのか。

それが、かねてから素朴な疑問であった。
おなじように、蚕の繭玉から絹糸が紡がれるのも
なぜあれが糸になり、それが一反の布となり
それが身体を被い飾る着物になるのか。
だれがそれを思いついたのか。
すごいことだ!

と、かねてから素朴な疑問の一つとして
わたくしの脳内に眠っておりました。

機織りは神話の最も重要な場面として登場する。
蚕を育て繭をとるのは、新しいことではなく
最も古い仕事である。

古代文明が発展した地には、必ず布の文化がある。
これまた、不思議。
○型からー状のものを引き出し、□にしたり◇したり
していくという発想を、人間はするらしい。

そういう感覚がまったくないわたくしは、起源が
知りたくてしかたがないのである。
アーティストという類の人、特に造形にかかわる人は
そういうことを思いつくのがあたりまえなんだろうけど。
平面的なわたくしには、ありえないことだから。

で、ねずみ師を訪ねる。
モシモシ。

玉から糸を撚っていく順序を聞き、ふんふんとうなずく。
~長いから略~


           ↑考える犬(晩メシ関係について考察)
話はどんどんと発展した。

三味線の白い部分は子供を産んだことのない雌猫の腹の皮。
三味線の糸は絹糸を油でコーティングして固く強くしたもの。
どうしてネコ皮なわけさ!!!
どうしてそういうことを思いついたのさ!?

さ~、いろいろ試すんだろうね。
牛皮、ふだん使ってるでしょ。革って書いてるけどね。
水気を含むと固くなるから、油を塗る。匂いも他のよりしないから
多用されてきたんだろう。牛革ってあたりまえに財布とかカバンとか
靴とか、平気だろ? あれだって、皮だからね。

豚革ってのもあるし、子羊の財布ってのは高級品ですよ!
(と、うさこが知ったかぶり)

若い頃、急に気になりだして布カバン、布バックっていうの
あれに持ち替えたことがあったね。
動物の皮だってことが気になるとなるもんなんだ、
なんだかむやみとね。

へー、そうっすか。
そうだよ、考え出したら、食欲だってなくなるしな。
へー、‥、あたいは肉系、最初から苦手ですから食欲はないっす。
布バックはちょっと、持ってないですけど、かわいいっすよ。

無駄にするところがないんだよ、って本来はゴミを出さなかった。
祈ってますもんね、インディアンとかアイヌとか。
みんなそうさ、だって命をいただくからね。

と、ちぐはぐな会話が交錯しつづけ、
どんどん広がりまして、
ねずみ師のエコって、社会現象とは関係ないところに
あることに気づきました。

知識ではなく感じるところから始まる
それが思想、なんだなあ。

              PS:ふるごと更新しました。