山を仰ぎみながら、豊かな稲穂を垂らした
黄金色の水田が広がっている。
日本の原風景ともいえる場所、会津磐梯山の麓には
お米という おたからが‥‥見事です。
今はまだ雪の残る土色ばかりですが、もうじき、どちらを向いても
波打つみどりになります。
笹に黄金が成りさがる~って、
埋蔵金じゃないよ、ってねずみ師がうさこへやさしく指摘!
(アホにはアホとはいえないしー)
遠くへ行きたいといつも思っていた思春期の頃、
列車の窓から眺めていたのも、そんな景色でした。
山に囲まれた盆地には水田があり
その間を縫って単線の鉄道が走っていました。
峠をいくつか越えて、隣の県まで続いた線路がやがて海辺の近くで
終点になります。
目的などない十六歳は終点の駅舎から出ないまま、
いま来た線路を、また峠を越えて同じ景色を見ながら帰るだけです。
なんにもない小さな旅は終わって
いつもの改札を出ると、夕暮れの家路です。
午後から学校をサボったことは、
母は知りようもありません(今も知らないままである)。
けれども楽しい思い出じゃない、
むしろ、さみしかったから列車に乗ったんだったな。
都市で暮らすことが、無名性に埋もれてしまうことでもあると
若い頃にはわからないから。
壁のようにそびえる山を見上げて、あるいはただただ平らな
田畑が広がるだけの場所。
そこで一生を終えるのかと思うと
耐えられない。
ここから出たいと、若い心はたぶん思うのだ。
土地がいや、人がいや、なにもかもいやだと思って家を出る。
新幹線が全国を貫いても、空路の本数が増えて交通が便利になっても、
インターネットが光ファイバーの速度になっても、根っこにある
ローカル・コンプレックスはそのまま。
列島の南のほうにある寒い山村で育った人間が、東京を通りすぎ
北国の、山林しかない土地へ移り住むのは、いったいどんな
心境なのか。
東京のほうがよくはないかね。
森の中の想風亭を訪ねてきた村の人がうさこに言います。
こころは、そのままである。
どこへ行っても、どこで暮らしても
それはそのままわたしである。
な~んて、饅頭食べながらいえないし~~
「ぐうぜんッす、やっぱ田舎もんっすから田舎が好きっす」
と答え、ふたつめに手を伸ばす。
ふたたび無名の場所に住んでいる。
旅でみつけるのは、つまり自分自身。
美しいものと出会っても、それはつまり、わたくしの
こころがそのまんま、映ってうつくしい。
こころがそのまんま映って、みにくい。
そういうことだ。
春、桜に狂乱する人々は、己のうつくしさと妖しさを
みているだろう。
それともカメラぶら下げて、桜を見上げるオッサンは
ただの春の記号を追いかけているのか。
いやいや、きっと、たぶん、気づかれぬだけで
愛らしいオヤジであることよ。
旅は非日常、とてもいい気分転換です。
されど、日常のなかにあるおたから再発見、
再考の旅でありました。
黄金色の水田が広がっている。
日本の原風景ともいえる場所、会津磐梯山の麓には
お米という おたからが‥‥見事です。
今はまだ雪の残る土色ばかりですが、もうじき、どちらを向いても
波打つみどりになります。
笹に黄金が成りさがる~って、
埋蔵金じゃないよ、ってねずみ師がうさこへやさしく指摘!
(アホにはアホとはいえないしー)
遠くへ行きたいといつも思っていた思春期の頃、
列車の窓から眺めていたのも、そんな景色でした。
山に囲まれた盆地には水田があり
その間を縫って単線の鉄道が走っていました。
峠をいくつか越えて、隣の県まで続いた線路がやがて海辺の近くで
終点になります。
目的などない十六歳は終点の駅舎から出ないまま、
いま来た線路を、また峠を越えて同じ景色を見ながら帰るだけです。
なんにもない小さな旅は終わって
いつもの改札を出ると、夕暮れの家路です。
午後から学校をサボったことは、
母は知りようもありません(今も知らないままである)。
けれども楽しい思い出じゃない、
むしろ、さみしかったから列車に乗ったんだったな。
都市で暮らすことが、無名性に埋もれてしまうことでもあると
若い頃にはわからないから。
壁のようにそびえる山を見上げて、あるいはただただ平らな
田畑が広がるだけの場所。
そこで一生を終えるのかと思うと
耐えられない。
ここから出たいと、若い心はたぶん思うのだ。
土地がいや、人がいや、なにもかもいやだと思って家を出る。
新幹線が全国を貫いても、空路の本数が増えて交通が便利になっても、
インターネットが光ファイバーの速度になっても、根っこにある
ローカル・コンプレックスはそのまま。
列島の南のほうにある寒い山村で育った人間が、東京を通りすぎ
北国の、山林しかない土地へ移り住むのは、いったいどんな
心境なのか。
東京のほうがよくはないかね。
森の中の想風亭を訪ねてきた村の人がうさこに言います。
こころは、そのままである。
どこへ行っても、どこで暮らしても
それはそのままわたしである。
な~んて、饅頭食べながらいえないし~~
「ぐうぜんッす、やっぱ田舎もんっすから田舎が好きっす」
と答え、ふたつめに手を伸ばす。
ふたたび無名の場所に住んでいる。
旅でみつけるのは、つまり自分自身。
美しいものと出会っても、それはつまり、わたくしの
こころがそのまんま、映ってうつくしい。
こころがそのまんま映って、みにくい。
そういうことだ。
春、桜に狂乱する人々は、己のうつくしさと妖しさを
みているだろう。
それともカメラぶら下げて、桜を見上げるオッサンは
ただの春の記号を追いかけているのか。
いやいや、きっと、たぶん、気づかれぬだけで
愛らしいオヤジであることよ。
旅は非日常、とてもいい気分転換です。
されど、日常のなかにあるおたから再発見、
再考の旅でありました。
小旅の素敵な写真と文をありがとうございます。
若い頃、私もテレビで見る東京に憧れて家出をして行きたいと思ってたことがありました。本当に若い頃は何もわかりませんでした。
ブログをみていつも考えさせられたり、調べる事も有りで深いなあ~と感じてます。
これからも楽しみにしています!
珍しいことをやってみました。
昨年の缶詰生活の反動ですなあ、気分が
せいせいしたので、またひきこもります。
道がわかったから今後はご案内できますよん。
おぉ~猪苗代湖ですね!!
たしか10年程前にキャンプに行った思い出が・・・(シミジミ)
1枚目のショット、広がりがあっていいですねぇ。
深呼吸したくなります(笑)
学生の頃、私もウサコさんと同じ気持ちでおりました。
犬の散歩をしながら「こんな所絶対出て行ってやる!!」と誓っていましたよ。
そしてそんな思いがmaxになった時家を飛び出し、10年程やりたい事をやってそれで満足(笑)
今では地元LOVE、殆ど外に出なくなっちゃいました~。
やりたい事をやったこの10年は私にとって自分を見つめ直す旅だったのかもしれませんね。
きていただいて、ありがとうございます。
decoさんの写真みたいにバッチリとはなかなか‥
いかないんですなあ。
偶然カモメ(カモ?かも)が写ってて、
おおおってな感じだったんです。
地元LOVE、いいですね。
湘南は全国区、憧れの的ですから!
チャリで走っている女子カメラマンがいたら
たぶんdecoさんですね。