10世紀の終わりころ、十七歳で即位され在位二年、
十九歳で出家された花山天皇は「花山院のくるひ」
と物語(栄華物語、大鏡)に記されています。
「くるひ」「ものぐるひ」
昔の言葉です。
気狂いではなく、いわば非常識というか
人のしないようなことを大胆にもしてしまう、
奇行、矛盾した行動をさして言ったもので、
普通じゃないよ、あの人って感じのこと。
物語は時勢の権力者に都合のよいように記されるものだから
書かれたことの裏がわを読みとることが大事なんだな。
栄華物語といえば、藤原氏を讃えたもの。
藤原氏の権謀術策に陥れられて出家した帝のことを、
よく書くわけもない。
くるひの人のほうが、よほど興味がわくんでないかい?
権力をほしいままにした俗世の化けものより
よほどすぐれていたのではないかと思うんである。
くるひたくもなるものよ、ってか。
正気を保つには捨てるものが多すぎて、
捨てたあとの空洞を埋めようと、人はえてして
一途になったりするんでないかい?
一途、情熱的が過ぎると、くるひ と成り果つる。
出家されたのちに、詠まれた歌一首。
木立をばつくろはずして桜花
風がくれにぞ植うべかりける
う~ん、なんてさりげない。
うさこは家を建てるとき、執着していた桜の木、
風が吹いたら軒先にぶつかるぞ、という大工の言葉に
負けて伐ってしまった。
「風がくれにぞ植うべかりける」って、言えばよかった。
んだな、伐るべか?って念押しされておしまいだろうけど。
上の写真は執着の一枚、記念品です。
(花山天皇が退位後に隠棲し終の住処とされた花山院菩提寺は
兵庫県三田。今年は花山法皇壱千年御遠忌の行事)
オトナになったらおみやげなぞ、ないぞー。
ガックシ。
十九歳で出家された花山天皇は「花山院のくるひ」
と物語(栄華物語、大鏡)に記されています。
「くるひ」「ものぐるひ」
昔の言葉です。
気狂いではなく、いわば非常識というか
人のしないようなことを大胆にもしてしまう、
奇行、矛盾した行動をさして言ったもので、
普通じゃないよ、あの人って感じのこと。
物語は時勢の権力者に都合のよいように記されるものだから
書かれたことの裏がわを読みとることが大事なんだな。
栄華物語といえば、藤原氏を讃えたもの。
藤原氏の権謀術策に陥れられて出家した帝のことを、
よく書くわけもない。
くるひの人のほうが、よほど興味がわくんでないかい?
権力をほしいままにした俗世の化けものより
よほどすぐれていたのではないかと思うんである。
くるひたくもなるものよ、ってか。
正気を保つには捨てるものが多すぎて、
捨てたあとの空洞を埋めようと、人はえてして
一途になったりするんでないかい?
一途、情熱的が過ぎると、くるひ と成り果つる。
出家されたのちに、詠まれた歌一首。
木立をばつくろはずして桜花
風がくれにぞ植うべかりける
う~ん、なんてさりげない。
うさこは家を建てるとき、執着していた桜の木、
風が吹いたら軒先にぶつかるぞ、という大工の言葉に
負けて伐ってしまった。
「風がくれにぞ植うべかりける」って、言えばよかった。
んだな、伐るべか?って念押しされておしまいだろうけど。
上の写真は執着の一枚、記念品です。
(花山天皇が退位後に隠棲し終の住処とされた花山院菩提寺は
兵庫県三田。今年は花山法皇壱千年御遠忌の行事)
オトナになったらおみやげなぞ、ないぞー。
ガックシ。
さっそく想風亭にもお越しいただき
ありがとうございます!