なぜ結果が合わないか，理由として考えられること
(1) 若年世代人口は 20 歳～ 44 歳の人口になっている。なぜ 20 歳～ 49 歳じゃないんだろう？
(2) 若年世代投票率，高齢世代投票率はそれぞれ，「20,30,40歳代」と「50,60歳代と70歳以上」の3群ずつの投票率の単純平均になっている。重み付けすべきではないかな？
(3) 国内総生産について，1980 年以降のデータは，私は数値を確認出来ない。
(4) 「一人当たり国内総生産」は，総人口で割るんだろうか？
それぞれについて，やってみたのだけど，結局，どのようにしても結果が合わない。なんてこった。
東北大学の「2013年 | プレスリリース」
「若年世代は1%の投票棄権でおよそ13万5千円の損!?」－年齢別投票率の違いが世代間の格差を拡大している可能性－ だけど，4ページに記載されている「若年1人当たり新規国債発行額」を予測する重回帰式の係数が合わない（5ページにある重回帰式でも合わないだろうと思うのでやっていない）。
「1人当たり国内総生産」の定義が示されていないけど，示されていないからには常識的に「国内総生産/(若年世代人口+高齢世代人口）」なんだろうとは思うけど。ちがうのだろうか？
データは PDF ファイルから引っ張ってきたので間違いはないと思うのだけど。
若年世代投票率と高齢世代投票率の相関が 0.849 と高いので，多重共線性が考えられる（実際，VIF が大きいし，若年世代投票率と，高齢世代投票率の回帰係数がほぼ同じ大きさで符号が逆という不吉な様相を呈している）。
また，相関関係は因果関係ではないのは言うまでもない。（分析は，ゼミの院生が行ったもののようだし，わざわざプレスリリースまでする必要があるのかどうか）
年 新規国債発行額 若年世代投票率 高齢世代投票率 若年世代人口 高齢世代人口 国内総生産 若年一人あたり新規国債発行額 一人あたり国内総生産
1 1967 0.7 74.9 71.7 40587 19051 44730.5 17246.902 750033.5
3 1969 0.4 69.7 73.5 42910 19796 62228.9 9321.836 992391.5
6 1972 2.0 73.1 77.9 44892 21489 92394.4 44551.368 1391880.2
10 1976 7.2 74.4 80.0 45715 24438 166573.3 157497.539 2374428.7
13 1979 13.5 68.9 76.5 45352 27067 221546.6 297671.547 3059233.1
14 1980 14.2 73.6 79.9 45223 27942 240175.9 313999.514 3282661.1
17 1983 13.5 65.9 77.1 44819 30838 281932.6 301211.540 3726457.6
20 1986 11.3 69.0 80.3 44486 33838 336825.2 254012.498 4300408.6
23 1989 6.6 61.0 74.0 44284 36523 405625.1 149038.027 5019677.8
24 1990 7.3 71.7 81.8 44447 37544 437925.8 164240.556 5341144.8
26 1992 9.5 45.8 64.4 44734 39763 475510.9 212366.433 5627547.7
27 1993 16.2 63.5 78.1 44386 40776 478407.8 364979.949 5617620.5
29 1995 21.2 38.3 58.9 43687 42654 496205.5 485270.218 5747043.7
30 1996 21.7 53.1 71.6 43505 43240 506321.3 498793.242 5836893.2
32 1998 34.0 51.8 69.8 43320 46119 506819.6 784856.879 5666651.0
34 2000 33.0 54.4 73.5 42985 49002 504269.2 767709.666 5481961.6
35 2001 30.0 48.6 69.2 42999 50130 499999.8 697690.644 5368894.8
37 2003 35.3 50.4 71.9 42993 51799 493384.7 821063.894 5204919.2
38 2004 35.5 47.3 68.1 42869 52468 498201.8 828104.224 5225692.0
39 2005 31.3 59.3 76.8 42375 53458 498377.6 738643.068 5200480.0
41 2007 25.4 48.6 70.1 42042 54421 507350.3 604157.747 5259532.7
43 2009 52.0 62.0 78.3 41302 55293 465972.5 1259018.934 4823981.6
44 2010 42.3 47.9 69.3 41010 56023 477094.9 1031455.743 4916831.4
46 2012 44.2 49.1 68.8 40042 56670 470649.9 1103840.967 4866509.8
