森にようこそ・・・シャングリラの森

森に入って、森林浴間をしながら、下草刈りをしていると、自然と一体感が沸いてきます。うぐいすなど小鳥たちと会話が楽しいです

老人の淋しさ

2023-07-22 11:14:29 | 森の施設

 

    老人の淋しさ

 淋しさは、老人にとって共通の運命であり、最大の苦痛であろう。皮肉なことに、老いてなお、

子供が独立していなかったり、金銭の苦労があったりする人は、この淋しさという苦しみを免徐

されている。淋しさは一応老人に課された、必然的なものかも知れない。

 生活の淋しさは、誰にも救えない。自分で解決しようとする時に、手助けをしてくれる人はい

るだろうか、根本は、もちろんあくまで自分で自分を救済するほかないのだろう。

 他人に話し相手をしてもらい、どこかへ連れて行ってもらうことによって、それを一時的に解

決しようとする老人がいる。

 どんな老人でも、目標を決めねばならない。生きる楽しみや生きている証を見つけるのは、自

分自身で発見するほかはない。

 子供を二人とも失った婦人がいた。天涯孤独だった。彼女は陶器づくりに熱をいれていた。

「生きている間にどれだけいいものが焼けるかと思うと、忙しくて大変なんです」

 それを聞いた友人の婦人が言った。

「あの方は子供をなくしたあと、よく陶器なんかに興味の対象をすり替えられたと思う」

 子供を陶器にすり替えたのでない。生きている子供を、土のかけらに置き換えられるもので

はない。ただ、子供を育てることだけが人間の生きる道ではなく、そうではないさまざまなも

のへ雑多な気持ちもまた、人間を支えるのである。

 

 

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