量子力学と意識の変容(宇宙と人間の無限性について)

量子力学をどのように生活に活用するか、量子力学と意識の変容とタイムトラベル・パワレルワールドの究極の可能性を探求します。

ルイ・ド・ブロイの物質波(物質は粒子でありながら、光と同じく波動性がある)

2012-03-30 | 日記
フランスのルイ・ド・ブロイは、
古典物理学で長年、波と考えられてきた光が、
アインシュタインの光量子説で「粒子」としても考えられるのであれば、

逆に、今まで物質(粒子)として考えられていた電子なども、
波の性質を持っているのではないかと考えました。



この考えの根拠には、アインシュタインの光電効果の説明で、
エネルギーを持った粒子・光子(フォトン、photon)が、
電子とぶつかった時に、エネルギーをやり取りする事実にあります。

光電効果 Photoelectric effect と アインシュタインの「光の量子化」


つまり、光子 ←(エネルギー)→ 電子
(電子は光子とエネルギーを受け渡しできる)であるならば、
光子と電子は同じ性質を持つことになります。

∴ 光子(波動性と粒子性)= 電子・物質(波動性と粒子性)

トマス・ヤングの実験と「光の波動性」

ボーアモデルでは、電子は原子核の周囲を
円形に回っていると考えられましたが、

ボ-アモデル Niels Bohr と 電子のエネルギー準位(量子化)


ド・ブロイは、円形の軌道上で
定常波を起こしながら巡っていると考えました。



互いに周期的な電磁場を作りながら進む電磁波と、万物(物質と力)を形成している超微細振動

あらゆるところで見られる現象: 波 WAVE MOTION

(人を含む)すべての個性的な音(振動)は、 複数(無数)の正弦波から合成されてできています。

そのため波の形には、無限にパターンが出ます。



ボーアモデルと、ド・ブロイモデルを比較すると、
このようになります。



(一方は正円軌道、もう一方は定常波)

しかし実際には、電子は立体的に飛んでいます。





この物質波の考え方は、二重スリット実験によって、
電子が波の性質を持っていることが確かめられました。

つまり、光は粒子性と波動性を持ち、
また、物質も粒子性と波動性を持っているということです。

これは、動物や植物、鉱物、人間、地球、すべてに当てはまります。

人間は、粒子性と波動性を持っています。

二重スリット実験 - Wikipedia





二重スリット実験(にじゅうスリットじっけん)は、量子の波動性と粒子性の問題を典型的に示す実験。リチャード・P・ファインマンはこれを「量子力学の精髄」と呼んだ。ヤングの実験で使われた光の代わりに一個の電子を使ったものである。この実験は古典的な思考実験であったが、実際の実験は1961年にテュービンゲン大学のクラウス・イェンソンによって複数の電子を用いて行われたのが最初であり、「一回に一個の電子」を用いる形での実験は1974年になってピエール・ジョルジョ・メルリらによってミラノ大学で行われた。

Famous Scientist - Louie de Broglie


ルイ・ド・ブロイ - Wikipedia
ルイ(=ヴィクトル)・ド・ブロイこと第7代ブロイ公爵ルイ=ヴィクトル=ピエール=レーモン(Louis-Victor Pierre Raymond, 7e duc de Broglie 、1892年8月15日 - 1987年3月19日)は、フランスの物理学者。物質波の提唱者。フランスの名門貴族であるブロイ家の出身。はじめは歴史学を専攻していたが、第一次世界大戦時に電波技術者として従軍する。このことで物理学に興味を持ち、物理学に転向した。1929年に「電子の波動性の発見」によってノーベル物理学賞を受賞した。物質波の提唱当時はそのあまりにも常識はずれの説ゆえに無視されていたが、以前から指摘されていたハミルトンのアナロジーと相俟って、シュレディンガーによる波動方程式として結実する。

アインシュタインは1905年に自らの論文において、光電効果を電磁波を粒子として解釈することで説明した。1923年にコンプトンが電子によるX線の散乱においてコンプトン効果を発見し、この光量子説は有力な証拠を得た。これらに影響を受け、ド・ブロイは逆に粒子もまた波動のように振舞えるのではないかということを1924年に自身の博士論文で提案した(ド・ブロイ波)。この理論は1927年にトムソンやデイヴィソンによる実験によって支持され、シュレーディンガーが波動力学を定式化するのにも使われた。

High School Physics: de Broglie Wavelength


ド・ブロイ波 - Wikipedia
ド・ブロイ波(ド・ブロイは、de Broglie wave)は、1924年、ルイ・ド・ブロイが提唱した粒子性と波動性を結びつける考え方。ド・ブローイ波、物質波ともいう。質量m の粒子が速さv (h はプランク定数、k は波数)で運動する場合、以下の式で示される波長λ に相当する波であると見なせる。

この波長λ をド・ブロイ波長という。

DeBroglie


ド・ブロイの電子波(Albert Einstein's science and life)

ド・ブロイ波の正体は?(Youhei Tsubono 新しいボーア模型でヘリウムの基底状態エネルギーの正確な計算に成功)


ド・ブロイ波(EMANの物理学・量子力学)

Electron Particle vs. Wave Duality


ボ-アモデル Niels Bohr と 電子のエネルギー準位(量子化)

2012-03-26 | 日記
ラザフォードの原子核と電子のモデルは、
トムソンの「ブドウパン型」原子モデルより、
具体的に説明することができましたが、

ひとつ物理学者が困っていたのが、
古典力学の考え方で、原子核と電子の運動を計算すると、

理論的には、光(電磁波)を放出しながら回転する電子は、
どんどん運動エネルギーを失っていき、
最終的は、プラスとマイナスが引き合って、
原子核の中に電子が飛び込んで原子が崩壊してしまうはずだ、
ということでした。(しかしそうなっていません)



なぜ、電子が長期にわたって、安定して原子核の周囲を巡り、
原子の構成が保たれているのか?

そしてどのような形式で、原子核の周囲を電子が動いているか?

これを明らかにしたのが、ニールス・ボーアです。



ボーアは、実際にはアインシュタインよりも、
遥かに量子力学の構造を理解しており、

(アインシュタインは、ボーア・量子論を否定しようとして
 無駄な努力をしてしまった可能性があります)

今日の量子力学の根本的な基礎を築いた
偉大な物理学者であるといえます。

ボーアは、電子が原子内で無秩序にあるわけではなく、
ある一定の軌道に沿って、周っているとしました。



そして、その軌道にはそれぞれエネルギーの準位(energy level)があり、
内側の軌道は、エネルギー値が低く、
外側の軌道になるにつれてエネルギー値が高くなるとしました。



そして電子は、軌道を上がるときには光を吸収し、
軌道を下るときには、光を放出するとしました。

これは、原子のスペクトルが、
なぜとびとびの値を取るのかの説明にもなりました。

(実際には電子は、綺麗な軌道上ではなく、
 電子雲という姿で飛び回っています。)

(そして、電子の数によって複雑な電子軌道電子配置を形成していきます)

電子のエネルギー準位(スローン・ディジタル・スカイ・サーベイ)


ボーアの深い先見性の特徴は、
古典力学(ニュートン力学)と量子(特に電子)力学に、
共通性があるものの、
一方で、人間の通常の理解を超えた仕組みが、
原子核内の微細な世界で起こっていることを理解していたということです。

(そしてその量子の世界の法則を明らかにしようとしました。)


ボーアの量子力学(現代物理学)への貢献は、

・古典力学(目に見える物理)と量子力学(微細な粒子の世界)の
 橋渡しをした柔軟な考えを提示したこと

・マックス・プランクの量子仮説(エネルギーの量子化)と
 アインシュタインの光量子化説(光・電磁波の量子化)を参考にして、
 電子軌道についても、エネルギー順位(量子化)を持つことを提言したこと

・後にコペンハーゲン学派と呼ばれる、量子力学の発展的なグループを
 育てたこと

・アインシュタインの量子力学批判に対し、先頭に立って学説を守り、
 発展に寄与したこと

・東洋哲学を高く評価し、量子力学と融合させようとしていたこと

危険な原子力開発と原爆の使用を察知し、
 これを中止させようと尽力したこと


です。

Bohr


ボーアの量子条件 - Wikipedia
ボーアの条件が提唱される前の古典電磁気学の法則としては、「加速度運動する荷電粒子は電磁波を放射する」とされていた。原子核の周囲を回る電子は、電荷間に働くクーロン力によって原子核からの引力を受けて加速度運動をしている。

電磁気学の法則によれば、「電子は自身の運動エネルギーを連続的に電磁波として放射後、失った運動エネルギーの分だけ急速に原子核に引き寄せられる」はずだった。しかし、現実には原子核の周囲を回る電子は電磁波も放射せず、原子核に落ち込むことなく運動を続けていた。その現実から、「どのようなメカニズムが電子を安定させているか」が古典電磁気学及び、物理学の大きな問題だった。

1913年 ニールス・ボーアはこの矛盾を解決する為、いくつかの仮説を立て、この電子の運動を説明する原子模型を提示した。ボーアの条件により、「電子は原子核の周囲を回るときには、特定の軌道しかとることが出来ない」と結論づけられる。これを原子軌道という。

「最も内側の原子軌道を回る電子はそれ以上原子核に近づけない」その為、原子核にそれ以上吸い寄せられる・近付くこともなく安定した軌道を回ることが出来る。また、 軌道に応じて電子のエネルギーの値が決まるとすると、電子は特定の離散的なエネルギー準位しか実現出来ないことになると考えた。

電子が別の軌道に移るときは、エネルギー準位の差と同じエネルギーを与えられるか放出しなければならない。これは、「原子はなぜ特定の波長の電磁波だけを放出したり吸収したりするのか」という疑問をうまく説明するものであった。

Bohr's Model of Atom


エネルギー準位 - Wikipedia
エネルギー準位(―じゅんい、energy level)とは、束縛された(即ち空間的に閉じ込められた)量子力学的な系や粒子がとり得る離散的なエネルギーのことである。これは古典的な粒子が任意のエネルギーをとりうることとは対照的である。この用語は原子や分子中の電子(原子核の電場に束縛されている)のエネルギー準位に対してもっともよく用いられる。エネルギー準位をもった系のエネルギースペクトルは「量子化されている」とよばれる。

Niels Bohr


ニールス・ボーア - Wikipedia
ニールス・ヘンリク・ダヴィド・ボーア(Niels Henrik David Bohr, 1885年10月7日 - 1962年11月18日)は、デンマークの理論物理学者。量子論の育ての親として、前期量子論の展開を指導、量子力学の確立に大いに貢献した。
マックス・プランクの量子仮説をラザフォードの原子模型に適用して、1913年にボーアの原子模型を確立した。1921年にコペンハーゲンに理論物理学研究所(ニールス・ボーア研究所)を開き、外国から多くの物理学者を招いてコペンハーゲン学派を成することになる。原子物理学への貢献により1922年にノーベル物理学賞を受賞。アルベルト・アインシュタインが量子力学に反対するようになると、尊敬するアインシュタインとも論争を続けて説得しようとした。

Structure of the Atom 4: The Bohr Model


電子殻 - Wikipedia
電子殻(でんしかく、英: Electron shell)は、原子構造の模型において、原子核を取り巻く電子軌道の集まりをいう。電子殻は主量子数 (n = 1, 2, 3,) ごとに複数の層を構成しているとみなされ、エネルギー準位の低い方からK殻・L殻・M殻・N殻・O殻・P殻…と呼ばれている。電子は、量子数の小さい電子殻から順に入ることになっている。このため電子殻の数は、元素によってそれぞれ異なり、元素の周期を決定する要素となる。それぞれの原子の最も外側の電子殻の電子を最外殻電子ともいい、しばしば価電子の役割をする。

Niels Bohr s Atomic Model


「ラザフォード散乱」と原子内構造の把握 Rutherford scattering Experiment

2012-03-25 | 日記
1897年に、ジョセフ・ジョン・トムソンによって電子が発見され、
これ以上小さくできないはずの原子(アトム)に、
まだ小さな構成が隠されていることが予想されていましたが、

多くの物理学者は、トムソンの命名したような
「プラムプディングモデル」(ブドウパン型原子構造)である
と推定していました。

「最小構成単位」であるはずの原子にさらに内部構造があるのを発見したジョゼフ・ジョン・トムソン




(プラスの原子構造にマイナスの電子が埋まっているモデル)

しかし実際には、これは違っていたわけです。

ウランから放出されるアルファ粒子を使って、
「プラムプディングモデル」の原子構造の詳細を
確認しようとした実験によって、予想に反して
原子は、内部が大部分が空洞である構造を持つことがわかってきました。

アーネスト・ラザフォードは、1911年
ガイガー、マースデンとともにα線の散乱実験を行い、原子核を発見します。
ラザフォード散乱

実験で、金箔にアルファ粒子を打ち込むと、
(中味がブドウパンのように詰まっているとしていた)予想に反して、
大部分のアルファ粒子が、金箔を透過し、(=内部が空洞)

また、一部のアルファ粒子(プラスの電荷)が、
中心部分の何か非常に硬い素材(=原子核)にぶつかって、
軌道が変わったり、特にわずかながら、
打ち込んだ方向へ、反射して打ち返ってくるものがありました。
(=原子核に正面にぶつかって、跳ね返っている)



アルファ粒子は、プラスの電荷を帯びており、
電磁場で軌道が変わる性質を持つことから、

原子の内部には、
プラスの電荷を持った原子核があると想定されたのです。

太陽系でも、惑星の運動は、
質量の大きな中心の太陽(プラスの極:太陽)を、
多くの小さな惑星群が周っています。

ラザフォードモデルは、
太陽系の惑星と中心太陽の構図を参考にして考えられました。

彼は、目に見えない原子の内部世界を、
アルファ粒子の軌道を分析すること(想像)で明らかにしました。

ラザフォードの実験で明らかになったことは、
予想に反して、「原子の内部はそのほとんどが空洞である」
ということです。

そしてまた同時に、なぜ(マイナスの電荷を持つ)電子は、
(プラスの電荷を持つ)原子核に、落下してしてしまわないのか?
という謎も同時に深まりました。

rutherford experiment


ラザフォード散乱 - Wikipedia
ラザフォード散乱(ラザフォードさんらん、英: Rutherford scattering)は荷電粒子同士が衝突するとき、クーロン力によって散乱されることを指す。クーロン散乱とも言う。

1911年にアーネスト・ラザフォードの助手であったハンス・ガイガーと学生だったアーネスト・マースデンは、金の薄い箔にアルファ線(正電荷を持ったヘリウムの原子核)を当てる実験を行った(ガイガー=マースデンの実験、この実験は「ラザフォードの実験」と呼ばれることもあるが、実際にはラザフォードは実験を行っていない)。その結果、アルファ線の大部分は金箔を透過するが、一部が大きな角度で散乱される現象を見いだした。

ここから原子の内部に正電荷の原子核が存在することが明らかにされた。アルファ線が金の原子と衝突する場合、大部分は原子核から離れたところを通過するので散乱角は小さくなる。しかしごく一部は原子核のすぐ近傍を通過する、衝突径数の非常に小さな衝突となる。この時、正電荷同士の強い電気的斥力が働いて軌道が大きく曲げられる。

当時、原子モデルはジョゼフ・ジョン・トムソンのブドウパンモデル(もやもやと分布する正電荷のなかに、プラムのように電子が配置しているモデル)が主流であり、長岡半太郎の土星型モデル(正電荷を持つ原子核の周りを電子が回るモデル)の支持者はあまりいなかった。しかしブドウパンモデルではこの実験結果を説明できず、ラザフォードは土星型モデルに近い惑星モデルを提唱した。

Ruther's Alpha Scattering Experiment2


アーネスト・ラザフォード - Wikipedia
アーネスト・ラザフォード(Ernest Rutherford, 1st Baron Rutherford of Nelson (初代ネルソンのラザフォード男爵)、1871年8月30日 – 1937年10月19日)はニュージーランド出身のイギリスで活躍した物理学者、化学者。マイケル・ファラデーと並び称される実験物理学の大家である。α線とβ線の発見、ラザフォード散乱による原子核の発見、原子核の人工変換などの業績により「原子物理学(核物理学)の父」と呼ばれる。

Structure of the Atom 3: The Rutherford Model


アルファ粒子 - Wikipedia

アルファ粒子(アルファりゅうし、α粒子、英: alpha particle)は、高い運動エネルギーを持つヘリウム4原子核である。陽子2個と中性子2個からなる。放射線の一種のアルファ線(α線、英: alpha ray)は、アルファ粒子の流れである。アルファ粒子は不安定核のアルファ崩壊にともなって放出される。+2の電荷を帯びており、ローレンツ力によって電場や磁場で屈曲される。



クーロンの法則 - Wikipedia
クーロンの法則(クーロンのほうそく、英語:Coulomb's law)とは、荷電粒子間に働く反発し、または引き合う力がそれぞれの電荷の積に比例し、距離の2乗に反比例することを示した電磁気学の基本法則。

見えない電磁波 と 光線のスペクトル分析

2012-03-23 | 日記
結局、今日の量子力学は、
マックス・プランクのプランク定数(エネルギーの量子化)と
アインシュタインの光量子化説(光の量子化)によって始まったといえます。

そして、物理学のテーマの中で、
一番重要であり、日常的なものでありながら、
しかし難解なものが「光」です。

「光」の正体が一体何であるか、

「光」と「物質」との関係がどうなっているのか、

「光」と「次元」、
「光」と「時空」との関係はどうなっているのか、

これらは、物理学の主要なテーマです。


私たちの周囲には、目には見えないですが、
たくさんの電磁波が飛び交っています。

「光」といっても、その母体は、
大部分が人間の目では見えていない電磁波です。

マクスウェルの光の電磁波説 「光は電磁波の一種である」




そのため、目に見えている光を可視光線といい、
目に見えない大部分の電磁波を、不可視光線といいます。



互いに周期的な電磁場を作りながら進む電磁波と、万物(物質と力)を形成している超微細振動

宇宙(そして私たちの日常)には、
この無数の電磁波が飛び交っているわけです。

電磁波は、大部分が見えないために、
私たちはその重要性にあまり気が付けない傾向があります。

しかし実際には、「目に見えない世界がたくさんある」
というのが、事実(現実)です。

「目に見えないから」といって、
その世界をないものとしてしまうと、
ずいぶん、偏った現実認識なってしまうことになります。

一見何事もなさそうなありきたりの毎日の生活であっても、
もし、電磁波のすべてが見えるメガネがあれば、
全く別の世界が感じられてくるのかもしれません。

暖炉の火やコタツから出ている赤外線
ラジオの電波
電子レンジのマイクロ波
真夏の太陽で日焼けしてしまう紫外線
放射性の核から派生するガンマ線
レントゲンを撮る時に使うX線

そして人間の目に見える七色 約400nm~750nm の波長を持つ可視光線



しかしながら、この人間に見える可視光線は、
電磁波の中で、ほんのわずかな幅であり、

もし、電磁波のすべての領域を映画のフィルムとして考えると、



その長さは大変長いものになります。



カルフォルニアからアラスカに伸ばし、
2,000マイル(3,218キロメートル)もある中で、
その中にある可視光線の幅は、



ワシントン大学の辺りとなり、その厳密な場所を切り取るとすると、



ほんのわずかな一コマが、それに相当します。



しかしながら、このわずかな可視光線の幅でも、
分析すると侮れない情報が入っています。



それは、物質にはそれぞれ固有のスペクトルがあるからです。
この水素(hydrogen)は、赤と明るい青と深い青の3種のスペクトルがあります。



この性質から、天体のそれぞれの含有成分を分析できるのです。



そして、更に電磁波の不可視光線の多様な周波数を使うことによって、
目に見えない世界や、宇宙空間での物質の姿を分析することができます。

ナノメートル - Wikipedia
ナノメートル(nanometre、記号nm)は、国際単位系の長さの単位で、10-9メートル=10億分の1メートル。光の波長(100~1000 nm)や、原子・分子の構造(0.1~10 nm)などを表すのに使われる。

The Electromagnetic Spectrum


電磁波 - Wikipedia

電磁波は、19世紀に明らかにされていた次の4つの物理法則、1.ファラデーの電磁誘導の法則、2.アンペールの法則、3.電場に関するガウスの法則、4.磁場に関するガウスの法則、を統合することによって、1864年にジェームズ・クラーク・マクスウェルにより理論的に予測され、1888年にハインリヒ・ヘルツによる実験で発見されている。電磁波の挙動はマクスウェルの方程式として体系化されており、波動方程式の一般解として必然的に導出される。

20世紀初頭に登場した量子力学は、電磁波という空間が振動して生じた連続性を持ったエネルギーの波動と、物質という原子や分子で構成された不連続な粒子(パーティクル)の集合物の間でのエネルギーの授受は、一般の巨視的な波動現象とは異なり、ランダムな熱運動をしている物質側の共振周波数に依存するエネルギーの最小単位量子の整数倍でしか行われない、不連続性を示すことをマックス・プランクが発見したことから始まった。量子力学の世界では光(電磁波)はアルベルト・アインシュタインの光量子仮説に基づいて光子として量子化して扱われている。

The Electromagnetic Spectrum


可視光線 - Wikipedia
可視光線(かしこうせん)とは、電磁波のうち、人間の目で見える波長のもの。いわゆる光のこと。JIS Z8120の定義によれば、可視光線に相当する電磁波の波長の下界はおおよそ360-400nm、上界はおおよそ760-830nmである。可視光線より波長が短くなっても長くなっても、人間の目には見ることができなくなる。可視光線より波長の短いものを紫外線、長いものを赤外線と呼ぶ。可視光線に対し、赤外線と紫外線を指して、不可視光線(ふかしこうせん)と呼ぶ場合もある。

Electromagnetic waves.flv


光電効果 Photoelectric effect と アインシュタインの「光の量子化」

2012-03-19 | 日記
古典物理学は、マックス・プランクの時代に、
諸々の現象に関して、すでに理論的説明に限界が来ていました。

マックス・プランクの「エネルギーの量子化」は、
その古典物理学の限界を打破する、新しい考えでした。

この時代、もうひとつ物理学者を悩ませていた問題がありました。

それは、光電効果という現象です。



金属などの物質に光を当てると、
(その光がある一定の条件を満たしている時)
中から電子が飛び出してきます。(=電気が流れる)

しかし、その条件というのが、
紫外線のような周波数の高い光(電磁波)を当てると光電効果が起こり、
赤外線のような周波数の低い光(電磁波)を当てても光電効果は起きない、
というものでした。



また、飛び出す電子のエネルギーは、周波数(振動数)によって左右され、
周波数が高い(振動数が大きい)と、電子のエネルギーは高くなり、
周波数が低い(振動数が小さい)と、電子のエネルギーは低くなります。

そして、飛び出す電子の個数は、光(入射光)の強さに左右され、
光(入射光)が強いと、飛び出す電子の個数は多くなり、
光(入射光)が弱いと、飛び出す電子の個数は少なくなります。

これは、光を波であると考えた場合は、矛盾した実験結果になります。

(光が単純な波であると考える場合、強い光を当てた時は、
 飛び出す電子のエネルギーが大きくなるはずで、また、
 エネルギーは振動数には左右されないはずになります。)


当時、光が波であるのか、粒子であるのかについては、
トマス・ヤングの実験から、「光は(純粋な)波である」とされていました。

アイザック・ニュートンの『光学』
ニュートンは、今日の「光の粒子・波動の二面性」を理解していた方でした
トマス・ヤングの実験と「光の波動性」

物理学探究の歴史・波(奈良県高等学校理化学会・物理部会 Web Site)

いわば、物理の歴史は、ニュートンが「微粒子」と呼んだ
「粒子性と波動性を併せ持つと思われる」存在(光)が、
フックや、ホイヘンスの波動説に押され、
トマス・ヤングの実験で、やっぱり「光は波である」
とされていたわけです。

ところが、マックス・プランクの登場から、
(光の性質についての)風向きが変わり始めました。

もし、エネルギーが「量子的」に最小単位を持つのであるならば、
電磁波全体や光も、「量子的」に最小単位を持つ存在なのではないか?
ということになったのです。

それを発表したのが、アインシュタインです。



アルベルト・アインシュタイン - Wikipedia
アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein 、1879年3月14日 - 1955年4月18日)は、ドイツ生まれのユダヤ人理論物理学者。特に彼の特殊相対性理論と一般相対性理論が有名だが、光量子仮説に基づく光電効果の理論的解明によって1921年のノーベル物理学賞を受賞した。


彼は、マックス・プランクの「エネルギーの量子化」という概念を拡張し、
電磁波の構成自体に「量子化」が起こっていると仮定し、
光量子仮説を立てました。

(プランクが、量子化エネルギーを ENERGY QUANTA と呼んだように
 アインシュタインは、光量子を LIGHT QUANTUM と呼びました。)

そして、光は粒として振舞い、光量子という
プランク定数hと振動数νをかけたエネルギーを持つ粒子であるとしました。



赤外線のような振動数の少ない光(暖炉の火など)は、
振動数νが小さな値で、hνも小さいので、
光量子はその場その場で消費され、
長時間火に当たっていても身体は燃え出さず、

紫外線のような振動数の多い光(太陽など)は、
振動数νが大きな値で、hνも大きいために、
短時間でも南国では肌が焼ける。

ということになります。



光電効果で、電子が金属から飛び出すには
ある一定のエネルギーが必要で、
エネルギー段差をΦ(ファイ)とします。

光のエネルギー(hν)が、エネルギー段差をΦより大きかった場合
(=振動数がある一定以上の場合)
電子が飛び出してくることになります。(「光電方程式」)



アインシュタインは、
光子(フォトン、photon)は、エネルギーを持った粒子であり、
電子とぶつかると、そのエネルギーを電子に託して、
フォトン自体は消えてしまうと考えました。

3.6 アインシュタインの光量子説

ミリカンの実験のよって、
アインシュタインの光量子仮説は実証されました。


また実際には、物質によって、
電子を弾き出すための必要最低エネルギー(しきい値周波数)は
違ってきます。




アインシュタインの、
光量子(光子)という考えと、
光子が電子とエネルギーを粒としてやり取りするという考えは、
非常に重要でした。

結局、プランクの発見から
エネルギー(量子) → 光子(量子)となり、

光子が電子とエネルギーを粒としてやり取りするのであれば、
粒子である電子も、逆に光子の性質の波動性を併せ持つことになります。

こうして、この流れは、
ル・ド・ブロイの物質波(物質の量子化)につながっていきます。

photoelectric


光子 - Wikipedia
光子(こうし、フォトン、photon)は、光を粒子として扱う場合の呼び名である。光子は質量や電荷が0であり、安定な素粒子である(崩壊寿命がない)。光子の反粒子は光子自身となる。また光子はスピン1を持つボース粒子である。アルベルト・アインシュタインがマックス・プランクの黒体放射の量子仮説を基にして、電磁波の粒子的な側面を説明するために導入した光の量子である。アインシュタイン自身は光量子 (light quantum) の名前で提唱していた。

光子1個の持つエネルギー Eは、プランク定数 h、振動数 ν、光速度 c、波長 λ を用いて

で表される。光電効果は物質中の電子が、光子1個を吸収し、そのエネルギーを自身の運動エネルギーとして物質から飛び出す(もしくは半導体等において、価電子帯の電子が伝導帯へ励起される)現象として説明される。

Photoelectric Effect


光電効果 - Wikipedia
光電効果(こうでんこうか、Photoelectric effect)は、物質が光を吸収した際に物質内部の電子が励起されること、もしくはそれに伴って電子が飛び出したり、光伝導や光起電力が現れることを指す。励起された電子は光電子と呼ばれる。
1888年、金属に短波長の(振動数の大きな)光を照射すると、電子が表面から飛び出す現象がドイツの物理学者ハルヴァックス(W.L.F.Hallwacks)によって発見された。その後、ドイツの物理学者レーナルト(P.Lenard)の研究によって解明が進み、

・電子の放出は、ある一定以上大きな振動数の光でなければ起こらず、それ以下の振動数の光をいくら当てても電子は飛び出してこない。
・振動数の大きい光を当てると光電子の運動エネルギーは変わるが飛び出す電子の数に変化はない。
・強い光を当てるとたくさんの電子が飛び出すが、電子1個あたりの運動エネルギーに変化はない。

などの事実が実験により明らかにされた。

この現象は、19世紀の物理学では説明することのできない難題であったが、1905年、物理学者のアルベルト・アインシュタインの導入した光量子仮説によって、説明付けられた。なお、アインシュタインはこの業績によって、1921年にノーベル物理学賞を受賞している。

Photoelectric Effect - Will electrons be ejected from the metal? (From Wavelength)


アインシュタインの光量子仮説(Albert Einstein's science and life)

光電効果1(物理のかぎしっぽ)

光電効果2(物理のかぎしっぽ)

光量子仮説 と 光電効果(インターネット・セミナー 九州大学名誉教授 高田健次郎氏)

第3部のまとめ インターネット・セミナー(九州大学名誉教授 高田健次郎氏 )

光の粒子性と物質の波動性


黒体放射とは一体何か? 2 エネルギーの量子化(プランク定数)

2012-03-17 | 日記
黒体放射で、レイリー(ジョン・ウィリアム・ストラット)と、
ジェームズ・ホップウッド・ジーンズが、一番、理論的な説明に困ったのは、



もし、箱の中に波をエネルギーとして加えていったら
どうなるかという問題でした。

古典物理学の立場では、
エネルギーは、切れ目なく連続的に存在していると考えます。



エネルギーが無限に積み重なっていくとすると、
箱の中を熱した場合、どんどん放射するエネルギーが増大し、
箱の中を見ている人も、一瞬で燃えてしまうことになります。
(※「紫外発散」)



波として放射されるエネルギーが、
(古典物理学の立場から)連続であるとすると、
赤外線のように低周波の波であっても、
暖炉の前で、長時間火に当たっていると、
ある時、身体が燃え出してしまうことになります。



しかし、そんなことは実際には起こっていません。
ということは、何か理論的に違っているわけです。

世界の物理学者は困っていました。

そこに登場したのが、マックス・プランクです。



彼は、エネルギーが連続的である、とする
古典物理学の前提について考え始めました。



水は、流れ落ちている様子は、
連続して、つながっているように見えます。

しかし、時間の流れを遅くし、水の量が少なくなった時には、
しずくのように、一滴一滴の水のかたまりになります。



もしかして、エネルギーもそうなのではないかと、
マックス・プランクは考えたのです。



彼は、マクスウェルの記述からヒントを得て、
エネルギーも最小の単位があるのではないかと仮定しました。

黒体放射 マックス・プランクの記述
U N [N個の振動子の振動エネルギー ]は、連続無限に割り切れる量としてではなく、有限の等分の整数で構成される離散的な量として解釈する。 私たちはこのような各部分のエネルギー要素εと呼ぶことにする。



そしてこの物理量を
ENERGY QUANTA (量子的エネルギー)と名付けました。

(これが、プランク定数と呼ばれるものであり、
 量子力学と宇宙の構造を明かす超重要な定数です。)



プランクの法則 - Wikipedia
プランクの法則(プランクのほうそく)とは物理学における黒体から輻射(放射)される電磁波の分光放射輝度、もしくはエネルギー密度の分布に関する公式。プランクの公式とも呼ばれる。ある温度 T における黒体からの電磁輻射の分光放射輝度を全波長領域において正しく説明することができる。1900年、ドイツの物理学者マックス・プランクによって、導かれた。 プランクはこの法則の導出を考える中で、輻射場の振動子のエネルギーが、あるエネルギー素量(現在はエネルギー量子とよばれる)E=hν の整数倍になっていると仮定した。このエネルギーの量子仮説(量子化)はその後の量子力学の幕開けに大きな影響を与えた。





(光のエネルギー)=(プランク定数)×(振動数)

h=0.0000000000000000000000000000000006626 [ジュール・秒]

実は、この非常に小さな物理量が、
とても大切な、宇宙構造を決めている重要な最小単位だったのです。

プランク定数 - Wikipedia
プランク定数(プランクていすう、プランクじょうすう、Planck's constant)は、量子力学の基礎となる単位を示す物理定数である。量子力学の創始者の一人であるマックス・プランクにちなんで命名された。一般に h と記される。プランク定数は、量子の関わる広範な現象に登場する普遍的な定数である。例えば光子の持つエネルギー E は振動数 ν に比例し、その比例定数はプランク定数 h に等しい。



しかし、このプランクの法則は、最初
レイリー・ジーンズの法則とヴィーンの放射法則の間を取った
補間式を探している最中に、偶然のように出来上がった式で、
(なぜかはわからないが)実験結果に良く合う数式
ということで発表されました。



h:プランク定数、k:ボルツマン定数、c:光速度

この式を発表してから、2ヵ月後に(この式が正しい理由を考え)
その理論を説明する「エネルギーの量子化」を明らかにしました。

しかしプランクは、まさかこの定数が、
宇宙の構造に直接関わっている重要な数だとは知らず、
古典力学を信奉する立場から、
生涯、「エネルギーの量子化」の事実に苦しんでいたようです。


弟子筋のアインシュタインも、結局、
光電効果は説明して、光の量子化を広めたものの、
量子力学自体は、最後まで研究することはありませんでした。

光 - Wikipedia
粒子(量子)としての光を光子(光量子)という。光子は電磁場の量子化によって現れる量子の1つで、電磁相互作用を媒介する。ニュートンの光の粒子説によって唱えられた。現在の光子の概念はアインシュタインによって提唱された。


プランクからの量子力学の量子概念の発展は

マックス・プランク(エネルギーの量子化 プランク数発見)
 → アインシュタイン(光の量子化 光電効果説明)
  → ル・ド・ブロイ (物質波 ド・ブロイ波長

となります。

前期量子論 - Wikipedia
前期量子論はプランクによる黒体放射(輻射)の理論(エネルギー量子仮説)により始まった。黒体からの放射は実験的にある波長に極大を持ち、その波長は黒体の温度の増加にともない短波長側にシフトすることが知られていた。この、一見単純な現象を古典力学(統計力学)の枠内で定式化したレイリーやジーンズの扱い(レイリー・ジーンズの法則)に従えば、黒体からの放射強度は短波長になるに従い強くなり波長0の極限では発散する。この理論と実験の矛盾を解消するために、プランクは黒体内の放射場のエネルギーが振動数に比例した特定の値を単位としてしか変化できないという「量子化」という概念を提唱し、振動数とエネルギーを結びつける定数(プランク定数)hを導入した。

プランクに続き、アインシュタインが量子化の概念を光に拡張し、光電効果を説明するために光量子仮説を提唱した。

前期量子論の最後を飾る仕事はド・ブロイによる「物質波」という概念の提唱である。ド・ブロイはアインシュタインの光量子仮説の逆の筋道で思考し、「物質(粒子)にも波動としての性質が伴う」として、物質粒子の波長としての性質を計算して示した。


#2 Quantum Leap Max Planck and Black Body Radiation



プランクの理論(EMANの物理学)

プランクの量子仮説(Albert Einstein's science and life)

プランクの公式(インターネット・セミナー)

Perfect Black Body and Its Spectrum


Max Planck und die Quantenphysik


黒体放射とは一体何か? 1 溶鉱炉内の鉄の発光と温度 「熱放射」

2012-03-16 | 日記
マックス・プランクの生まれた時代(1858年)は、
18世紀から19世紀かけて始まっていた産業革命の真っ只中でした。

産業革命 - Wikipedia
産業革命(さんぎょうかくめい、英: Industrial Revolution)は、18世紀から19世紀にかけて起こった工場制機械工業の導入による産業の変革と、それに伴う社会構造の変革のことである。


そして、ジェームズ・ワットが発明した蒸気機関や、
さまざまな近代的な機械・器具の発達によって、
ヨーロッパ全域は、家内製手工業の時代から
マニュファクチュア(工場制手工業)へと、
移行しつつありました。

産業革命の発展の中でも、製鉄技術の改良と発展は、
その後のアメリカでのUSスチールの発展で見られるように
時代の鍵を握る重要な課題になっていました。

製鉄技術の改良 - Wikipedia

繊維業とならんでイギリス産業革命の推進役となったのが製鉄業である。鉄の需要は、はじめのうちは生活革命によって使用されるようになった軽工業製品によって牽引されたが、やがて産業革命が進むにつれて、工業機械や鉄道のためにさらなる鉄が必要となっていった。イギリスで作られた工業機械は、海外へ輸出され、ドイツなどの工業化を進めることとなった。



そのような趨勢の中、ドイツでも
国家の機軸として、「鉄」の生産に重点が置かれ、
マックス・プランクは、今まで職人の勘で行っていた製鉄の技法を
工業的に洗練されたものに進化させるために研究に加わることになったのです。

当時、問題になっていたのは、
鉄鉱石から鉄を作る過程で、溶鉱炉の中の鉄が一体何度であるかを
その光によって明確に知るということでした。

というのも、数千度にもなる溶鉱炉の温度を測る温度計がなく、
ただ唯一、熟達した職人によってなされていたのが、
溶鉱炉内で溶けた鉄の発光している色による判断で行われていたからです。





今では、どんなものでも熱を加えて暖めると、
赤くなっていくことは知られています。



物質が何であれ、例えばグラスでも、石炭でも
その温度によって七色に変わる光を出し、
物質に関わらず同じ色で発光します。

その色の変化とは、
赤 → 黄色 → 白 → 青白 → 紫 です。





そのために、その発光している色を分析することによって



中にある物質が、どの位の温度であるか
調べることが可能なわけです。

これが、マックス・プランクが研究していたことの中心で、
この研究は、熱放射といわれる分野です。

熱放射 - Wikipedia
熱放射(ねつほうしゃ、英語:thermal radiation)は、熱が電磁波として運ばれる現象。または物体が熱を電磁波として放出する現象をさす。金属を熱すると赤く輝き始める。これは熱せられた物体から赤色の光(電磁波)が出ているのである。赤い光は比較的低温で、物体の温度が上がるにつれて青白い光に変わる。物体から放射される光のスペクトルは物体の種類と温度によって決まっている。(→ウィーンの変位則)



溶鉱炉のように、もし加熱した容器の一部部分だけに
小さな穴が開いていて中が見えるようにすると、
その穴からもれ出てくる光を分析することで、
中の温度がどうなっているか、調べることができます。

(=ある温度でどれだけの振動数と強さを持って
  光を放射するのかがわかります)

この研究で必要なものは、黒体という物質です。

温度が低いときには、黒色に近く(物質に色が付いていないもので)
(特殊な波長を出したり他の波長を吸収したりすることなしに)
高熱になるにつれて発光するものが必要でしたが、

は性質から、まさにその研究にピッタリだったわけです。

黒体 - Wikipedia
黒体(こくたい、英: black body)あるいは完全放射体(かんぜんほうしゃたい)とは、外部から入射する熱放射など(光・電磁波による)を、あらゆる波長に渡って完全に吸収し、また放出できる物体のこと。
黒体放射とは黒体から放射される光。温度が低いときは赤っぽく、温度が高いほど青白くなる。夜空に輝く星々も青白い星ほど温度が高い。温度はK(ケルビン)で表示される。
十分に大きな空洞を考え、空洞を囲む壁は光を含む一切の電磁波を遮断するものとする。この空洞に、その大きさに対し十分に小さな孔を開ける。孔を開けることによる空洞内部の状態の変化は無視できるとする。外部からその孔を通して入った電磁波(ある特定の波長のものが光)が、空洞内部で反射するなどして再び出てくることは、孔が十分に小さければ無視することができる。つまりこの空洞は、外部から入射する電磁波を(ほぼ)完全に吸収する黒体とみなすことができる。




しかし、マックス・プランクの時代には、それはまだ
はっきりと公式がわかっていませんでした。

実験結果から、黒体から放射される電磁波の分光放射輝度
(エネルギー密度の分布)の姿は、わかってきていましたが、
なぜそのような結果になるのかが不明でした。



当時、熱放射のスペクトル分析の実験結果を巡って、
幾つかそれを説明する理論が出ていました。



ひとつは、ヴィーンの放射法則といわれるもので、
黒体放射の実験値と、特に短波長(高周波数)で一致するものでした。



※α、b :定数、f:振動数、T:絶対温度

もうひとつは、レイリー・ジーンズの法則といわれるもので、
黒体放射の実験値と、特に長波長(低周波数)で一致するものでした。



※ Tは温度(K)、k は ボルツマン定数

しかしながら、どちらとも明確に説明できる根拠を持っていませんでした。
ヴィーンの放射法則は、かなり実験結果に近い計算値を出せましたが、
数式の根拠が薄く、一方のレイリー・ジーンズの法則では、
高周波になるにつれて、分布が紫外線領域で無限大になってしまい
エネルギー等配分の法則を適用すると、
全エネルギーも無限大になってしまう「紫外発散」を起こす、
根本的な問題がありました。




ヴィーンの放射法則 - Wikipedia

黒体の熱輻射のスペクトルを説明する。この法則は1896年にヴィルヘルム・ヴィーンによって導かれた。この法則は短波長(高周波数)においては物体の熱輻射のスペクトルを正しく記述するが、長波長(低周波数)の輻射では実験データとの間にずれが生じ、正確に記述できない。

レイリー・ジーンズの法則 - Wikipedia

黒体から放射される電磁波のエネルギー密度の理論式の1つである。しかし、上式は波長が長い領域では実験と良く一致するが、波長が短くなればなるほど実験結果とズレが大きくなる。また、放射の全エネルギー密度を計算しようとすると発散して無限大になってしまう。このことは、黒体放射の問題に対して古典物理学が破綻することを端的に示している。

ウィーンの放射法則(EMANの物理学)

レイリー・ジーンズの理論(EMANの物理学)


宇宙の構造に直接関係している定数:プランク定数とそれを発見したマックス・プランク

2012-03-14 | 日記
量子力学や、宇宙創成期の仕組み、
パラレルワールド(平行宇宙)、タイムトラベルなどを調べていると、
創造の秘密を握るとても重要な鍵となっている言葉があります。

それは、プランク定数です。

プランク定数 Wikipedia
プランク定数 = 6.626068 × 10-34乗 ( m2乗 kg / s )
プランク定数(プランクていすう、プランクじょうすう、Planck's constant)は、量子力学の基礎となる単位を示す物理定数である。量子力学の創始者の一人であるマックス・プランクにちなんで命名された。一般に h と記される。



マックス・プランクは、ただ一心に黒体放射の研究をしていく内に、
図らずも宇宙の根底にある非常に重要な構造を明らかにしてしまった方です。

どうして、鉄の溶鉱炉での明るさの研究(プランク定数)が、
宇宙の構造空間と時間)と、その中で働く力のすべてに、
直接つながっていて、深い関係があるのか?

本当に不思議な話です。


このマックス・プランクの登場から、突然、物理の歴史は一転し、
古典力学 → 量子力学 の時代に入ります。

その点で、マックス・プランクという方は、
アインシュタインと同等か、もしかするとそれ以上の
偉大な物理学者であるともいえます。

(なぜなら彼こそが、今日の量子力学そのものを打ち立てた人物だからです)


※通常、常識的には、
古典力学(プリンキピア)を打ち立てた ニュートン と
相対性理論を打ち立てた アインシュタイン とを
物理学の二大巨頭と考えますが、

実際には、アインシュタインは、量子力学を否定していました。
(「神はサイコロを振らない」)

「神はサイコロを振らない」Wikipedia
光量子仮説によって光電効果の理論的な説明付けを行うなど、初期量子論の確立に多大な貢献をした。しかし、量子が確率論的に振舞うとする量子力学自体については、アインシュタインは、「神はサイコロを振らない」(1926年12月にマックス・ボルンへの手紙にある記述、"Der Alte würfelt nicht.")と懐疑的な立場をとった。


ニュートン
(古典力学:相対性理論の光速度と重力に対する
 時空の歪みゼロとした換算 地球上で誤差の小さい概算


アインシュタイン(光速度に対する一般相対性理論)

この二人の考えは、
「因果関係の明確な計算が可能である」とする「決定論的な物理学」として
同じ立場で、つながっています。

アイザック・ニュートン - Wikipedia
ニュートンは主著『プリンキピア』においてラテン語: "Hypotheses non fingo"(和訳 われ仮説を立てず)と宣言した。あくまで観測できる物事の因果関係を示すという哲学、解釈を展開した。

古典力学の特徴「原因ー結果の法則に基づき、未来が正確に予測できる」

それに対し、量子力学は、
まったく別の考え方、扱い方になります。

物理は「ニュートン力学」「アイシンシュタイン相対性理論」「量子力学」とに分けることができます


因果律決定論的 古典物理学
・・・
ケプラー
ニュートン
アイザック・ニュートンの『光学』
ニュートンは、今日の「光の粒子・波動の二面性」を理解していた方でした
シモン・ラプラス・・・
すべての原子の動きを調べることで、 大きな天体から人間含めて、すべて計算ができると想定されました
マイケル・ファラデー(電気と磁気の研究)
ファラデーの電気と磁気についての研究が、それを基点に発展し相対性理論と量子力学につながります
 → ジェームズ・クラーク・マクスウェル(電磁方程式)
マックスウェルの電磁力統合
マクスウェルの光の電磁波説 「光は電磁波の一種である」
――――――――――――――――――――――――――――
【量子力学 確率論
  → マックス・プランク(黒体放射 プランク定数)
  (→※【因果律・決定論的立場】アインシュタイン 光量子仮説
    →ニールス・ボーアボーアモデル前期量子論
     →ヴェルナー・カール・ハイゼンベルク不確定性原理
      →エルヴィーン・シュレーディンガー波動方程式


※アインシュタインは、非常に不思議な立場にあります。

彼は、光量子仮説で、ニュートンを補佐して、
光電効果を説明し、粒子と波動の二重性を表明しました。

(これは、光と量子力学の根本的な性質です。
 そしてこの発表により、量子力学の基礎が始まりました)

量子力学 - Wikipedia
ニュートン力学では、物体に、初期値すなわち「位置と運動量」を与えれば、その物体の運動は完全に決定される。しかし、実際には、原子や分子、電子、素粒子などの非常に小さなスケールの現象(微視的現象)を扱う場合、粒子の位置と運動量は同時に両方を正確に測定することができない(不確定性原理)。また、原子や電子が粒子としての特徴をもつと同時に波としての特徴をもつ(物質波の概念)ことが知られている。一方、光や電波のような電磁波もまた、波としての性質を持つと同時に粒子としての特徴をもつ(光量子仮説)ことが知られている。このような性質をもっている量子という概念を導入すると、量子の確率分布を数学的に記述することができ(確率解釈)、粒子や電磁波の振る舞いを理解することができる。これを量子力学と呼ぶ。


同時に、アインシュタインは、
量子力学の不明瞭な電子の動き(確率的存在)に関しては、
これを受け入れず、量子力学自体を否定していました。


※また、同時に、プランク定数の発見者である
マックス・プランク自身も、自らの
エネルギーが量子的に放射されているという考え方に、
(古典物理学の立場から)疑問を呈していました。

しかしながら、マックス・プランクは、
エネルギーの量子化という概念は納得できないけれども、
こう考える以外に、黒体放射の現象を説明することができない、
と、プランク定数を表明したわけです。


マックス・プランク Wikipedia
マックス・カール・エルンスト・ルートヴィヒ・プランク(Max Karl Ernst Ludwig Planck, 1858年4月23日 - 1947年10月4日)はドイツの物理学者で量子論の創始者の一人である。「量子論の父」とも呼ばれている。黒体から放射されるエネルギー(黒体放射)に関して、熱力学の理論シュテファン=ボルツマンの法則(または、ヴィーンの変位則)から導かれる予測と実験的に求められた結果(レイリー・ジーンズの法則)との間に矛盾があることが知られていた。プランクは光のエネルギーが、ある最小単位の整数倍の値しか取ることが出来ないと仮定するとこの矛盾が解消されることを発見し、放射に関するプランクの法則(1900年)を導出した。またこの過程で得られた光の最小単位に関する定数(1899年)はプランク定数と名づけられ、物理学における基礎定数の一つとなった。プランクが導いた結果は、後にアルベルト・アインシュタイン、ニールス・ボーアなどによって確立された量子力学の基礎となるものであった。

Blackbody Radiation


黒体放射 Wikipedia
黒体(こくたい、英: black body)あるいは完全放射体(かんぜんほうしゃたい)とは、外部から入射する熱放射など(光・電磁波による)を、あらゆる波長に渡って完全に吸収し、また放出できる物体のこと。黒体放射とは黒体から放射される光。温度が低いときは赤っぽく、温度が高いほど青白くなる。夜空に輝く星々も青白い星ほど温度が高い。温度はK(ケルビン)で表示される。黒体からの熱などの放射を黒体放射と言う(以前は黒体輻射ともいった)。ある温度の黒体から放射される電磁波のスペクトルは一定である。温度 T において、波長 λ の電磁波の黒体放射強度 B (λ) は、
で表される。これをプランク分布という。
物理的に黒体放射をプランク分布で説明するためには、黒体が電磁波を放出する(電気双極子が振動する)ときの振動子の量子化を仮定する必要がある(プランクの法則)。つまり、振動子が持ちうるエネルギー (E) は振動数 (ν) の整数倍に比例しなければならない。 E = nhν (n = 0, 1, 2, ...)
この比例定数 h = 6.626×10-34 [J・s] は、後にプランク定数とよばれ物理学の基本定数となった。これは物理量は連続な値をとり、量子化されないとする古典力学と反する仮定であったが、1905年にアルベルト・アインシュタインがこのプランクの量子化の仮定と、光子の概念を用いて光電効果を説明したことにより、この量子化の仮定に基づいた量子力学が築かれることとなった。

マックス・プランクの導出の黒体放射法
Max Planck's Derivation Blackbody Radiation Law


黒体放射 Blackbody Radiation The Physics Hypertextbook


「最小構成単位」であるはずの原子にさらに内部構造があるのを発見したジョゼフ・ジョン・トムソン

2012-03-12 | 日記
「最小構成単位」であるはずの原子(アトム Atom)に
さらに内部構造があるのを発見した物理学者が、
ジョゼフ・ジョン・トムソンです。



今日では、原子が原子核と電子から構成されていることは、
中学でも学びますが、マクスウェルの時代までは、
「最小構成単位・アトム」がどうなっているのか、
電気とは何か、はよくわかっていませんでした。

この「電子」エレクトロン Electron という素粒子は、
今日の量子力学で発見されている微細な素粒子群の中の重要なひとつです。

(つまり、非常に小さな最小構成要素のひとつです。)

電子 - Wikipedia

電子(でんし、英語: Electron)とは、宇宙を構成する素粒子のうちのレプトンの1つである。素粒子の標準模型では、第1世代の荷電レプトンとして位置づけられる。


トムソンは、原子にはさらに小さな構成があると考え、
実験によって、陰極線が電場によって曲がる現象を
マイナスの電荷を持つ電子の働きによるものとしました。



陰極線は、磁石が無いところでは、まっすぐに進行します。



しかし、磁石を近付けると、陰極線が曲がります。

この実験事実から、陰極線を構成しているものが、
マイナスに荷電された粒子性であり、



アトム(原子)は、全体がプラスの原子の中に
マイナスの電子が、ブドウパンのように埋まっているものであると
トムソンは考えました。



ブドウパンモデル - Wikipedia
ブドウパンモデルまたはプラムプディングモデルとは、1897年に電子を発見したJ・J・トムソンが提唱した原子の内部構造に関する原子模型で、1904年に発表された当時、原子核はまだ発見されていなかった。この模型では、正の電荷のスープの中に負の電荷を持った電子(トムソンは電子ではなく "corpuscles"と呼んでいたが、"electron" という呼称は1894年に G. J. Stoney が提案した[1])が散らばっていて、全体として電荷の均衡が保たれているとしている。ちょうどプラムの果実が負の電荷を持つ粒子で、それが正の電荷を持つ「プディング」に取り囲まれているようであることから「プラムプディングモデル」と名付けられた。

Thomson


電子の発見- Wikipedia
電子の発見は陰極線の発見に端を発する。その当時物体は、電気を通す物体と電気を通さない物体に分類されることが一般的であった。しかし科学者たちはどんな物体の中でも電圧を上げれば電流を流すことができると考えていた。そこでほぼ真空に近い陰極線管(クルックス管)に電圧をかけてみると直線状の影が現れた。ドイツの物理学者オイゲン・ゴルトシュタインはこの直線が陰極から発せられていたことから「陰極線」と名付けた。
この陰極線の正体について学者らの意見は分かれた。欧州大陸の学者は陰極線の正体は海の波のように直線的に動いているので波動であるとし、イギリスの学者は重力の影響を受けないほど高速で移動している粒子であるとした。
この大陸側とイギリス側の論争に決着をつけたのはイギリスの物理学者ウィリアム・クルックスであった。クルックスは、今日、自身の名前がつけられている陰極線管、いわゆるクルックス管を用いて、以下のような実験を提案した。陰極線管に磁石を近づけた際に、負に荷電した粒子であれば磁界によって偏向するだろう、 波動であれば磁界によって偏向することはない。また、もし陰極線の正体が荷電した粒子であれば、電界によってより容易に偏向するだろうことが予測される。
1897年に、イギリスの物理学者ジョセフ・ジョン・トムソンは磁気と電気をもちいて陰極線の正体が負に荷電した粒子、すなわち電子であるということをしめした。この電子の発見は原子モデルに大きな変化をもたらした。

The Discovery of the Electron (2 of 15)


ジョゼフ・ジョン・トムソン - Wikipedia
かつて物質の最小構成要素である原子はそれ以上分割できないと信じられていたが、1897年、トムソンは原子に電子という粒子が含まれていることを発見し、それが間違いであることを示した。トムソンは陰極線の特性を調べる過程でそれを発見した。トムソンは陰極線が電場によって曲がることを発見した(磁場によって曲がることは既に知られていた)。電場と磁場によって陰極線が曲がる様子を比較することで、トムソンは陰極線を構成する粒子の質量を測定した。つまり、陰極線が粒子線だということを示したが、その粒子の質量は最も軽い原子である水素原子の2000分の1程度の軽さだということが判明した。

(人を含む)すべての個性的な音(振動)は、 複数(無数)の正弦波から合成されてできています。

2012-03-12 | 日記
音は、実際には、いろいろな音色を持っています。

バイオリンの音と、ピアノの音は違いがあります。

オーケストラでも、楽器のそれぞれは違う音色があり、
太鼓(ドラム)もシンバルも、木琴も、管楽器も皆、
オリジナルの音色があります。

また人の声(声紋)も、まったく同じものは無く、
世界のすべての人の声の質に違いがあります。

それは、これらの音(振動)が、
複数(無数)の正弦波が合成されてできているからです。(合成波

下図は、基礎音から、2層、3層、4層、5層の音が重なって
合成波 composite waveform が形成されている様子です。



Sources Of Sound


実際には、人の人体からも、見えない振動が発生していて、
それらは、全身の細胞、神経、感情、記憶、思考からなる
複雑な合成波を形成しています。


下記は、ルーベンスチューブと呼ばれる、
古典的な音の定常波の実験です。

長いガス管には小さな穴をあけてあり、ガスが漏れ出て炎が付いています。

右から音をパイプに流すと、
振動が内部で往復し、定常波(standing wave)を形成します。

そのため、ガス管内部で音圧(Sound pressure)が掛かり、
炎の形で、波節(nodes) と波腹(anti-node)が出てきます。

周波数によって、波節(nodes)の数と、
波腹(anti-node)の大きさが変わります。

The Rubens' Flame Tube: Seeing Sound Through Fire


次のルーベンスチューブの実験は、
音色と周波数の複合の変化の様子を示したものです。

曲が持っている個性的な振動的変化を、
炎が瞬間的に変換して表現しています。

炎がまるで生きているかのような現われを見せています。

この変化の姿は、実際には、
作曲家と演奏者(グループ)の振動が表現されています。

Portland Rubens' Tube - Music Trials


「波動」というのは、 宇宙の構造と人の意識を解くのに最重要のキーワードです。

2012-03-11 | 日記
波は、実際には平面(3次元)で揺らぎながら伝播し続けています。

Standing Waves & Resonance: No clamps


そして、単振動の動きも、解析すると波の動きが関わっています。
Simple harmonic motion Wikipedia

※力学的エネルギー保存の法則
(位置エネルギー)+(運動エネルギー)=(一定)

正弦波 - Wikipedia
正弦波(せいげんは、sine wave、sinusoidal wave)は、正弦関数として観測可能な周期的変化を示す波動のことである。その波形は正弦曲線(せいげんきょくせん、sine curve)もしくはシヌソイド (Sinusoid) と呼ばれ、数学、信号処理、電気工学およびその他の分野においてしばしば現れ、重要な働きをする。

simple harmonic motion


基本的な波動の動きについて

Sound, Vibration, Wave Characteristics


「波動」というのは、
宇宙の構造と人の意識を解くのに最重要のキーワードです。

そして、非常に謎が多い現象です。

その謎というのは、大きくいうとふたつあります。

ひとつは、媒質の問題、
もうひとつは、物質の波動性の問題です。

媒質の問題とは、一般には振動というのは、
水や空気や地殻のようにエネルギーを伝える媒質が
必要であると考えられていますが、

光のように、真空に近い宇宙空間を伝播してくる電磁波は、
一体何を媒質としているか、ということです。

これを説明するために、古代ギリシア時代から
アイテール(天界を満たしている物質)があるとされ、

この見えない存在によって、
天体の運動や元素が、宇宙の中で支えられている、
と考えられていました。

エーテル (神学) - Wikipedia
エーテル、アイテール(古希: αἰθήρ)とは、古代ギリシャにおける輝く空気の上層を表す言葉であり、アリストテレスによって四大元素説を拡張して天体を構成する第五元素として提唱された。これはスコラ学に受け継がれ、中世のキリスト教的宇宙観においても、天界を構成する物質とされた。


中世、ルネ・デカルトは、真空という「何も無い空間」を哲学的に否定し、
宇宙空間では「エーテル」といわれる「微細な物質」が満ちており、
天体や星々の集合的回転が、それらのエーテルの働きによって
行われていると考えました。

この考えは、非常に的を得ています。

現代物理の大勢では、このエーテル理論は否定されたことになっています。
しかし、実際、よく考えてみると、
「エーテル」的な何か無しに、光が伝播するのは不可能です。

電磁波なる光は、特徴として、波の性質を持っています。
波としてエネルギーが伝わるためには、媒質が必ず必要です。

この点は、現代物理でも回答が出ていません。

そして、この「エーテル的な何か」は、
・鋼よりもはるかに硬い
・質量も粘性も零
・透明で非圧縮性かつ極めて連続的
という性質を持つと考えられます。

結局、現代物理では、「エーテル」を否定している代わりに
ダークマター」または、「ヒッグス・ボゾン」を考え、
宇宙が何かしらの内的で、計測が難しいほど超微細な構造物を持っているとしています。

エーテル (物理) - Wikipedia
空間に何らかの物質が充満しているという考えは古くからあったが、17世紀以後、力や光が空間を伝わるための媒質としてエーテルの存在が仮定された。その端緒の1つはデカルトに見られ、デカルトはぶどうの樽のぶどう酒のようにあらゆる物質の隙間を埋める「微細な物質」を想定してそれが光を伝達させるのだとした。また惑星はその渦に乗って動いていると考えた(渦動説)。

物理の歴史・波動(「物理の部屋」)




あらゆるところで見られる現象: 波 WAVE MOTION

2012-03-10 | 日記
波というのは、あらゆるところで見られる現象です。

地震も、海も、光も、音もそうです。

WAVE MOTION といわれる「波の動き・波動」を持っています。


波には、二つの側面があります。

ひとつは、縦波(longitudinal wave)といわれるのものです。
(媒質の振動が波の進行方向に対して平行)

音は、空気の疎密によって、振動が伝わります。
(よって、疎密波ともいいます)

Sound - Vibration, Frequency, Wavelength


空気が圧縮された部分と、
圧縮されていない部分が交互に伝わっていきます。

これは、地震のP波 Primary wave(第一波)もそうです。



もうひとつは、横波(transverse wave)といわれるものです。
(媒質の振動が波の進行方向に対して垂直)

光やラジオ波(電磁波)は、媒質を通じて波打って伝播していきます。
(※現代物理では光は媒質なしに伝播するとされています。)

地震のS波 Secondary wave(第二波)がそうです。



縦波と横波 - Wikipedia
波は媒質の振動が伝播する現象であるが、媒質の振動が波の進行方向に対して平行であるものを縦波(longitudinal wave)といい、垂直であるものを横波(transverse wave)という。 媒質の種類により縦波が伝播できるか、横波が伝播できるかが決まる。空気を媒質とする音波は、空気の密度の振動が伝播するもの(疎密波)であり、縦波である。真空や透明な物体(あるいは電磁場)を媒質とする電磁波(光を含む)は横波である。電磁波が横波であることはマクスウェルの方程式から導かれる。弾性体を媒質とする弾性波(広義の音波)には縦波と横波の両方が存在する。 実際、地震波には縦波であるP波と横波であるS波が存在し、固体中ではその両方が伝播する。


Wave Motion


前回の定常波(standing wave)をわかりやすく実験しています。

Standing Waves Part I: Demonstration


そしてこれは、3次元の定常波(standing wave)です。
(上の実験は2次元の定常波)

Standing Waves Generated by String Vibration


互いに周期的な電磁場を作りながら進む電磁波と、万物(物質と力)を形成している超微細振動

2012-03-07 | 日記
マクスウェルが数学的に明らかにした電磁波の仕組みとは、
電界と磁界が90度の角度をなしながら、
互いに周期的な電磁場を作りながら進むということです。





つまり、磁界(磁気)があるところ、電場(電気)があり、
電場(電気)があるところ、磁界(磁気)があるということです。

(人間も活動するために神経に生体微弱電流が流れているので、
 人体の周囲に磁界ができています。)

electromagnetic wave



ここで、波の基本的な性質について考えてみます。
波は、いろいろなところで見ることができる普遍的な現象です。
海や空気の振動や、液体のものであれば目で確認できるものです。
また、交流電流も目で見えませんが波の性質を持っています。

Water drop on blue backgroundWater drop on blue background / archeoseby

そして、この波 WAVE というのは、宇宙全域にわたって、
共通の、始原から関わっている根源的な運動形態です。

周波数と波長(爆裂無線研究所)
電波はその名のとおり,波として進んでいきます。波のひとつの単位の長さを波長と言い,単位はメートル[m]です。また,波が1秒間にいくつあるかをその電波の周波数と言います.単位はヘルツ[Hz]です。1Hzの1000倍を1キロヘルツ[lHz],1キロヘルツの1000倍を1メガヘルツ[MHz],1MHzの千倍を1ギガヘルツ[GHz]といいます。

波は、波長(wavelength)振幅(amplitude)
振動数(frequency)周波数(Frequency)の性質で分析されます。


周波数・波長・周期・振幅とはなにか(電磁波の基礎知識)




Physics Tutorial Lesson: Waves Introduction High School College Help


ギターのように長さが決まっている弦の場合、
波の振動は、その弦の中を行ったり来たりします。



そして、弦の振動は、止まっている場所・波節(nodes) と、
上下に波打つ場所・波腹(anti-node)が出てきます。

Physics Tutorial Lesson: Standing Waves High School College Help


定常波 - Wikipedia
定常波(ていじょうは、standing waveまたはstationary wave)とは、波長・周期(振動数または周波数)・振幅・速さ(速度の絶対値)が同じで進行方向が互いに逆向きの2つの波が重なり合うことによってできる、波形が進行せずその場に止まって振動しているようにみえる波動のことである。定在波(ていざいは)ともいう。


両側固定端の共振・共鳴


閉曲線上での定常波

※閉曲線上での定常波と、両側固定端の共振・共鳴は、
万物を形成している素粒子の姿、4つの力
そして超ひも理論に非常に関係があります。

M理論では、万物の物質化と力とは、
超微細の、閉曲線上での定常波と、両側固定端の共振・共鳴によって
成立しているとされています。