量子力学と意識の変容(宇宙と人間の無限性について)

量子力学をどのように生活に活用するか、量子力学と意識の変容とタイムトラベル・パワレルワールドの究極の可能性を探求します。

光電効果 Photoelectric effect と アインシュタインの「光の量子化」

2012-03-19 | 日記
古典物理学は、マックス・プランクの時代に、
諸々の現象に関して、すでに理論的説明に限界が来ていました。

マックス・プランクの「エネルギーの量子化」は、
その古典物理学の限界を打破する、新しい考えでした。

この時代、もうひとつ物理学者を悩ませていた問題がありました。

それは、光電効果という現象です。



金属などの物質に光を当てると、
(その光がある一定の条件を満たしている時)
中から電子が飛び出してきます。(=電気が流れる)

しかし、その条件というのが、
紫外線のような周波数の高い光(電磁波)を当てると光電効果が起こり、
赤外線のような周波数の低い光(電磁波)を当てても光電効果は起きない、
というものでした。



また、飛び出す電子のエネルギーは、周波数(振動数)によって左右され、
周波数が高い(振動数が大きい)と、電子のエネルギーは高くなり、
周波数が低い(振動数が小さい)と、電子のエネルギーは低くなります。

そして、飛び出す電子の個数は、光(入射光)の強さに左右され、
光(入射光)が強いと、飛び出す電子の個数は多くなり、
光(入射光)が弱いと、飛び出す電子の個数は少なくなります。

これは、光を波であると考えた場合は、矛盾した実験結果になります。

(光が単純な波であると考える場合、強い光を当てた時は、
 飛び出す電子のエネルギーが大きくなるはずで、また、
 エネルギーは振動数には左右されないはずになります。)


当時、光が波であるのか、粒子であるのかについては、
トマス・ヤングの実験から、「光は(純粋な)波である」とされていました。

アイザック・ニュートンの『光学』
ニュートンは、今日の「光の粒子・波動の二面性」を理解していた方でした
トマス・ヤングの実験と「光の波動性」

物理学探究の歴史・波(奈良県高等学校理化学会・物理部会 Web Site)

いわば、物理の歴史は、ニュートンが「微粒子」と呼んだ
「粒子性と波動性を併せ持つと思われる」存在(光)が、
フックや、ホイヘンスの波動説に押され、
トマス・ヤングの実験で、やっぱり「光は波である」
とされていたわけです。

ところが、マックス・プランクの登場から、
(光の性質についての)風向きが変わり始めました。

もし、エネルギーが「量子的」に最小単位を持つのであるならば、
電磁波全体や光も、「量子的」に最小単位を持つ存在なのではないか?
ということになったのです。

それを発表したのが、アインシュタインです。



アルベルト・アインシュタイン - Wikipedia
アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein 、1879年3月14日 - 1955年4月18日)は、ドイツ生まれのユダヤ人理論物理学者。特に彼の特殊相対性理論と一般相対性理論が有名だが、光量子仮説に基づく光電効果の理論的解明によって1921年のノーベル物理学賞を受賞した。


彼は、マックス・プランクの「エネルギーの量子化」という概念を拡張し、
電磁波の構成自体に「量子化」が起こっていると仮定し、
光量子仮説を立てました。

(プランクが、量子化エネルギーを ENERGY QUANTA と呼んだように
 アインシュタインは、光量子を LIGHT QUANTUM と呼びました。)

そして、光は粒として振舞い、光量子という
プランク定数hと振動数νをかけたエネルギーを持つ粒子であるとしました。



赤外線のような振動数の少ない光(暖炉の火など)は、
振動数νが小さな値で、hνも小さいので、
光量子はその場その場で消費され、
長時間火に当たっていても身体は燃え出さず、

紫外線のような振動数の多い光(太陽など)は、
振動数νが大きな値で、hνも大きいために、
短時間でも南国では肌が焼ける。

ということになります。



光電効果で、電子が金属から飛び出すには
ある一定のエネルギーが必要で、
エネルギー段差をΦ(ファイ)とします。

光のエネルギー(hν)が、エネルギー段差をΦより大きかった場合
(=振動数がある一定以上の場合)
電子が飛び出してくることになります。(「光電方程式」)



アインシュタインは、
光子(フォトン、photon)は、エネルギーを持った粒子であり、
電子とぶつかると、そのエネルギーを電子に託して、
フォトン自体は消えてしまうと考えました。

3.6 アインシュタインの光量子説

ミリカンの実験のよって、
アインシュタインの光量子仮説は実証されました。


また実際には、物質によって、
電子を弾き出すための必要最低エネルギー(しきい値周波数)は
違ってきます。




アインシュタインの、
光量子(光子)という考えと、
光子が電子とエネルギーを粒としてやり取りするという考えは、
非常に重要でした。

結局、プランクの発見から
エネルギー(量子) → 光子(量子)となり、

光子が電子とエネルギーを粒としてやり取りするのであれば、
粒子である電子も、逆に光子の性質の波動性を併せ持つことになります。

こうして、この流れは、
ル・ド・ブロイの物質波(物質の量子化)につながっていきます。

photoelectric


光子 - Wikipedia
光子(こうし、フォトン、photon)は、光を粒子として扱う場合の呼び名である。光子は質量や電荷が0であり、安定な素粒子である(崩壊寿命がない)。光子の反粒子は光子自身となる。また光子はスピン1を持つボース粒子である。アルベルト・アインシュタインがマックス・プランクの黒体放射の量子仮説を基にして、電磁波の粒子的な側面を説明するために導入した光の量子である。アインシュタイン自身は光量子 (light quantum) の名前で提唱していた。

光子1個の持つエネルギー Eは、プランク定数 h、振動数 ν、光速度 c、波長 λ を用いて

で表される。光電効果は物質中の電子が、光子1個を吸収し、そのエネルギーを自身の運動エネルギーとして物質から飛び出す(もしくは半導体等において、価電子帯の電子が伝導帯へ励起される)現象として説明される。

Photoelectric Effect


光電効果 - Wikipedia
光電効果(こうでんこうか、Photoelectric effect)は、物質が光を吸収した際に物質内部の電子が励起されること、もしくはそれに伴って電子が飛び出したり、光伝導や光起電力が現れることを指す。励起された電子は光電子と呼ばれる。
1888年、金属に短波長の(振動数の大きな)光を照射すると、電子が表面から飛び出す現象がドイツの物理学者ハルヴァックス(W.L.F.Hallwacks)によって発見された。その後、ドイツの物理学者レーナルト(P.Lenard)の研究によって解明が進み、

・電子の放出は、ある一定以上大きな振動数の光でなければ起こらず、それ以下の振動数の光をいくら当てても電子は飛び出してこない。
・振動数の大きい光を当てると光電子の運動エネルギーは変わるが飛び出す電子の数に変化はない。
・強い光を当てるとたくさんの電子が飛び出すが、電子1個あたりの運動エネルギーに変化はない。

などの事実が実験により明らかにされた。

この現象は、19世紀の物理学では説明することのできない難題であったが、1905年、物理学者のアルベルト・アインシュタインの導入した光量子仮説によって、説明付けられた。なお、アインシュタインはこの業績によって、1921年にノーベル物理学賞を受賞している。

Photoelectric Effect - Will electrons be ejected from the metal? (From Wavelength)


アインシュタインの光量子仮説(Albert Einstein's science and life)

光電効果1(物理のかぎしっぽ)

光電効果2(物理のかぎしっぽ)

光量子仮説 と 光電効果(インターネット・セミナー 九州大学名誉教授 高田健次郎氏)

第3部のまとめ インターネット・セミナー(九州大学名誉教授 高田健次郎氏 )

光の粒子性と物質の波動性


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