井川はなぜ“NYの球史に残る失敗”なのか ヤンキースとの契約最終年を迎えて 2011年8月1日 より
■『ニューヨーク・タイムズ』「消え去った選手」として特集
・・井川はヤンキースの3Aと2Aを行き来している・・7月下旬、アメリカ国内で久々に話題に上った『ニューヨーク・タイムズ』が「消え去ったヤンキース選手」井川慶のストーリー・・3ページにおよぶ長い記事、手厳しい指摘も・・「獲得は完全に失敗だった」発言、日本球団とのトレードを井川が拒否した事実、マイナー降格後もマンハッタンに住み続けているなど・・
2006年入札金額2600万ドル+年俸総額2000万ドル・・今季がついに5年契約の最終年・・メジャー通算成績は2勝4敗、防御率6.66・・3年目以降は一度もメジャー昇格の声がかかることなく、2Aと3A間の行き来・・「壮大なる失敗作」として、ニューヨークの野球史に名を残す・・
「実は・・チェンジアップが良くなかった・・チェンジアップの浮き球は日本人はけっこうミスしてくれるんだけど、こちらの選手には良い確率で持っていかれてしまう。去年くらいから良くなったんだけど、スランプを脱するのに5年かかったという感じ」井川は淡々とそう答えた。
・・メジャーの投手として、話にならないレベルであったとは思わない。3Aでは08年に14勝6敗、09年に10勝8敗。ヤンキースの3Aスクラントンの球団史上最多勝記録保持者でもある。それでも決め球のチェンジアップが大事な場面で浮く傾向にあり・・安定した結果は残せなかった。
常勝が義務づけられたチーム内で即戦力になれないと判断・・以降は完全に飼い殺しに・・マイナーにいる間はヤンキースの総年俸として換算されない井川の年俸が、メジャーに上がるか、トレードに絡むとペイロールに含まれてしまう。そうなるとチームは余計な課徴金を支払わなければならなくなる・・マイナーで結果を残してもチャンスすら与えられなかった理由の1つにそういった事情があった・・井川を放出しても交換要員に好選手は期待できないだけに、トレードのメリットもない。井川がマイナーに縛り付けられたのもやむを得なかった。
それでも井川は「アメリカ野球をメジャーだけでなくマイナーまで知ることができたのは大きかった」と語る・・メジャーを「夢」と語る井川の「アメリカで投げ続けたい」という思いに変わりはない。
「アメリカに残らせてもらえるなら残りたい・・マイナー契約でも、結果を出せば上に上がれるのであれば、チャンスだと思ってアメリカでやります」
「入ったチームが悪かった」と呟いた関係者が何人かいた。ヤンキースほど即座の結果が求められないチームであれば、少しは違ったはず。高給を受け取っての華やかな名門チームへの入団が、まだ準備不足だった井川の首を結果的に締めてしまった。
『ニューヨーク・タイムズ』の記事にも「ヤンキースとの契約さえ満了すれば引き取り手はあるのでは」といった言葉が掲載・・長いイニングを投げられる左腕は常に貴重な存在・・金銭などにこだわらなければ契約オファーはあるかもしれない。
・・「ニューヨークでの失敗」が「メジャーリーガーとしての失敗」ではないことは、過去に多くの選手が証明している。そしてヤンキースから抜け出しさえすれば、少なくとも再挑戦権は手に入る。
■『ニューヨーク・タイムズ』「消え去った選手」として特集
・・井川はヤンキースの3Aと2Aを行き来している・・7月下旬、アメリカ国内で久々に話題に上った『ニューヨーク・タイムズ』が「消え去ったヤンキース選手」井川慶のストーリー・・3ページにおよぶ長い記事、手厳しい指摘も・・「獲得は完全に失敗だった」発言、日本球団とのトレードを井川が拒否した事実、マイナー降格後もマンハッタンに住み続けているなど・・
2006年入札金額2600万ドル+年俸総額2000万ドル・・今季がついに5年契約の最終年・・メジャー通算成績は2勝4敗、防御率6.66・・3年目以降は一度もメジャー昇格の声がかかることなく、2Aと3A間の行き来・・「壮大なる失敗作」として、ニューヨークの野球史に名を残す・・
「実は・・チェンジアップが良くなかった・・チェンジアップの浮き球は日本人はけっこうミスしてくれるんだけど、こちらの選手には良い確率で持っていかれてしまう。去年くらいから良くなったんだけど、スランプを脱するのに5年かかったという感じ」井川は淡々とそう答えた。
・・メジャーの投手として、話にならないレベルであったとは思わない。3Aでは08年に14勝6敗、09年に10勝8敗。ヤンキースの3Aスクラントンの球団史上最多勝記録保持者でもある。それでも決め球のチェンジアップが大事な場面で浮く傾向にあり・・安定した結果は残せなかった。
常勝が義務づけられたチーム内で即戦力になれないと判断・・以降は完全に飼い殺しに・・マイナーにいる間はヤンキースの総年俸として換算されない井川の年俸が、メジャーに上がるか、トレードに絡むとペイロールに含まれてしまう。そうなるとチームは余計な課徴金を支払わなければならなくなる・・マイナーで結果を残してもチャンスすら与えられなかった理由の1つにそういった事情があった・・井川を放出しても交換要員に好選手は期待できないだけに、トレードのメリットもない。井川がマイナーに縛り付けられたのもやむを得なかった。
それでも井川は「アメリカ野球をメジャーだけでなくマイナーまで知ることができたのは大きかった」と語る・・メジャーを「夢」と語る井川の「アメリカで投げ続けたい」という思いに変わりはない。
「アメリカに残らせてもらえるなら残りたい・・マイナー契約でも、結果を出せば上に上がれるのであれば、チャンスだと思ってアメリカでやります」
「入ったチームが悪かった」と呟いた関係者が何人かいた。ヤンキースほど即座の結果が求められないチームであれば、少しは違ったはず。高給を受け取っての華やかな名門チームへの入団が、まだ準備不足だった井川の首を結果的に締めてしまった。
『ニューヨーク・タイムズ』の記事にも「ヤンキースとの契約さえ満了すれば引き取り手はあるのでは」といった言葉が掲載・・長いイニングを投げられる左腕は常に貴重な存在・・金銭などにこだわらなければ契約オファーはあるかもしれない。
・・「ニューヨークでの失敗」が「メジャーリーガーとしての失敗」ではないことは、過去に多くの選手が証明している。そしてヤンキースから抜け出しさえすれば、少なくとも再挑戦権は手に入る。