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日本の新聞の見方

時事問題の視点ー今の新聞テレビの情報には満足できない人のために

中国資本が日本の水源地を買収 危機感強める林野庁、調査開始

2009-05-13 09:33:32 | 日中関係
標記のニュース

当ブログの2008年6月9日号2009年2月7日号参照。

 話変わって昨日、阿修羅像展を見に上野に行ったが、平日にもかかわらず待ち時間40分の表示があったので急遽となりの「ルーブル美術館展」に変えた。ここでも15分待たされた。
 思ったより作品数も多く充実していた。深く理解するにはギリシャ神話キリスト教及びヨーロッパの歴史を知る必要がある。これは絵画に限らない。音楽にしても例えば新訳聖書を知らずにバッハの宗教曲を理解することはできない。バッハで思い出したがJohn' Passion(ヨハネ受難曲)を「ジョンの情熱」と訳した人がいる。
できれば先ほどのサイトで予習してから行くのを勧める。2時間はかけたほうがいい。

 昨日もちょっと触れたが、鴻池官房副長官の辞任理由は「健康問題」だそうだ。あの歳で娘ほど歳の離れた女性と温泉宿に泊ってゴルフをした人が健康に問題があるとは信じ難いが、誰かさんみたいに「説明責任を果たせ」などと野暮なことは言わない。
 当ブログ今年1月15日号にも書いたが、前回はホテルを利用せず議員宿舎を利用し、今回はJR無料パスを利用するという根性がさもしい。


日本の救助隊中国へ

2008-05-16 06:51:54 | 日中関係
 やや遅きに失したが昨日15日午後、中国政府が日本の救助隊の派遣を要請したのはよかった。日本でも神戸地震の際、外国からの救助隊が入国する際、救助犬の検疫が必要だといって足止めをくわせたアホな農林省の役人がいたのだから他人のことは言えない。

 自然災害で外国からの救助隊を受け入れたのは建国以来初めて。中ソ蜜月時代にもなかったはず。今回の地震より被害の大きかった唐山地震でもなかった。当時は外交関係のある国家も少なかったし、今よりはるかに閉ざされていたから当然のことながら。ここまでくるのに60年近くもかかったことになる。

 真っ先に日本が選ばれた理由について中国政府は地理的に近いことと災害経験が豊富であることをあげているが、それだけではあるまい。中国政府の日本重視政策が背景にあるに違いない。先日の胡錦濤訪日の際の演説を思い起こせば今回の措置は「さもありなん」といったところ。

 日本救助隊への中国人の期待は大きいし、諸外国からの注目度も高い。彼らの任務はオリンピック代表よりはるかに重い。

 中国政府は報道関係者に、軍と警察の献身的な救助活動を重点的に報道するように指示したとのことだが、こんな大災害に際しても自分の宣伝を忘れないところに国家というもののいかがわしさを感じる(中国にかぎらない。国家とはそういうものである)。日本救助隊の活動をどう報道するかについても指示があるはず。その内容が気になる。


胡錦濤訪日の意味

2008-05-10 23:27:42 | 日中関係
せっかくの10年ぶりの中国トップの訪日であったが日本の反応は冷ややかなものであった。

 唯一の成果であったパンダですら「パンダでごまかすのか」という声が多い。パンダはもろもろの条件を承知の上で日本側から申し出たのであるからこうした言い方は酷であると思う。(私は上野動物園の存在自体に疑問をもっている)。

ちょっと見方を変えればかなりの成果があったのではないか。

 先ずチベット問題。胡錦濤訪日の直前にチベット側との会談が実現したのは偶然のタイミングだったろうか。私には訪日を控えてチベットとの対話を望んでいる日本の顔を立てたように見える。チベット問題は中国の国内問題だから他国は口を挟むなとつっぱねることもできたにもかかわらず、日本の意向に留意した(と私には見える)のは相当の成果といっていいのではないか。

 次に中国国民への教育宣伝的意味。彼の訪日の日程はリアルタイムで中国国内でもテレビ中継されている。それによって彼は中国国民にたいし「いつまでも日本の侵略の歴史にこだわってはならない。日本は重要な隣国だから、これからは未来志向の互恵関係を築かなければならない」と懸命に教育宣伝しているように見える。日中間のもろもろの懸案解決の前提条件となるのは中国国民の対日感情の好転であるから、この面では相当の成果があったのではないか。彼は毛沢東のようなカリスマではないのだから、特に対外政策で大きな転換をするにはそれ相応の国内的手順を踏む必要があることを理解してやるべきではないか。

付記:鑑真といえば日本人は誰でも知っているが、中国では日本語学習者くらいしか知らない。このたび胡錦濤主席が唐招提寺を訪問し、鑑真像に礼拝する姿が中国全土で放映されたので、一気に鑑真の知名度はあがることであろう。

羽田―北京南苑空港定期チャーター、五輪前の就航絶望

2008-05-09 07:45:23 | 日中関係
アサヒ.コム2008年05月08日16時24分 から引用
 日中両政府が検討している羽田空港と中国・北京南苑空港を結ぶ定期チャーター便について北京五輪前の就航が絶望的になった。日本側は7日の日中首脳会談に合わせた合意を目指したが、事務レベルの折衝が物別れに終わった。
 国土交通省によると、日本側は定期チャーター便を7月から2カ月間、まずは暫定的に運航することを提案した。だが、中国側が南苑空港を管轄する軍との調整が終わっていないなどと難色を示し、合意できなかったという。国交省は「準備期間を考えると、8月の北京五輪前の就航は極めて困難だ」としている。
 羽田―北京間の定期チャーター便就航は、冬柴国交相が昨年12月の訪中時に中国の航空担当閣僚に提案し、検討することで合意していた。南苑空港は、成田空港との定期便が飛ぶ北京首都国際空港より北京市中心部に近く、両都心間の移動が1時間程度短縮されると期待されていた。 以上引用

コメント:いずれも都心に近くて便利な上海虹橋ー東京羽田便は昨年9月実現した。このニュースにある北京南苑ー東京羽田便もおなじ機能をめざすものである。
この問題は双方の利益になり大きな問題はないので、日本側は今度の首脳会談での実現を期待していた。

 それが当面実現できないことの理由(「軍との調整が終わっていない)に興味をそそられる。胡錦濤は中央軍事委員会主席つまり軍のトップでもある。この程度のことも彼の一存で決められないのだろうか。

 戦いに明け暮れた革命の創業世代である毛沢東、小平は軍に対しても強い威信をもっていた。
 創業世代のカリスマがいなくなると後継の指導者が小粒になるのは避けられない。日本もそうであった。創業の西郷、大久保に比べれば伊藤、山縣は一格落ちるし、昭和の指導者は伊藤、山縣に比べれば更に一格も二格も落ちるので、軍の専横を抑えることができなかった。政治制度が未熟で政治における人的要素が大きい時代には取分けそうである。明治憲法はあいまいなところが多すぎた。現代中国も事情はことならない。

 ここ数年軍事費の伸びが著しいのも中国で軍の専横を強まっている兆候であろう。私のブログ3月12日版「太平洋を米中で共同管理?」もそれに加えることができるかもしれない。

中国には、日本の近代史を国内政治力学の面から鑑としてほしい。




自治体、神経ピリピリ 中国で日本の地名にそっくりの商標出願相次ぐ 

2008-04-27 22:53:01 | 日中関係
以下産経オンラインニュース 2008.4.27 19:42 から引用 

  日本の地名や人名が商標出願されているかどうかは、中国商標局のホームページで調べることができる。中国で日本の地名の商標登録出願が相次いでおり、国内各地の自治体が神経をとがらせている。現在、確認されているだけでも「青森」「佐賀」「京都」「鹿児島」などがある。青森県の場合、商標「青森(チンセン)」をようやく取り下げさせることに成功したものの、今度は見た目がそっくりの「青●(=森の木が全て水)(チンミャオ)」が出願され、新たな対応に大わらわだ。リンゴの輸出振興のため、青森ブランドを守ろうと奮闘する同県の“攻め”と“守り”の手法が全国の注目を集めている。(米沢文)  

 東京の特許法律事務所から「またヘンな商標出願があった」と連絡を受けたのは3月11日だった。届いたファクスを手にした青森県総合販売戦略課の職員は思わず目を覆った。青森の「森」にみえた字は「木」が3つではなく、「水」が3つ…。 「青森」の県名が中国で商標出願されていることが分かって約5年。やっと全面解決の兆しが見えてきた時期だった。「青●(=森の木が全て水)」の出願者は新疆ウイグル自治区の果物取扱業者だった。青森産リンゴが、北京や香港で贈答用として人気が出てきたことが出願の背景にあるとみられ、これが認められると、「中国産リンゴが青森産と誤解されて買われる可能性がある」(地元の弁理士)と判断、再び危機感が高まった。県は14日、中国当局に異議申し立てを行い、再び戦いが始まった。
 
 中国の商標法は「公衆に知られた地理的名称は商標としてはならない」としている。しかし、青森以外にも「佐賀」「京都」「鹿児島」など、日本の都道府県名が中国で商標出願されるケースが続出。鹿児島県も今年3月、青森県同様、中国商標局に対し、異議申し立てを行った。その他の県でも中国での状況把握に努める一方、青森や鹿児島の対応を注視している。          以上引用

コメント;
 以前は有名ブランドと紛らわしいブランドやマークで商品を売るのがはやっていたが(たとえば東芝TOSHIBAのTをとってOSHIBA、コカコーラならぬコラコーラColaCola、ホンダとよく似たマークの車は今もある)、最近ではもっとスマートになって(?)将来中国進出が予想される企業名或いは商品名を先回りして登録しその企業が実際に進出する際それを高く売りつけるのが一種のビジネスとなっている。

 このニュースの場合は売りつけるのでなく、取り下げることの対価が狙いだろう。これは何も日本の企業や自治体だけを標的としているわけではない。
 中国進出を考えている企業は早めに商標登録をした方がいいかもしれない。日本では「国家の品格」なる題名の本がベストセラーになったそうだが、誰か中国版「国家の品格」なる本を書いてほしい。 来月早々せっかくあちらのトップがお見えになるのだから、日本側はこの問題を取り上げたらいい。

日本に「聖火防衛隊」受け入れ要請 中国外務省

2008-04-17 23:27:58 | 日中関係
以下産経ニュース2008.4.17 21:13 から引用

青いユニホームに身を包み、北京五輪の聖火リレー妨害を阻む「聖火防衛隊」=6日、ロンドン(AP) 中国外務省の姜瑜副報道局長は17日の定例記者会見で、長野市での北京五輪の聖火リレーについて「(聖火防衛隊の)手配は五輪の慣例であり、国際オリンピック委員会からも全面的な許可を得ている」と述べ、日本に「聖火防衛隊」の受け入れを求めた。

 中国はリレー走者に伴走する防衛隊のメンバーについて「警察学院の学生から選抜したボランティア」としており、姜副局長は「彼らは体を張って全世界の人々の聖火を守っている」と強調。日本など聖火リレーが行われる国に対し、防衛隊受け入れに向けた「積極的な協力と援助」を求めた。 以上引用

「(聖火防衛隊の)手配は五輪の慣例であり、」
コメント:いつからそんな慣例ができた?そもそも聖火を防衛しなきゃならない必要性が過去のオリンピックであったっけ?

「国際オリンピック委員会からも全面的な許可を得ている」
コメント:国際オリンピック委員会が一国の警察権に介入する権利はない。警察権は一国の固有の主権に属する。

「警察学院の学生から選抜したボランティア」
コメント:中国にもボランティアが有ったっけ? そう言えば朝鮮戦争に介入したのもボランティア(義勇軍)と称する正規軍だったことを思い出した。



中国の警察当局の発表

2008-03-01 09:35:59 | 日中関係

先月末、中国警察当局は餃子への毒混入は中国ではなかったと発表した。その前に、中国外交部(外務省)が「日本での混入の可能性は極めて少ない」との日本警察の発表に不快感を示した。大した材料などもっていないはずの外交部が何でこの問題に口を挟むのだろう。それ自体、中国側はこの問題を政治的に処理したいと願っていることの表れであろう。
そもそも日本と違って中国には司法の独立もなければ、警察の独立もない。共産党指導部から「中国無罪」で幕引きをするよう指示されたのだろう。さもなければ思想犯を捕まえるのは有能な中国警察も一般の犯罪捜査に関しては全く無能であることになる。

このような情況で4月湖錦涛はどんな顔をして来日するのだろう。大体支持基盤の脆弱なトップほど対外的に強くでる傾向があるので、東支那海ガス田の共同開発問題でも進展はまず望めそうもない。