体中に付けられた管、酸素マスク、脚には空気加圧装置とやらが取り付けられ身動きできない。
すっかり『病人』の姿になってしまったことが、ずし~んと重くて悲しくなった。
大成功と言う言葉に夫が喜んでいても、私は悲しくて仕方なかった。
癌と診断されていても、心の奥ではまるで他人事で自分のことと受け止めてなかったのかもしれない。
さっきまで元気だった自分がテレビで観た『ICU』にいる。私は癌の手術を受けた . . . 本文を読む
とうとうやってきた手術の日。
朝6時、浣腸。それからは部屋とトイレを行ったり来たり。
これが結構何度も何度も通わなきゃならなくって、イヤんなっちゃう。
7時半。夫と兄が到着。
夫の両親が来てくれると何度も言ってくれたけど断った。
あまり大袈裟にしたくないっていうのと、私の母だって心配でついていたいだろうに、子供たちをお願いしているから母は来れないから。
義姉や従姉妹も断って、兄だけにお願いした。 . . . 本文を読む