入院日は前日に病院から電話をするので、必ず連絡がとれるようにと言われていた。
携帯番号を教えてはいたけど、なんとなく出掛ける気もしなくてほぼ毎日電話の近くにいた。それにしても電話はかかってこず、病気の話は夢だったのかと都合の良い錯覚をしてみたりした。
金曜日が祝日で3連休になるから入院は週明けかなと決め付けていた9日水曜日の午後3時過ぎ、ついに電話がかかってきて翌日からの入院が決まった。
「あさっ . . . 本文を読む
超音波内視鏡という検査を受けるため病院へ。
胃カメラさえやったことの無い私は、怖い怖い!嫌だ嫌だ!という気持ちでいっぱい。
でもなぜかちょびっと興味津々だったりもするから私はどこか変わってるかも。
病院に着くとまず更衣室で検査着に着替えさせられた。
前の病院では検査室やレントゲン室の片隅のカーテンの仕切りの中が着替える場所だったから、さすがに大きい病院は違うんだなぁと更衣室の中をキョロキョロ見回 . . . 本文を読む
落ち込むとか、悲しいとか、動揺するとかいうことはなかった。
とにかくやることやらなきゃいけない。前に進むことで頭の中はいっぱい。
順番に片付けなくっちゃ。
●子供の問題
中2、小6、2歳と子供が3人もいると母親の入院というのは様々な問題がある。
幸い実母と同居しているため心配はないが、保育園に通っている2歳の娘の送迎をどうするかが問題となった。
夫の仕事は時間が定まらず、朝は送っていけても迎 . . . 本文を読む
癌専門病院へ向かう朝。
雪が積もっていたからゆっくり家を出て途中おしゃれな喫茶店でモーニング。
(そういえばこっちの方の喫茶店の朝はコーヒーにトーストやサラダ、卵などおまけが付いてくることが多いの。)
高速使っても1時間半はかかる病院に着いたのは11時頃だった。
受付を済ますと、今後の癌の研究のためにアンケートに答えて欲しいと書類を渡された。生活についてそれはまあ沢山の質問でびっくり。答えていく . . . 本文を読む
とっても焦ってる。
家族と一緒にいる時間を大切にしたい。
思い出を作りたい。
夫と娘2人とで遊園地に行った。
2歳の娘とサンリオキャラのついたかわいいティーカップに乗った。
まだまだ2歳だからと思ってたから遊園地に連れてきたのは初めて。
かわいいピンクの乗り物で写真を撮ってもらう。
笑顔のつもりなのに、出来上がった写真の私は泣きそうな顔してた。
子供と一緒の写真が欲しかった。
元気なママの思い出 . . . 本文を読む
いつ入院することになってもいいように、入院準備を始めた。
・・・が、パジャマも下着もまともなもの持ってない。
大急ぎでお買い物。
パジャマ2着と下着とスリッパと~~~ってちょっと楽しくなってく私。
こんなときでも買い物はうれしい。だってこんなに自分の物だけ買えるなんて滅多にないよ。
いざっていう時に現金がないと困るから、支払いはカードで。
シャンプーもお気に入りのものの携帯用を買う。
あとはな . . . 本文を読む
昨日のショックに泣いてはいられない。
夫と相談の結果、友人のお父さんの入院している病院で診てもらおうということになった。
夫が病院に電話し事情を話すと、とても丁寧に膵臓の専門の先生の外来診察日を教えてくれたという。
この電話応対ひとつとっても、ちょっとのことがうれしいし、信頼できそうな気になってくる。
次に夫が診断書を頼むために市民病院に電話するが、内科受付の人が「お待ちください。」と言ったき . . . 本文を読む
癌の疑いを告げられたこの日は一日が長い。まだまだ続く。
夕方、買い物に行くといってひとり家を出た。
車の中から、ひとりの友人に電話をしてみる。
1年くらい連絡もとってないのに、なぜか話したかった。
突然の電話に、年下の彼女は黙って話を聞いてくれた。
そのあと彼女が話し始めた。
お父さんが胃がんになり、今日手術だったこと。
たった今、彼女は帰ってきたところだということ。
そして、お父さんも私と同 . . . 本文を読む
病院を出て駐車場に向かう。とてもいい天気だ。
車の中はホカホカ暖かい。
夫に電話して話す。なんて話したかは覚えてない。
夫と付き合っていたころ、待ち合わせ場所にこの駐車場をよく利用してたな。なんて思ったことだけは覚えている。
景色は変わってないのに、私だけが変わってる。
家に帰るとすぐに、親戚の葬儀に向かう母を送っていく。
これから出掛けるという母には話せない。
家でひとりパソコンに向かう。 . . . 本文を読む
CTの結果を聞きに行く日がやってきた。
なぜか なんの不安もなく、実に普通に病院へ向かった。
予定されてなかった採血があったので、検査室で採血してもらう。
内科外来で待っていると、以前一緒に働いていた医療事務さんが来て
「ひさしぶり~」と話す。
もう呼ばれるかなと思うのに呼ばれない。
次かなって思うのにまだ。
ちょっとイヤな予感。
段々不安になり、心細い。
気軽に一人で来てしまったことを後悔 . . . 本文を読む