ジャスミンのひとりごと

甘い香りにつつまれて、気のむくままに

番町皿屋敷

2007-04-19 17:39:48 | 雑学
と言えば、夜な夜な「一枚・・・、二枚・・・」と皿を数える
 女の恨めしげな声が聞こえてくると言う
  お菊の怪談で有名である。

家宝の皿を割った女中のお菊が折檻されて
 井戸に身を投げた「皿屋敷」は本当にあったのか。
   
その所在については牛込門(現在の飯田橋駅西口)内の
 富士見、番町、麹町の三箇所が上げられているが
  いづれも江戸城の内濠と外濠に挟まれた
   麹町台地にある。

麹町は元は番町の一部であり、番衆を勤める
 旗本屋敷の小道が入り組んでいて「小路町」と
  呼ばれていたのが町名の由来だそうだ。

そして此処には家康の孫、千姫が住む
 「吉田御殿」があったとされている。
  千姫は寵愛していた若侍と腰元の仲を嫉妬し
   二人を惨殺して古井戸に投げ込んだという。

千姫の死後、御殿は取り壊され「更屋敷」にされた。
 小雨の降る夜は井戸から青い火がチロチロ燃えるので
  人々は気味悪がって誰も近付かなかったという。

その後井戸は埋められ、家も建てられていったが、
 井戸の周辺七百坪はいつまでも残っていた。
  千五百石取りの旗本、青山主膳が豪胆にも
   これを拝領して屋敷を建て井戸を掘った。

これらの事実と「更屋敷」から「皿屋敷」を連想して
 「番町皿屋敷」なる怪談話が作られたと言うから面白い。