◇ 急激な円安の影響は反映されず = 日銀は3日、6月の企業短期経済観測調査の結果を発表した。それによると、大企業・製造業の業況判断指数はプラス5で、3月調査の結果より4ポイント改善した。改善は7四半期ぶり。半導体の供給不足が解消し、自動車がプラス5で14ポイントも改善したことが大きい。また大企業・非製造業の判断指数はプラス23で、前回より3ポイント改善。なかでも宿泊・飲食サービス業はプラス36で、36ポイントも改善している。
3か月後の先行き見通しは、大企業・製造業が4ポイントの改善。大企業・非製造業は3ポイントの悪化を見込んでいる。この調査は日銀が全国約9000社を対象として3か月ごとに実施。自社の景況が「よくなった」という回答の割合から「悪くなった」という回答の割合を差し引いた数字が業況判断指数。日銀も金融政策を決める際の材料として、常に重視している。
この結果からみる限り、夏から秋にかけての景気は順調に推移しそうだ。しかし注意すべき点は、最近の急速な円安傾向が十分には反映されていないこと。多くの企業が回答してしまったあとに、円相場が145円前後まで下落した。残念ながら、この時間差は致し方なかった。企業の先行き見通しに、この円安がどんな影響を及ぼすかは不明である。
たとえば調査では、1年後の物価見通しも聞いている。その結果は、全規模・全産業の平均で物価は2.6%上昇するという回答だった。前回の2.8%上昇よりはやや鈍化する。だが円安で、この結果はかなり変わってくるはず。全産業の平均で、企業はことし下半期の円相場を132円程度と想定しているので、業況判断も変化することは必至だろう。
≪3日の日経平均 = 上げ +564.29円≫
≪4日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
3か月後の先行き見通しは、大企業・製造業が4ポイントの改善。大企業・非製造業は3ポイントの悪化を見込んでいる。この調査は日銀が全国約9000社を対象として3か月ごとに実施。自社の景況が「よくなった」という回答の割合から「悪くなった」という回答の割合を差し引いた数字が業況判断指数。日銀も金融政策を決める際の材料として、常に重視している。
この結果からみる限り、夏から秋にかけての景気は順調に推移しそうだ。しかし注意すべき点は、最近の急速な円安傾向が十分には反映されていないこと。多くの企業が回答してしまったあとに、円相場が145円前後まで下落した。残念ながら、この時間差は致し方なかった。企業の先行き見通しに、この円安がどんな影響を及ぼすかは不明である。
たとえば調査では、1年後の物価見通しも聞いている。その結果は、全規模・全産業の平均で物価は2.6%上昇するという回答だった。前回の2.8%上昇よりはやや鈍化する。だが円安で、この結果はかなり変わってくるはず。全産業の平均で、企業はことし下半期の円相場を132円程度と想定しているので、業況判断も変化することは必至だろう。
≪3日の日経平均 = 上げ +564.29円≫
≪4日の日経平均は? 予想 = 下げ≫