経済なんでも研究会

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遅すぎた 技能実習制度の見直し

2023-04-14 07:41:37 | 外国人
◇ 日本は魅力の少ない国になっている = 政府の有識者会議は10日、技能実習制度の廃止を提案する中間報告書をまとめた。途上国への技術移転という本来の目的と実態とが、乖離してしまったからだという。実態は労働者不足を補うための補完的労働者に。管理も十分でなく、給料の不払いや酷使、暴力行為もしばしば問題となっている。現在の人数は約34万人。21年には約7000人が失踪した。

こうした問題は早くから指摘されていた。だから廃止の提案は遅きに失したと言えるだろう。しかも制度をどう変えるかの方向性は、なお疑問だらけだ。有識者会議は「人材確保を目的とする制度の新設を検討すべし」と主張している。だが、これでは「技術移転という衣を脱いで、労働力が欲しいという鎧を見せつける」ようなもの。どう考えても、制度の改善につながるとは思えない。

外国人実習生を雇用した企業に対しては、監理団体が監督することになっている。だが機能していないケースも多く、それが過酷な労働環境の放置につながる原因となっている。しかし有識者会議は、この監理団体による監督のやり方を続けることにした。どうも目指している方向が労働力確保の一点張りであり、日本で働こうとする若い外国人の方を向いていない。

外国人実習生に対しては、日本の最低賃金制度が適用される。しかし日本の賃金水準は、すでに台湾や韓国よりも低くなってしまった。東南アジアの若者が出稼ぎに行く国として、日本の魅力は低下している。そんな状況で、人材確保だけを目的とした新制度を作るのは考えものだ。「日本で真面目に働いたら、こんないいことがあるよ」と言われるような制度を作ってもらいたい。

        ≪13日の日経平均 = 上げ +74.27円≫

        ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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