経済なんでも研究会

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エネルギー無策を露呈 : G7会議 (上)

2023-04-20 08:04:31 | エネルギー
◇ 議長国・日本がぶち壊し役に = 札幌市で開かれたG7(主要7か国)気候・エネルギー・環境相会合は16日、閣僚声明を発表して閉幕した。ところが、この声明の内容は迫力ゼロ。実質的には、ほとんど意味がないものになっている。出席した欧米の閣僚たちは、口々に「議長国の日本が多くの問題で水を差した」と恨み節。確固たるエネルギー計画を持たない日本の欠点が、思わぬところで露呈してしまった。

最大の関心事である化石燃料の扱い。声明は「CO₂排出削減対策のない化石燃料の使用を段階的に停止する」と書いた。CO₂排出削減対策というのは、CO₂を回収して地下に貯蔵する措置など。これまでも段階的に停止することは合意されていたので、今回はその対象に天然ガスを含めたことだけが新しい。また「世界の温室ガス排出量を、35年までに19年比で60%削減することの緊急性が高まっている」とも書かれているが、これは国連の政府間パネルが3月に発表した文面と全く同じだ。

石炭火力発電の問題。ヨーロッパ各国とカナダが、廃止時期の明示を強く主張した。しかし日本の反対で、明示はせず。声明には「段階的な廃止を目指す」とだけ書き込まれた。これは昨年のG7会合で発表された閣僚声明と全く同じ内容。何も進歩がなかったことを意味している。当然、各国代表からは失望の声が上がった。

当面の関心事である排ガス自動車の販売規制。アメリカやイギリスは明確な日時の設定を強く主張したが、日本は反対。その結果、声明には「35年までに00年比で50%削減する可能性に留意する」という、全く意味不明な文章が書き込まれた。また欧米各国が要望したEV(電気自動車)の導入目標については、全く触れられなかった。

                        (続きは明日)

        ≪19日の日経平均 = 下げ -52.07円≫

        ≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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