◇ 自民が全敗した原因はコロナ対策の失敗 = 自民党は25日に実施された北海道2区・長野・広島の国政選挙で全敗した。政治とカネの問題などで情勢は厳しかったが、それにしても無残な結果。菅政権のコロナ対策に、有権者が「ノー」を突き付けたことが大きかったと専門家は分析している。たしかに東京・大阪など4都府県に発令された今回の非常事態宣言についても、国民の多くが批判的だ。なぜなのか。
まず政府の行動がダラダラしていて、迅速さと真剣味に欠けること。たとえば新聞やテレビなどで「緊急事態の発令は必至」と伝えられてから、実際に発令されるまでには1週間もかかってしまう。もちろん地方自治体との調整などに時間がかかるのだろうが、国民の目には「何をぐずぐず」としか映らない。ニュージーランドのように、感染者が発生するとその日のうちに都市封鎖を断行する例もあるではないか。
さらに専門家は口を揃えて「もっと早く、もっと厳しく」と言っている。それなのに、こうした専門家の意見は無視されているようだ。政府はいつも専門家会議を開いてから政策の発動を決めているが、会議の内容は公表されない。しかも、その会議で政府の提案が修正された試しはない。国民にとっては、大きな疑問となっている。
政府は「政治的に配慮すべきことが多い」と言うかもしれない。また「リーダーシップは握っていたい」のかもしれない。だが結果的にコロナを制圧できず、中途半端な規制を繰り返していたのでは、落第ということになるだろう。今後も菅内閣が「専門家の意見を重視せず」「迅速に物事を処理できない」とすれば、自民党の敗北はまだ続くに違いない。
≪28日の日経平均 = 上げ +62.08円≫
まず政府の行動がダラダラしていて、迅速さと真剣味に欠けること。たとえば新聞やテレビなどで「緊急事態の発令は必至」と伝えられてから、実際に発令されるまでには1週間もかかってしまう。もちろん地方自治体との調整などに時間がかかるのだろうが、国民の目には「何をぐずぐず」としか映らない。ニュージーランドのように、感染者が発生するとその日のうちに都市封鎖を断行する例もあるではないか。
さらに専門家は口を揃えて「もっと早く、もっと厳しく」と言っている。それなのに、こうした専門家の意見は無視されているようだ。政府はいつも専門家会議を開いてから政策の発動を決めているが、会議の内容は公表されない。しかも、その会議で政府の提案が修正された試しはない。国民にとっては、大きな疑問となっている。
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