経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

トランプなら 激怒 : 中国の対米黒字

2021-04-15 07:38:08 | 中国
◇ アメリカ向け輸出は75%の増加 = 中国税関総署は13日、ことし1-3月期の貿易統計を発表した。それによると、輸出は7099億ドルで前年比49%の増加。輸入は5936億ドルで28%の増加だった。輸出額も輸入額も過去最大となっている。昨年1-3月期はコロナの影響で、輸出入ともに激減した。その反動だけではなく、新たな需要の増加も加わった数字だとみられている。その結果、貿易収支は1163億ドルの大幅な黒字を記録。昨年同期の約9倍に膨らんだ。

輸出品目をみると、パソコンやスマホなどの電子機器。それにマスクやワクチンなどのコロナ関連製品も大きく増加した。ワクチンの輸出額は1-2月だけで9億ドルを超えている。また衣料品や玩具など伝統的な輸出品も大きく伸びた。一方、輸入品は鉄鉱石が8割も増えるなど資源が急増。国内経済活動の回復を反映している。

注目すべきは、アメリカとの貿易状況。輸出は74.7%、輸入は69.2%と大幅に伸びた。この結果、対米貿易収支は726億ドルの黒字となっている。全体の黒字の6割以上が、アメリカとの貿易で生まれたわけだ。かつてトランプ前大統領はこの大幅な貿易不均衡を重視、中国製品に高率の輸入関税を設定した。この輸入制限は現在も継続されている。にもかかわらず、中国のアメリカ向け輸出は記録的な伸びをみせた。

トランプ氏だったら、激怒してさらに関税を引き上げたかもしれない。だがバイデン大統領は、いまのところ反応なし。バイデン政権はウイグルや香港などに関わる人権問題、あるいは台湾を巡る覇権争いについては、中国に対して強硬な態度をみせている。しかしトランプ氏があれほどこだわった貿易不均衡の問題には、音沙汰なし。これから対策を講じるのかどうか、注意しておく必要があるだろう。

       ≪14日の日経平均 = 下げ -130.62円≫

       ≪15日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

Zenback

<script type="text/javascript">!function(d,i){if(!d.getElementById(i)){var r=Math.ceil((new Date()*1)*Math.random());var j=d.createElement("script");j.id=i;j.async=true;j.src="//w.zenback.jp/v1/?base_uri=http%3A//blog.goo.ne.jp/prince1933&nsid=145264987596674218%3A%3A145266740748618910&rand="+r;d.body.appendChild(j);}}(document,"zenback-widget-js");</script>