赤ちゃんに逢えた日 １

３月１７日（火）



４０ｗ１ｄ


予定日を１日過ぎても朝から何の兆候もなく．．．

少し不安になりつつもお腹の赤ちゃんには


『　もういつ産まれてきても大丈夫だよ～　

　　お父さんもお母さんもお兄ちゃんも待ってるよ　　』


って話しかけながらいつもと変わりなくその日１日の家事を終えて

夜、何となくお腹がいつもより少～し強く張ってる　

気がするようなしないような．．．

気がしながら寝る前にお風呂にゆっくり入ってお腹の赤ちゃんに話しかけ

お風呂から上がって１人で寝室に寝ている息子の様子を見に行ったら

急に息子がパチッと目を覚ましたので．．．

『　じゃあ、お母さんと寝ようね　　』　

ってもう１度寝かしつけようとした瞬間に


ポンッ　





何だか生暖かいお水のようなものが流れ出た感じがした　　

多分、これが２３時１０分頃．．．



これってもしかして破水じゃない　

どうしよう．．．

もしものときのために一応ナプキンは、つけていたけど

でも想像以上に多い量のお水が出た感じだったので

ちょっとの間身動きが取れずに固まるあたし　


息子もあたしの様子に赤ちゃんが産まれることを感じ取ったのか

『　ボクもおきる　　』

ってベッドから起きて、とても寝起きとは思えないくらいハイテンションに　


とりあえずリビングにいるだんな様を何度か呼んでみたけど

聞こえないらしく何の返事もないので

おそるおそるベッドから立ち上がって息子をだんな様のところへ促し

リビングの入り口のドアの前でだんな様に

『　破水したかもしれない　』　って言いながらトイレに向かった。


案の定、ナプキンはもう限界まで濡れていて

匂いもほぼない感じの生暖かい水でいっぱいになっていた　


とりあえずナプキンを交換して．．．

リビングに行くとだんな様がちょっと慌てた様子で

息子と入院の準備は、任せてすぐに病院に電話するように言うので

病院から事前にもらっていた入院案内を見ながら電話した。


電話に出た人に状況を話すと産科病棟にまわされて

電話口に出た助産師さんにもう１度状況を説明すると

多分、間違いなく破水だろうということで入院準備をして病院に来るように言われた。


このときは、いつも冷静なだんな様がちょっぴり焦っている様子で

息子は、もう既にテンションが上がっていてあたしは、意外と冷静だった。


寝ている息子の様子を見たら干そうと思っていた洗濯物を

洗濯機から出して干す余裕もあった。



『　もう破水してるんだから洗濯物は、そのままにして急ごう　』

ってだんな様には、せかされたけど．．．

陣痛らしき痛みもまだ全然ないし、大丈夫な気がして

慌てるだんな様に　『　大丈夫だから　　』　って言いながら洗濯物を干し終えて

いざ、自分の身支度をしようとしたらまた、どどぅ～　　っと

今度は、もうナプキンなんて何の役にも立たないくらいのお水が出て

パジャマのズボンの裾から流れ出そうな勢い　


あまりのお水の勢いにまたちょっと身動きが取れず

だんな様にバスタオルを持ってきてもらってそのままお風呂へ直行　


パジャマを脱ぐとお水というより何かもっとぬるっとした感触のものが

身体にまとわり付いている感じがしたので

急いでシャワーで流して着替えてバスタオルを脚に挟んで

その上からまたバスタオルを腰に巻いて

だんな様が呼んでくれていたタクシーに乗り込んで病院へ　


タクシーの中でも何度か、どどぅ～　　っとお水が出る感じ　


夜間だったこともあってタクシーは、順調に進んで

午前０時前には、病院へ到着　


夜間入り口から産科病棟へと急ぐだんな様と息子　

方向音痴のあたしは、１人昼間と様子の違う広い院内を迷子状態になりながら

何とかだんな様と息子を追いかける形でようやく産科病棟への道しるべを

見つけながら急いでいると．．．

あたしが遅れてついて行けてないことにようやく気付いただんな様と息子が

戻ってきてくれて３人揃って産科病棟へと向かった　　





つづく．．．