ボチボチいきる。

ぽいぽいです。癌と10年以上共存、現在緩和ケアへ移行。
詳細はブックマークに年表、動画有り。ピアサポートやってます。

poipoiが(言えなかったことを含む)言いたかったこと

2017-12-30 19:10:00 | 病気っす!
poipoiが皆さんに伝えたかったことはこんなことだろうな、とおもうことを書いておきます。poipoiが何らかの配慮でブログには書かずに、私が直接尋ね答えた内容も含まれています。
先の記事に書いたように患者の方々の気持ちは分らない人間なので、不適切な内容・表現があるかもしれません。また、公の場で書いてはいけないことも含まれてしまうかもしれません。
そのようなことをお感じの方がいらっしゃいましたら、この書き込みのコメントにその旨書込んでいただければ幸いです。


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・治療法について記述がある記事を読む場合、その記事が客観的なものであるかを判断してほしい。書いている人が良い結果になったから、まるで全て人に効果があるように書いている情報は慎重に扱うべき。

・人の体は千差万別。誰かに効果があっても自分に効果があるとは限らない。同様の病態の人が効く治療法であっても自分に効かないこともある。その逆も。そこはしっかり見極めましょう。

・主治医やセカンドオピニオンの先生とは信頼関係を築かないと話も進まない。そのためにも(先生が説明してくださる話を理解し、自分で判断するためにも)勉強は必要。

・何かある度に方向性を(先生方や周りの人たちに)説明し話し合うためにも勉強は必要。自分の人生の質を保つために諦めないでほしい。

・あと10年生き延びることが出来たら治療法は大きく進歩しているだろう。緩和の世話にならずに(治療のダメージで体が弱って、または幾つかの内臓がないことで)70歳くらいで逝ったかもしれない。医療の進歩は驚くほど速い。そんな時代だから情報収集・勉強は続けてほしい。

・治療と緩和の違いの理解。
多くの患者を苦しめることになる原因の一つが「奇跡を望む気持ち」。奇跡は奇跡。まず起こらない。当選金額が何億円もの宝くじが当たることは、まずないように。
現実を客観視し、確実に最後の時間が見えてきたらその準備をすることで人生の質は保たれる。
緩和に移行したら治療も延命も考えてはいけない。
現在の緩和ケアはとても優れている。それが故、突然最期の時が訪れるように感じることになる。(緩和の初期に)最期の時が訪れたことを悟っても、その時に取り乱さないでほしいとの話がある。本人や身近な人が取り乱すケースが少なからずある。
取り乱さないためにも「人生の質」を考え日々過ごしてほしい。

・緩和も勉強が必要。
痛みとの付き合い方を間違えると、痛みのコントロー出来なくなることがある。常識で判断せず、先生の話にしっかりと耳を傾けてほしい。
常識のほとんどが治療目線。終末の緩和ケアは治療しませんから本質的な快復はありせん。そのことをよく理解しましょう。

・緩和ケアはまだまだ広く認知されていない。それは動かし難い大人の事情もあるようです。なので、緩和の話を多くの人の目につく所ですることは気を遣うこともある。これについては、皆さんで変えていってほしい。
緩和ケアを理解し、上手く使うことが出来れば、最期の時の直前まで周りの人と話が出来ます。著しい苦痛に耐える時間はとても短くコントロール出来ます。その人らしい時間を過ごせます。
そのことがどれだけ価値あることかを伝えていってほしい。

・信頼できる先生との出会いは大きい。
治療でも緩和でも、信頼できる先生との出会いはとても大事。
それ以外に医療業界のあれこれのことを教えてもらえる先生と出会えると、色々なことが判断し易くなる。
出会いも努力が必要かも。

・人は人と関わって成長する。
病気になれば病気を通して人と関わり成長もする。関わった人に失礼がないように、善い付き合いができるように情報収集や勉強をした方がいい。それを行うことで人間関係が広がることもある。情報収集や勉強はネットや書籍だけではなく、生身の人間から行うことも大切。生身の人間のことだから。

・「人生の長さ」は諦めるしかなくなるかもしれない。しかし「人生の質」を落とさず、諦めず、出来ることなら高めていきたい。
誰にでも出来ることがあるはず。出来ることを探してほしい。

・楽しいこと、面白いこと。
他人に評価されないことであっても、大変なことであっても、常識にとらわれず、自分が「楽しい」「面白い」と感じることをやってほしい。
それが幸せの在り処を教えてくれることがあるから。

・酒を呑みながらよく言っていた言葉。
「酒一合に水一合」
「酒の一滴は血の一滴」


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poipoiから何度も聞いたこと、言いたかっただろうことを書いてみました。

書いた人間が言うのもヘンな話ですが、私個人の感覚として、poipoiほど頑張れる人がどれだけいるのだろうか。少なくとも私には無理。
ただ、辛いことに直面したとき「poipoiだったら当たり前のように乗り越えようとするだろうな。もしかしたら自分にもできるかも」と踏みとどまれることは確かです。

poipoiは昔から強かったのか病気になって強くなったのか。
辛いことも歯を食いしばって過ごしていたはず。そんなことはほとんど見せず、どんな時でも多くの人としっかり付き合っていました。

poipoiのことを想い出すとき、人は生きている間、何を優先するべきなのか、それを考え直さなければならないような気になります。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (一読者)
2018-03-27 17:27:57
何年も前に、ぽいぽいさんのブログをよく読んでいました。最近はたまにのぞくだけになり、最後に読んだのは2016年の終わりころのことだったでしょうか。今、久しぶりにアクセスしてぽいぽいさんが亡くなられていたことを知りました。ご冥福をお祈りします。
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5月21日は過ぎたけど (ゆげ)
2021-05-23 09:18:29
今日、墓参りに行こうとおもう。
もう poipoi ではなく新しい命になって、医者でも目指して赤ちゃんでもやっているのかな。
あと30年くらい生きたら、生まれかわった poipoiに看とってもらえるかも、なんて考えたよ。
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