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facciamo la musica! & Studium in Deutschland

足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

4日目:台北町歩き 士林官邸公園~永康街~麗水街~糖朝

2010年07月24日 | おもしろすぎる台湾
2010年3月29日(月)

台北で2泊する天成大飯店は朝食付きの宿泊プランしかない。行きつけの近くの朝ごはん屋さんも行きたいが、子供たちはバイキング朝食を楽しみにしている… ということで、最初の朝食はホテルのバイキングにして、pocknだけひとっ走り朝ごはん屋さんに行って、テイクアウトで豆漿(トウチャン)と油條(ヨウティァオ)を買った。朝ごはん屋さんでは顔見知りになったお店のおばさん、おじさんが笑顔で迎えてくれ、おばさんが「好久不見(久しぶりね~)」と声をかけてくれた。「明天我們一起来這里(明日はみんなで来ますね!)」と言ってホテルに戻り、バイキングに持ち込んだ。

天成大飯店のバイキングは種類も豊富だし、その場で調理してくれる品もあって美味しい。これらの料理に豆漿と油條が加われば文句はない。しっかり腹ごしらえをして、今日は一日台北市内歩きだ!


士林官邸公園

台湾に来れば台北には必ず最低2泊は滞在してきたが、それでも台北市内で見ていないもの、訪れていないスポットはいろいろある。その中でも大物のひとつがここ、士林官邸公園だろう。ずっと行ってみたい、と思っていて初めての訪問となった。

捷運(MRT)淡水線の士林駅で降りて、歩いて10分ほどのところにある士林官邸公園は蒋介石が死ぬまで夫婦で住んでいたという総統邸だっただけあり、駅から公園に向かう道も広々としていて、日本の国会議事堂周辺の雰囲気に似ている。

公園は観光客や散歩の人達でなかなかの賑わい。けれど、人の多さが気にならないほどに敷地は広大。こんなに広いとは思わなかった。

入口から少し入ったところに見事なバラ園があった。バラ園はヨーロッパの庭園風。しゃれたベンチや噴水などがある庭園内に様々な種類のバラが咲き乱れていた。


バラ園の向かいにはうっそうと木々が生い茂るなかに、古びた日本風の家が時代の中に取り残されたように建っていた。


かと思うと、今度は立派な中国式回遊庭園が現れた。


公園の至るところに色々な花が咲き、目を楽しませてくれる。



植木を刈り込んでできた大きな顔が登場。この周辺も花がいっぱいで、通りかかった人達はみんなここで写真に納まっていた。


「生態園」の入り口には大きなカブトムシやカタツムリのオブジェが並び、子供達が楽しそうに乗っかっている。木道を歩いて行くと深いジャングルの中へ入り込む錯覚を覚える。

花々に蝶が飛び交い、沼の上の枝にはカラフルなトンボがとまっている。台湾は昆虫好きにはたまらない蝶の宝庫だと聞いたことがあるが、これらの蝶は台湾の固有種だろうか? 素人目にはトンボのほうが珍しい感じがする。


鮮やかな朱色に塗られた立派な中国風の「新蘭亭」という建物には、妖艶な色と形を競い合うように蘭がたくさん栽培されていた。



蘭がたくさん咲く温室は日本にもあるが、この建物は温室ではなく、窓のない大きな東屋というのが、日本との大きな違いだ。こんなところでも蘭がこれほど見事に育つなんて、やっぱり南国台湾ならでは。

ひととおり一周歩いて門の近くまで戻り、もう出ようかと思ったところで「展望台」という標識があり、こんもりと木が繁る小高い丘が見えた。山好きのpocknとしてはやっぱりこれは外せない。家族にはそのまま出口に向かって歩いてもらって、独りで展望台までひとっ走りした。

汗をかいて辿り着いた頂上からの眺めは、木がいっぱい繁っていて視界はそれほど利かないが、近郊の山並みがとてもよく見えた。


台北での晴天、しかもこれほどくっきりと遠景が見渡せるようなスッキリした晴天は実に久しぶりだ。

午前中の散歩がてらに小1時間程度過ごすつもりだった士林官邸公園は、見どころも多いし、居心地もいいし、結局2時間近くいた。

40年の永きに渡り台湾国民を戒厳令で封じ込め続けた一方で、花と緑に覆われたこんな広い庭園を独り占めして、蒋介石はここで何を考え、どんな風に過ごしていたのだろうか? 1996年にこの公園が全面的に開放されるまでは厳重な警戒が敷かれ、一般市民は一歩たりとも入ることができず「秘密の花園」とも呼ばれていた士林官邸公園を巡り、台湾に辛うじて訪れた平安が更に安定することを願わずにはいられない。


胡椒餅

MRTで3駅戻り、今度は雙連(シュアンリェン:双連)で下車。ここで最初のお目当ては「旅々台北」で紹介されていた胡椒餅

胡椒餅は2年前に鶯歌の駅前で初めて食べたとき、遅ればせながら胡椒餅の存在とうまさを知った。去年はこれを食べる機会を逃したので、今回は狙いを定めてここ「正宗福州胡椒餅」にやってきた。

駅前のお店の店頭に窯があり、おじさんが窯の内側の壁に行儀よく張り付いた胡椒餅を手際よく剥していた。

「これこれ!」 窯から剥がされた胡椒餅たちはプクプクで丸くって、香ばしい匂いがしている。いい色の焼け焦げが食欲を益々そそる。。。


とにかくでかいので2個買って、駅の階段の隅っこに座って二人で1個ずつほおばった。
どっしりと重い胡椒餅にかぶりつくと、超熱い肉汁がジュッ!と飛び出てくる。「アチチ・・・!」と早速やけど。。。 だけどウマイ!! パリパリの皮の香ばしさ、中のジューシーな肉のウマ味、香り立つネギの味わい… 見た目や手触りも含めて、全てが感動的! 胡椒餅はこれからも台湾に来たら必ず食べたい一品だ。


双福~新純香~大友特産

それからは買い物歩き。パン屋さんの双福でパイナップルケーキや中華菓子を買い、いつも行くお茶屋さん「新純香」へ。

ここはいつもお茶を何種類もゆっくり試飲させてくれるうえに、いろんな種類のお茶請けを子供達の分まで出してくれる。お茶を淹れてくれる若奥さんが子供達に向ける笑顔が温かい。


茶芸館でのんびりとお茶を楽しむのもいいが、お茶屋さんでお茶を淹れてもらい、こんなにゆっくりお茶を楽しめるのは、やっぱり台湾ならでは! お土産用と一年分の自宅用のお茶を買い込んだ。

続いて訪れたのは、「新純香」からすぐのところにある、やっぱり行きつけのお土産屋さん「大友特産」。いつもの双子のおじさんと、その一人の奥さんが笑顔で迎えてくれた。ここの人達とおしゃべりすると何だかとても癒され、つい長居していろいろ買ってしまう。お土産の殆どはここで調達。値引きしてくれる上にオマケまでつけてくれるのも嬉しい。

ここで日本では見つからなかった茶漉し付きの水筒を発見し、購入した。中サイズ500元のところ、400元にしてくれた。この水筒は本当に便利だ。一回入れた茶葉で5せん、6せんと楽しめる中国茶を、これならお湯を注ぎ足して職場で1日楽しめる。

この水筒、他のお茶屋や空港でも見かけたが、やっぱりここが最安値だった!

こうして逆さに置いておけば茶葉はお湯がつからない

ここまでの行動で、予定ではまだ13時ぐらいのはずだったが、実際には15時をまわっていた。つい欲張りの計画を立ててしまうのはいつものこと。でもどうしてこう学習できないのだろうか…

今夜はYOYOさんたちと晩ご飯だから、それまでにできることは限られている。
予定していた中から「台湾シャンプー」と「台湾大学散策」をカット、お腹が空いたので、ホテルに寄ってからタクシーで鼎泰豐へ直行した。


鼎泰豐

台湾で小籠包と言えば、載っていないガイドはない「鼎泰豐」。日本にも支店がある超有名なこのお店に、うちらはこれまで一度も行ったことがなかった。「いつも超混雑」という話と、「明月湯包」の小籠包に大満足していたので、それほど「行かなきゃ!」という気持ちにならなかったが、YOYOさんも「おいしい!」と言っていた店だからきっとうまいだろうし、今回初めての訪問となった。

お店に着いたのは3時半過ぎ。さすがに並ばずに入れたうえ、大きな個室に案内された。行きつけの「明月湯包」に比べ、お店の雰囲気は何やら高級感が漂う。お店のお姐さんもチャイナドレスっぽい服で、もてなしもお上品。YOYOさん達との晩ご飯にそなえて注文は控えめに、元祖小籠包と魚の小籠包を一籠ずつ、野菜ワンタンスープ、子供達はこれに甘い小吃を頼んだ。



肝心の小籠包のお味は… 確かにうまい!やわらかい皮にマイルドな味、何個でもいけてしまう。けれど、僕らにとっての小籠包はやっぱり明月湯包かな!あの庶民的な雰囲気は捨て難いし(だから支店は行かない)、何より小籠包に初めて感動したお店というのが大きい。それぞれに小籠包のお気に入りがあっていいよね。

永康街~青田街~麗水街を周遊

鼎泰豐を出て、台北で一番有名な通り「永康街」を歩く。実はこれもうちらは初めて。超有名な観光スポットを外しがちなのは、いつもマイナー志向のpocknファミリーの特徴かも…

 「冰館」が閉店?
デザートをこれまた超有名なフルーツかき氷屋「冰館(ピングァン)」で食べようと、店の前まで行ったら、シャッターが下りていて貼り紙が貼ってある。見ると「店の所有権の問題で閉店しました」と書いてある。なに??この有名な「冰館」が閉店だってぇ!!!??? 毎年台北に来ている俺たちだがここでかき氷を一度も食べることなく、閉店となってしまった。

夜に会ったYOYOさんが「ここを経営している夫婦が離婚して、権利争いで閉店して、台北では大騒ぎになっているのよ」と言っていた。ここのマンゴーアイスは食いたかったなぁ。。。

永康街から、隣りの麗水街へちょっと入り、ガイドに載っていたプーアール茶で有名なお茶屋さん「沁園茶荘」へ入った。ここのご主人は日本語世代の方だろうか、とてもきれいな日本語を話す。そしてとても商売上手!試飲をさせてもらい高いお茶とリーズナブルなお茶を飲み比べれば、その差は歴然!おまけに、良いプーアール茶は茶葉を煮出して何日でも飲める、という飲み方を教わり、実際に何日も浸かったお茶の味を確かめれば、高いのを買わざるを得ない気分になる。


「きのうは日本のお客さんがこんなにまとめて買っていきましたよ」とわざわざ領収証の写しまで見せてくれたのはちょっとやり過ぎかな… でも、台湾日本語世代の人に共通する、泰然自若とした雰囲気と人柄に包まれると、それだけで頭が下がってしまうpocknは、高いプーアール茶を一袋購入したのであった(750元)。

永康街に戻り散歩を続ける。おいしそうなお店がたくさん並ぶにぎやかな界隈から、有名な茶芸館「回留」があるあたりまでくると、通りの雰囲気も落ち着いてくる。Pockn好物の真珠奶茶を売っているお店を見つけて飲み歩き。


真珠奶茶を持ってごきげんのpockn

永康街をそれて、日本家屋が多く残るという青田街へ行ってみた。確かにお屋敷の風格を持つ古い日本家屋が点在していた。なんだか幼いころの近所の風景が蘇ってくる。


塀に囲まれて見えない家が多いが、こうした日本家屋を今でも大切に使って住んでいる台湾の人たちの「もの」を大切にする心が伝わってきた。
和平東路へ出て台湾師範大学前を通り、麗水街経由で鼎泰豐まで戻ってきた。この散歩コース後半は落ち着いた家並みやしゃれた雑貨屋さんなどのお店が点在して楽しかった。

夜は「糖朝」でおいしく楽しく!

夜はYOYOさん、シャオホエさんと再会!連れて行ってもらったお店は広東料理の「糖朝」。きれいなお店でお客さんがいっぱい。「糖朝」は日本にも出店している有名店らしいが、お店の雰囲気もいいし店員さんも感じがいいし、とにかくどんな料理も味も見栄えもすばらしい!



絶品の広東料理を食べながら、おしゃべり、プレゼント交換(息子はシャオホエさんから台湾の電車のペーパークラフトをもらって大喜び。お礼に日本の電車のペーパークラフトをその場で作成!)、pocknはシャオホエさんから中国語レッスン… 6人でおいしく楽しいときを過ごした。


結局またみんなご馳走になってしまった。台湾にくるといつもご馳走になってばっかり… 日本ではうんとおもてなしさせてね!
再会を約束して台北駅でお別れ。いつもながらちょっと寂しい気分に。素敵な夜だった。

5日目:林家花園~徳也茶喫

台湾旅行2010(台南・高雄・台北)

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